2013年4月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3444ページ
ナイス数:31ナイス
剣豪将軍義輝 上 鳳雛ノ太刀<新装版> (徳間文庫)の感想
室町将軍の中では比較的有名な方か。尊氏、義満以外は割合目立たないし、後半はもうなにやったひと?くらいに有名無実になっちゃってるし、それは義輝にしてもそうなのかもしれない。ただ剣豪小説読んでると絶対目にする人物なワケで、そういう意味では有名ではあるんだと思う。卜伝から教えを受けた剣術狂いの物好きな将軍くらいなイメージが、血肉を持った人物として描かれると、前田利益が花の慶次になるくらいの面白みはあったw この巻は現実のしょっぱい最中から、理想を思い描こうとしてる少年時代の爽やかな剣士としての姿が伺える。
読了日:4月3日 著者:宮本昌孝
戻り舟同心 逢魔刻 (学研M文庫)の感想
今回はシリーズでもかなり重いテーマになってると思う。当時の世相とか考えても中々に厳しい、現代においては猟奇の域になってはいるものの、例えば臓器移植なんかもこういったコトにもある種繋がってる部分はあると思う。というのはさておき、いつもながらの伝次郎の無茶なやり口も今回は型破りもいいところw 新しい仲間も増え、例によっての仲間内の軽妙な会話は笑わせられたり、事件の流れに考えさせられたり面白かった。二ツ森三代の味もいよいよ筆が乗ってるように見える。北町の軍兵衛のシルバーライフはかくの如しかw
読了日:4月7日 著者:長谷川 卓
戻り舟同心 更待月 (学研M文庫)の感想
今巻はちょっと趣向が変わってほぼ繋がりのないオムニバスになってて、しかも事件主体でなく、人物主体になってた。事件でない何気ない日常のひとコマを切り取った、キャラの心象風景って感じの短編でならぬ掌編てのが意外とよかった。大旦那、旦那、若旦那、二ツ森一家は面白い。しかし正二郎はホント飯大好き過ぎるw あと一本くらい短編があるともっとよかったかな。
読了日:4月9日 著者:長谷川 卓
日照り草<梟与力吟味帳> (講談社文庫)の感想
なんだろう、前巻は一巻なんで、キャラ紹介なのかなって感じがあったんだけど、結局この巻も主人公逸馬に対して他二名はサポートキャラでしかなく、しかも今巻の新キャラはその逸馬をサブキャラに落としかねないくらいの出しゃばり具合で、もうちょっとシリーズが続いてから出すべきだったように思う。まぁ今後この理想家肌の面倒臭いキャラが、段々世事にこなれて「いい女」になっていくのと同時に逸馬とのラブ位置に持ってけるようにって流れなら分からなくもないけども。どうにも主人公の動かされる感てのがなんだかなーという印象だった。
読了日:4月12日 著者:井川 香四郎
凶鳥の如き忌むもの (講談社ノベルス)の感想
残念ながら、ホラーの恐怖感もなければ、ミステリとしては歯切れが悪すぎた。いつもながら雰囲気作りはよく、冒頭の島へ渡るシーンは十分に期待出来るものがあったのだが、儀式と現場と事件後の冗長な状況確認に尺が取られ過ぎなのでは。刀城さんは作家・蒐集家として、「解釈」をするひとでしかないという印象。事件の真相を解くのではなく、事件を解釈するという立場は果たして探偵足り得てるのか。今回のトリックの密室内の被害者消失トリックはさすがに無理があると思った。あれはないわw 解釈=机上の空論過ぎた。
読了日:4月16日 著者:三津田 信三
剣豪将軍義輝〈中〉孤雲ノ太刀 (徳間文庫)の感想
ついに幼きあの日に別れた彼女と再び巡り合い、さらに剣の奥義を掴み、そして時代は風雲急を告げる!的なw 十兵衛光秀、上総介信長、木下藤吉郎、将軍義輝、史実での時代の流れは分かりきってるだけに、この先の展開もまた逆に楽しみに下巻へGOw
読了日:4月17日 著者:宮本 昌孝
穴屋佐平次難題始末 穴めくり八百八町【徳間文庫】の感想
風野作品共通の軽妙さと珍事件の連続オムニバス、今回も佐平次の穴屋っぷりは面白かった。ただ、北斎や今回活躍のお面屋はともかく、女房になったことで逆にお巳よの出番が減ったような気がしたのは残念だったかな。くっつく前の微妙な部分があった時の方がその先を期待させる部分があったかもw 今回からは弟子も登場して、次巻も楽しみ。
読了日:4月18日 著者:風野真知雄
君微笑めば 姫は、三十一 3 (角川文庫)の感想
