牧師の読書日記 

読んだ本の感想を中心に書いています。

3月6日(木) 「説教学入門③」 チャールズ・スポルジョン著

2014-03-06 07:26:34 | 日記

 スポルジョンは説教の準備に関して、一冊の書物を徹底して学ぶことを勧める。「一冊のよい書物を何度でも丁寧に読み、ノートを取り、これを分析するようにしなさい。勉学に励む者は、、、上辺を嘗めるようにしてただ読み過ごしてしまう20冊の書物よりも、完全に自分のものにした一冊の書物によって自分の心がどれほど影響を受けるかということを見いだすであろう。」

 このように書いた後、そのような一冊に続く3-4冊の本を読むことが有益であること、究極的にはその一冊とは、自分が持っている聖書であることを指摘する。何よりも聖書に精通すること、聖書をマスターすることが大切であることを強調する。


 要するに、聖書研究と説教準備に関しては、多読と速読よりも精読を勧めている。ドキッとした。多読と速読が必要な場面はたくさんあると思うが、説教の準備に関しては、数冊で充分であることを教えられた。埼玉で牧会し説教をしていた時にもそのようにしたことがある。つまり、20冊くらいの本を読んで説教を準備していたのだが、途中から数冊しか使わなくなったのである。しかし、今回また20冊くらいの本を読んで準備していた中で、この部分を読んで、「確かにそうだ」と改めて思わされた。

 そこで早速、手元にある20冊くらいの本を吟味して、3冊に絞った。2冊の古典(カルヴァンとマシュー・ヘンリー)と21世紀に出た一冊の現代の注解書である。他の書物はしまった(良書が多く選ぶのに苦労した)。時々使うことがあるかもしれないが。これからはこの3冊の本を精読し、黙想して、説教を準備することに決めた。読書の時間を減らして黙想(祈り)に時間をかけることを決めたのである。これまでマタイの福音書1-2章を準備していたのだが、今日からマタイ3章に入る。この3冊を参考にしながら。(山上の説教の部分ではあと2冊くらい加えると思うが)