福井県立大学水産経営学研究室のブログ(教員)

福井県立大学の水産経営学研究室(小浜キャンパス)のブログです。

集中豪雨

2011-05-30 11:08:03 | Weblog

今日は朝から250ミリをこえる集中豪雨。
幹線道路やJR線が寸断されて、学校は休校になりました。
小浜市内の一部では、床下浸水、崖くづれなどの被害が出ています。
市内の主要河川である北川と南川は、
橋桁下2メートルまで増水しましたが、
今回は、堤防をこえるような危険は感じられません。
数年前の集中豪雨時には橋桁直前まで増水しましたから
大災害の危険を感じましたが。

小浜市内の堤防が決壊したのは、戦後まもなくのことで、
河川の大改修がおこなわれましたので、
その後50年以上、大災害がありません。
だから50年に一度の災害に対する安全が保障されていると言えますが、
しかしなお、100年に一度の災害に対応できているとはいえません。

100年に一度の大災害に対応しようとすると、
工事がおくれているダム(河内川ダム)の完成や河川の拡幅が必要になります。
それには5百億円くらいの予算が必要で、容易なことではありません。
コンクリートで固めてリスクを軽減することばかりでなくて、
リスクを許容したうえで、被害を最小にするという発想も必要になっています。

東北大震災で被災した地域ばかりではなく、
日本全国どこにいても、
常にいろいろなリスクにさらされていると感じることが多い毎日です。(T・K)

追記 
河川法では、30年に一度のリスクに対応することが必要とされており、
小浜で50年以上も大災害がなかったのは、むしろ偶然かもしれません。

準立地市町村の怒り

2011-05-21 16:53:30 | Weblog
福島原発の大事故について、
発電所の周辺市町村の住民の苦難が伝えられています。
安全であるとの説明を前提に、原発を受け入れてきた地域住民が、
このような被害を受けたら、怒りの声をあげるのは当然でしょう。

福島原発でいえば、テレビでおなじみのDASH村があった浪江町は立地市町村の隣の町です。
30キロ圏外であったのに「計画的」避難を余儀なくされている飯館村は、
浪江町のさらに外側の市町村でした。
明確な定義はありませんが、立地市町村ではないが原発の周辺に位置するこのような市町村を、
一般には周辺市町村と呼んでいるようです。
福井県では、同じような市町村を準立地市町村と呼んでいます。

ところで、ネット上には
「福島県の住民は原発の恩恵をうけてきたのに、
事故がおきたら東電や政府を批判しているのはおかしい」などと、
誤った意見や奇妙な意見も多くみられます。
このような書き込みは、原発推進の巧妙な仕掛けや、
周辺市町村の地域住民の立場を知らない人が多いことを物語っています。

これまで原発の立地は、立地市町村と県の了解があれば進められてきました。
地元は、国から県への交付金や電力会社の寄付金を受け入れてきたのですが、
周辺市町村(準立地市町村)は立地の決定に関与できず、
恩恵といえば、国から県を通したわずかな交付金と電力料金割引くらいでした。
恩恵すくなく、事実上、反対できる立場にもなかったのです。
そのため、「原発は被害だけをもってきた」
という怒りの声が周辺市町村にうずまくのも当然だと思います。

そのむかし、原発推進に反対した市町村がありましたが、
気づいてみれば、目と鼻の先の「風上の隣町」に発電所をつくられ、
「それ以来、恩恵がないのにリスクにはさらされ」
「安全だというたてまえで安全対策が完了」、という状況が続いてきたのは
いったいどこの例か、あなたはご存じでしょうか。(T・K)








卒業生来訪

2011-05-19 11:43:12 | Weblog
卒業生の飯田さんが5月12日に研究室にきてくれました。
2000年の入学生で2004年3月の卒業生です。
たまに来訪してくれると、なつかしいものです。
卒業論文を指導した東村先生と三人で、
市内の地魚料理店「ごえん」で昼食をしました。

彼女は最初はJAに就職しましたが、
今は医療事務の仕事についているそうです。
後輩がすぐやめていくので、「自分がきびしいからかな」
とか言っていましたが、
彼女の性格からしてそれはないだろうと思いました。(T・K)


コメントの受付開始

2011-05-01 11:34:49 | Weblog
5月1日よりコメントを受け付け可能にしました。
これまでは更新頻度が低かったため、
コメントをもらっても適切に反応できないと考え、
コメントを受け取らない設定にしていました。

最近の大震災と原子力災害についての書き込みの後、
閲覧者数が大きく変動しています。
またこの関連記事の内容は、執筆者の個人的意見を含み、
読まれる方によっては賛否がわかれる社会問題ですから、
コメントを受け取るほうがよいと判断しました。


受付の期間は、当分のあいだとさせていただきますので、
よろしくお願いします。(T・K)