人物紹介というかモテリストというか、これチョイ役でもこれから出すのって結構面倒だろうなw 本当、風野ラノベ時代劇って感じだね。ガールミーツボーイって年じゃないんだけどもwww 話はこのシリーズになってからますます軽くなってるので、時代物につきものの専門用語何ちゃらみたのがほとんどないんで、普段読まない人にオススメなんだと思う。
読了日:4月20日 著者:風野 真知雄
薔薇色の人 姫は、三十一 4 (角川文庫)の感想
北方目付、オイw 前巻の愉快犯的なのに比べると、今回のはよくある現代的なシリアルキラーって感じで、この手の現代的な動機を持った犯人てのはこの作家の作品には割合頻出してるんだけど、耳袋シリーズなんかよりも作品の方向性からか後味は悪くないように結んであるのがいいね。しかし、前シリーズの織江は隠し子だからアレとしても、史実としての静山の娘の大半はそれなりに名のある所へ正室として嫁いでるワケで、そうなるとこの晴湖姫がどうオチつけるのか更に気になるかな。
読了日:4月21日 著者:風野 真知雄
八丁堀育ち (朝日文庫)の感想
風野版時代少年探偵団。甘酸っぺぇな!w よくある小さい事件の解決とちょこちょこ伏線張ってた大きいのが最後に解決ってオムニバス。主人公が子供なんで、思春期の主人公二人の心情やらの描写と、同心の倅と与力の娘とはいえ事件を自分の力のみでは解決出来ないって部分もあるんで、そこがまぁ少年探偵団ではあるな、という感じ。回想という構成で、この流れからすると二人のその後の関係もまぁ想像は出来るので、そこがまた甘酸っぺぇな!とw 風野作品は普段このジャンルを読まないひとには本当にハードルが低くて面白く読めるね。
読了日:4月21日 著者:風野真知雄
初恋の剣 八丁堀育ち2 (朝日文庫)の感想
ワオ。いきなりTo be continuedかーw こういう本当の続きってのは珍しいよな。まぁお話はいつものオムニバスの小さい謎と最後のクライマックスという構成で、ソコが見事に次巻に引かれちゃってるんだけど、この夏之助の回想からするに、このまま隣の家とシリーズのラスボスの話が繋がったまま、このシリーズは終了。初恋ってのは甘くて切ないものなのね、的なちょっとした爽やかさが残る方向の、藤沢周平の蝉しぐれみたいな感じになるのかしらねーとか思う。かー甘酸っぺぇ!
読了日:4月23日 著者:風野真知雄
読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3444ページ
ナイス数:31ナイス
剣豪将軍義輝 上 鳳雛ノ太刀<新装版> (徳間文庫)の感想
室町将軍の中では比較的有名な方か。尊氏、義満以外は割合目立たないし、後半はもうなにやったひと?くらいに有名無実になっちゃってるし、それは義輝にしてもそうなのかもしれない。ただ剣豪小説読んでると絶対目にする人物なワケで、そういう意味では有名ではあるんだと思う。卜伝から教えを受けた剣術狂いの物好きな将軍くらいなイメージが、血肉を持った人物として描かれると、前田利益が花の慶次になるくらいの面白みはあったw この巻は現実のしょっぱい最中から、理想を思い描こうとしてる少年時代の爽やかな剣士としての姿が伺える。
読了日:4月3日 著者:宮本昌孝
戻り舟同心 逢魔刻 (学研M文庫)の感想
今回はシリーズでもかなり重いテーマになってると思う。当時の世相とか考えても中々に厳しい、現代においては猟奇の域になってはいるものの、例えば臓器移植なんかもこういったコトにもある種繋がってる部分はあると思う。というのはさておき、いつもながらの伝次郎の無茶なやり口も今回は型破りもいいところw 新しい仲間も増え、例によっての仲間内の軽妙な会話は笑わせられたり、事件の流れに考えさせられたり面白かった。二ツ森三代の味もいよいよ筆が乗ってるように見える。北町の軍兵衛のシルバーライフはかくの如しかw
読了日:4月7日 著者:長谷川 卓
戻り舟同心 更待月 (学研M文庫)の感想
今巻はちょっと趣向が変わってほぼ繋がりのないオムニバスになってて、しかも事件主体でなく、人物主体になってた。事件でない何気ない日常のひとコマを切り取った、キャラの心象風景って感じの短編でならぬ掌編てのが意外とよかった。大旦那、旦那、若旦那、二ツ森一家は面白い。しかし正二郎はホント飯大好き過ぎるw あと一本くらい短編があるともっとよかったかな。
読了日:4月9日 著者:長谷川 卓
日照り草<梟与力吟味帳> (講談社文庫)の感想
