無駄記

徒然なるままにモニタに向かひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくれば死ねばいいのに。

7月分

2022年08月07日 00時59分41秒 | 感想
7月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1682
ナイス数:28

立身いたしたく候 (講談社文庫)立身いたしたく候 (講談社文庫)感想
商家から貧乏武家に養子入りして、サムライになった、今となっては梶さん定番のボンクラ気味の草食系男子が、武家社会とのギャップに悩みつつもっていう成長譚なのかな。まぁ貧乏なのはハナから承知で婿養子に入ったものの、そこで小普請入りの無役から脱出するために、役付きになるために各所に面接に励む苦労の日々的な、って、いわば現代のフリーターとか再就職希望者の就職活動に当ててる感じなのかな。面白かったんで、続きは読みたいけど、テーマ的に役付き(就職)しちゃえば終わるような、どうなんだろうねw
読了日:07月10日 著者:梶 よう子
北斎まんだら (講談社文庫)北斎まんだら (講談社文庫)感想
お栄も北斎もまぁまぁ、よくあると言っちゃうとアレなんだけど、皆さまご存じのキャラって感じだったw 渓斎英泉もそんな感じw そういうのを、弟子希望の高井鴻山が見てって体ではあるんだけど、この鴻山像が梶さんオリジナルの草食系ボンクラ野郎的なんで、そういうアタリがオリジナルなのかなぁw 北斎を中心とした曼荼羅というような意味なんだとは思ううけど、実際は北斎中心でそのそばに娘の応為と、弟子且つ娘との腐れ縁の渓斎英泉がいて、ソコに市井の生活と絵師として生き方と、みたいなのをちょっと外から鴻山が見てるって図かなぁ。
読了日:07月15日 著者:梶 よう子
うちの旦那が甘ちゃんで (講談社文庫)うちの旦那が甘ちゃんで (講談社文庫)感想
まぁボンクラっつーか、確かに甘ちゃんの方が正しいとは思うけど、これだとフツー、定廻なんかなら(れ)ないし、こんな小物に愛想尽かしされるような旦那なら、とっくに左遷もされるし商家から苦情が与力に来るでしょwとは思う。似たような感じで、ダメ旦那をフォローする隠れシャーロック的な知恵袋って奥方ならともかく、自ら小物になってってあたりは斬新で今風だけど、マンガっぽくもありかな。書き下ろし時代小説って事実上ほぼほぼラノベなので、そういうスタイルもアリなんだろうね。子供いない若夫婦ならもっと艶っぽい展開あるだろw
読了日:07月21日 著者:神楽坂 淳
父子ゆえ 摺師安次郎人情暦父子ゆえ 摺師安次郎人情暦感想
しまった!続きだったよw 絵師とはなんぞや!?作家の主張よりも、ちゃんとこう絵師ってのはどうで、ってあたりを一から説明してくれてるのが、ソコよりも我思うが前に出てる作品よりも好印象なんよなw
読了日:07月23日 著者:梶よう子
お伊勢ものがたり 親子三代道中記 (集英社文庫)お伊勢ものがたり 親子三代道中記 (集英社文庫)感想
もはや梶さん定番の草食系ボンクラありきってのはともかく、主人公は婆、娘、孫の内、他家に嫁に行った娘で、視点が一番豊富なアタリってのが、当時的な常識と現代的な話の持って行き方として、フツーにアリガチではあるけど面白かったかな。嫁す前は娘として親に従い、嫁しては妻として夫に従い、嫁として舅姑に従い、老いては主としての子に従い的な武家の女の一生みたいな。ソコを人生とは旅みたいなオチに誘導する流れで、ちょっとエピソード盛り過ぎでしょwって部分もあったけど、気楽に読めてよかったね。
読了日:07月25日 著者:梶 よう子

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