この国の1000兆円もの膨大な借金は、なぜ発生したのだろうか。
キリギリスの政治家や公務員がむだ使いをしたからだろうか。
本当にそうならば、前回のアリとキリギリスの物語は正しい。
キリギリスが出費を削減すれば赤字は解決するだろう。
アリは負担しなくてもすむ。
しかし、本当は長年の景気対策費や社会保障費の赤字から発生したものだ。
キリギリスが多数のアリに金をばらまいたからである。
赤字を削減するためには、これらの出費を削減し、
収入(国民の負担)を増やさなければならない。
政治家の定員削減や公務員の給与カットをしても、
節約できる金額は借金の大きさに比較すれば微々たるものだ。
同時に消費税を10%ではなく、20%にしないと追いつかない数字なのだ。
アリはキリギリスに対して、
「消費税値上げをやりたいならキリギリスの数や給与をへらせ」と言うのだが、
負担の増加を覚悟しなければならないアリが、
問題先延ばしの口実を探しているだけのように見える。(T・K)