なんだろう、前巻は一巻なんで、キャラ紹介なのかなって感じがあったんだけど、結局この巻も主人公逸馬に対して他二名はサポートキャラでしかなく、しかも今巻の新キャラはその逸馬をサブキャラに落としかねないくらいの出しゃばり具合で、もうちょっとシリーズが続いてから出すべきだったように思う。まぁ今後この理想家肌の面倒臭いキャラが、段々世事にこなれて「いい女」になっていくのと同時に逸馬とのラブ位置に持ってけるようにって流れなら分からなくもないけども。どうにも主人公の動かされる感てのがなんだかなーという印象だった。
読了日:4月12日 著者:井川 香四郎
凶鳥の如き忌むもの (講談社ノベルス)の感想
残念ながら、ホラーの恐怖感もなければ、ミステリとしては歯切れが悪すぎた。いつもながら雰囲気作りはよく、冒頭の島へ渡るシーンは十分に期待出来るものがあったのだが、儀式と現場と事件後の冗長な状況確認に尺が取られ過ぎなのでは。刀城さんは作家・蒐集家として、「解釈」をするひとでしかないという印象。事件の真相を解くのではなく、事件を解釈するという立場は果たして探偵足り得てるのか。今回のトリックの密室内の被害者消失トリックはさすがに無理があると思った。あれはないわw 解釈=机上の空論過ぎた。
読了日:4月16日 著者:三津田 信三
剣豪将軍義輝〈中〉孤雲ノ太刀 (徳間文庫)の感想
ついに幼きあの日に別れた彼女と再び巡り合い、さらに剣の奥義を掴み、そして時代は風雲急を告げる!的なw 十兵衛光秀、上総介信長、木下藤吉郎、将軍義輝、史実での時代の流れは分かりきってるだけに、この先の展開もまた逆に楽しみに下巻へGOw
読了日:4月17日 著者:宮本 昌孝
穴屋佐平次難題始末 穴めくり八百八町【徳間文庫】の感想
風野作品共通の軽妙さと珍事件の連続オムニバス、今回も佐平次の穴屋っぷりは面白かった。ただ、北斎や今回活躍のお面屋はともかく、女房になったことで逆にお巳よの出番が減ったような気がしたのは残念だったかな。くっつく前の微妙な部分があった時の方がその先を期待させる部分があったかもw 今回からは弟子も登場して、次巻も楽しみ。
読了日:4月18日 著者:風野真知雄
君微笑めば 姫は、三十一 3 (角川文庫)の感想
人物紹介というかモテリストというか、これチョイ役でもこれから出すのって結構面倒だろうなw 本当、風野ラノベ時代劇って感じだね。ガールミーツボーイって年じゃないんだけどもwww 話はこのシリーズになってからますます軽くなってるので、時代物につきものの専門用語何ちゃらみたのがほとんどないんで、普段読まない人にオススメなんだと思う。
読了日:4月20日 著者:風野 真知雄
薔薇色の人 姫は、三十一 4 (角川文庫)の感想
北方目付、オイw 前巻の愉快犯的なのに比べると、今回のはよくある現代的なシリアルキラーって感じで、この手の現代的な動機を持った犯人てのはこの作家の作品には割合頻出してるんだけど、耳袋シリーズなんかよりも作品の方向性からか後味は悪くないように結んであるのがいいね。しかし、前シリーズの織江は隠し子だからアレとしても、史実としての静山の娘の大半はそれなりに名のある所へ正室として嫁いでるワケで、そうなるとこの晴湖姫がどうオチつけるのか更に気になるかな。
読了日:4月21日 著者:風野 真知雄
八丁堀育ち (朝日文庫)の感想
風野版時代少年探偵団。甘酸っぺぇな!w よくある小さい事件の解決とちょこちょこ伏線張ってた大きいのが最後に解決ってオムニバス。主人公が子供なんで、思春期の主人公二人の心情やらの描写と、同心の倅と与力の娘とはいえ事件を自分の力のみでは解決出来ないって部分もあるんで、そこがまぁ少年探偵団ではあるな、という感じ。回想という構成で、この流れからすると二人のその後の関係もまぁ想像は出来るので、そこがまた甘酸っぺぇな!とw 風野作品は普段このジャンルを読まないひとには本当にハードルが低くて面白く読めるね。
読了日:4月21日 著者:風野真知雄
初恋の剣 八丁堀育ち2 (朝日文庫)の感想
ワオ。いきなりTo be continuedかーw こういう本当の続きってのは珍しいよな。まぁお話はいつものオムニバスの小さい謎と最後のクライマックスという構成で、ソコが見事に次巻に引かれちゃってるんだけど、この夏之助の回想からするに、このまま隣の家とシリーズのラスボスの話が繋がったまま、このシリーズは終了。初恋ってのは甘くて切ないものなのね、的なちょっとした爽やかさが残る方向の、藤沢周平の蝉しぐれみたいな感じになるのかしらねーとか思う。かー甘酸っぺぇ!
読了日:4月23日 著者:風野真知雄
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