牧師の読書日記 

読んだ本の感想を中心に書いています。

1月23日(水) 「統率者の哲学②」 ジョン・マクスウェル著

2013-01-23 18:49:22 | 日記

 リーダーシップ第4の法則は、「ナビゲーションの法則」である。本からの引用。「誰にでも船を操縦することはできるが、その針路を設定し導くのはリーダの仕事である。」

 著者は、彼らが優れているのは、港を出る前から、頭の中で旅の全旅程が描けているからで、ナビゲートできる(道案内ができる)リーダーたちは、チームを一緒に連れて行く前に、その旅がベストの確率で成功するように、次のようなプロセスを踏みます、として以下の4点をあげています。

 1.ナビゲーターたちは過去の経験を利用する。
 2.ナビゲーターたちは周囲の人の意見を聞き入れる。
 3.ナビゲーターたちはコミットをする前に条件をよく考察する。
 4.ナビゲーターたちは、彼らの決断が主観的な確信と客観的な事実に基づくようにしなければならない。


 第5の法則は、「主役の法則」。本からの引用。「真のリーダーが口を開く時、人々は耳を傾ける。」

 著者は、時間をかけてリーダーの人生の中で鍵になる7つの分野が現されていきます、として以下の7点をあげています。
1.人格・・・リーダーはどういう人なのか       真のリーダーシップは常にその人の内面から始まります。
 2.人間関係・・・リーダーは誰を知っているか     しかるべき人々としかるべき種類の人間関係をしっかりと建て上げてください。
 3.知識・・・リーダーは何を知っているのか      情報はリーダーにとって不可欠なものです。  
 4.直感・・・リーダーは何を感じるのか        リーダーシップには、単なる情報の把握以上のものが必要とされます。
 5.経験・・・リーダーがどこにいたか         
 6.実績・・・リーダーが何を成し遂げたか       良い実績ほど支持者に影響を与えるものはありません。
 7.能力・・・リーダーに何ができるか         リーダーに従う人たちにとっての最終的な拠り所は、リーダに何かができる能力があるという点でしょう。 

 著者はマザー・テレサを真のリーダーであるとしています。本からの引用。「 大統領のスピーチ原稿の作者であるペギー・ヌーナン氏は1994年に行われた国家朝食祈祷会という会合において、マザー・テレサが語ったスピーチのことを書いています。「私は今日における平和の最大の破壊要因は、妊娠中絶であると感じています」と、彼女はその訳を、全く妥協を許さない言葉で語りました。、、、、(人工中絶を許容する立場のクリントン)大統領と大統領夫人、副大統領とゴア夫人らは着飾った銅像のように席にくぎ付けになって微動だにしませんでした。それでもマザー・テレサはスピーチを止めませんでした。彼女のスピーチが終わった時には、彼女に責められなかった人は会場内にいなかったほどでした。」  もしこの世界の他の人が同じスピーチをしたとしたら、明らかな反感を買ったに違いありません。しかし、講演者はマザー・テレサでした。彼女は当時地球上で一番尊敬されていた人物でした。よって、多くの人が賛成できない、と思ったにもかかわらず、全員がその言葉に耳を傾けたのです。事実、マザー・テレサが口を開くたびに、人々は静かにその言葉を聴いたのです。なぜでしょうか? 彼女は真のリーダーだったからです。そして真のリーダーが口を開く時、人々は耳を傾けるのです。、、、あなたが口を開く時、人々は聴いてくれますか?真剣に? 」


 第6の法則は、「確固たる基盤の法則」。本からの引用。「信頼こそがリーダーシップの基盤である。信頼を築くには、リーダーは次に挙げる資質を身をもって示さなければなりません。それは、力量、人望、そして人格です。人々は能力不足による時々の失敗を許してくれます。しかし、人格的におかしなところがあるリーダーを彼らは信頼しません。」

 著者は、人々を導くとは従う者がリーダーのあなたと旅行に出るようなものです、その旅の良し悪しはあなたの人格によって決まる、として人格について以下のように書いています。
 1.人格は一貫性を表す    内面に力のないリーダには、日々の活動で信頼が置けません。
 2.人格は潜在能力を表す 
 3.人格は尊敬を表す     尊敬を得る方法 ①健全な決断を下すこと ②間違いを認めること ③自分個人のことよりも自分に従う人々や組織のために最善を尽くすことによって。


 リーダーシップにおいて能力や賜物(外面、目に見えるもの)は大事だが、それ以上に大切なものは品性と人格(内面、目に見えないもの)であるということだろう。