牧師の読書日記 

読んだ本の感想を中心に書いています。

1月13日(日) 「使徒の働きの教会をめざして」 ハ・ヨンジョ著  ツラノ書院

2013-01-13 09:09:13 | 日記

 著者は韓国を代表する教会の1つオンヌリ教会の創立者、初代牧師。2011年に亡くなった。埼玉にいる時、埼玉スーパーアリーナでの集会で1回だけ説教を聞いたことがあるが、病と闘いながら働きをしている姿に感動したことを覚ええいる。著者は聖書に書かれている「使徒の働き」にある教会を夢見て牧会をしてきた牧師であり、説教者であった。

 本からの引用。「健康な教会を建てるためには教会論と牧会哲学がなければならない。良い建物を建てるためには良い設計図が必要なように、健康な教会論と牧会哲学が必要である。五階の建物と百階の建物を建てることとは違う。五階の建物は誰でも建てることができるけれど、百階の建物を建てるためには大変きめ細かい設計図が必要である。、、、、まず教会論が重要である。教会とは何か。教会はどのような役割をするのか。これが整理されなければならない。どのような教派でも、どのような教会でも、主イエスの教会論がその教会の教会論にならなければならない。教会論の基準は主イエスの教会論である。だから牧会哲学は教会によって違うことはあるが、どの教会でも教会論は同じである。主イエスの教会が現実として現れる教会はどのような教会だろうか。それは使徒の働きの教会である。オンヌリ教会の牧会哲学の基準は使徒の働きの教会論である。」

 「 「主が導き、使徒の働きで見せてくださった、まことの教会の生命力は何か。教会を教会らしくしたものは何か」。「まさにその教会」、主イエスが考え、使徒の働きで見せてくださった、その教会! 使徒の働き的な教会! これが私のビジョンであり、オンヌリ教会のビジョンである。、、、、、主イエスは、「それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け」(マタイの福音書28章19節)と言われた。この命令に従って私たちのビジョンは使徒の働き29章を引き続き書いていくことである。使徒の働きはまだ終わっていない。今も続いている。主の命令に従って、すべての民に福音を伝える使徒の働きは今も続いている。Acts29! これがオンヌリ教会の存在目的で、また、あきらめることの出来ないビジョンである。 」

 「オンヌリ教会は五つの霊性を求めている。それはみことば中心の霊性、聖霊中心の霊性、共同体中心の霊性、社会参加中心の霊性、宣教中心の霊性である。共同体はいつも下に敷かれている基礎と同じであり、残りの四つは教会霊性の四つの柱を形成する。みことばと聖霊が内的に向かうものなら、社会参加と宣教は外部へ向かっている。」

 「健康な教会」、「使徒の働き的な教会」が21世紀の教会(現代教会)の大きなテーマでありチャレンジであろう。ビル・ハイベルズ師が牧会するウィロークリーク教会、リック・ウォレン師が牧会するサドルバック教会、キム・ソンゴン師が牧会するプンソンハン教会、そしてオンヌリ教会などがその代表的存在だ。彼らの国、地域、人生、性格、環境などはそれぞれ違うが聖書によって目指すべき教会の姿(細かい点の違いはあるだろうが)が同じであることを見る。彼らの挑戦は続く。はるか前を走られている彼らの存在に私は大きな励ましを受けている。私も「使徒の働きの教会」を目指したい。