無駄記

徒然なるままにモニタに向かひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくれば死ねばいいのに。

8月分

2021年09月04日 18時12分40秒 | 感想
8月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2696
ナイス数:65

ナイトホークス〈上〉 (扶桑社ミステリー)ナイトホークス〈上〉 (扶桑社ミステリー)感想
アマプラでドラマ見て面白かったので遡行して原作読む。まーこないだ作られたドラマと30年前の原作じゃ、この時代遅れのタイムラグ感は仕方がないね。キャラもドラマのよりは若い頃って感じだけど、性格は多少違いがあっても活かされてる感はあって、よかったと思う。あの当時だと刑事の前職でベトナム帰りってのはよくある設定で、ちょっと前なら湾岸戦争、今ならアフガニスタンになるのかな。定番であるけど、過酷な環境でのPTSD設定も、当時流行り始めた時代のなんだろうなぁとの感慨w
読了日:08月04日 著者:マイクル コナリー
わるじい慈剣帖(5)-あるいたぞ (双葉文庫)わるじい慈剣帖(5)-あるいたぞ (双葉文庫)感想
前巻からのクリフナンガーな倅の嫁来襲は朝の連続テレビ小説ほどの引きの内容もなくスカした感じ。あとでこれが伏線で倅が嫁とモメるかっつーと一応撒いただけって感じなのかなぁw それも含めていつもの安定の風野節なんだけど、このマンネリ感を打破するためにたまには前に読んだ恋川春町みたいなの書きたくなるのかなぁなんて邪推w 北町与力のくそ森山が片付いたのはいいけど、この後南町に江戸期全般での空前の本命クソ野郎鳥居が奉行になるわけで、さて、そこまで今回のシリーズは続くのかつったら、ないだろうなぁなどw
読了日:08月06日 著者:風野 真知雄
水魑の如き沈むもの (講談社文庫)水魑の如き沈むもの (講談社文庫)感想
分かってたけど見事にパズル。知的遊戯のはめ込みゲームよなw 偶然性に頼り過ぎだし、真相解明っつか、やっぱ解釈なんよな。ハナから目次にそう書いてあったけどw ミステリ部とホラー部で分けてたけど、ホラーよりもコントみ増してる印象。つか、正一君の奇妙な冒険分けたりあんなに長くする意味あった?とかさ。鳥人間のでちょっとうへぇと思ってしばらく読んでなかったけんだけど、キャラ小説という点ではウザいなりにヘボ探偵のキャラ立ちもあって、これはこれでアリっちゃあアリなのかな。ラストいい雰囲気で終わった体だけど、え?デショw
読了日:08月10日 著者:三津田 信三
本懐 (武士切腹譚)本懐 (武士切腹譚)感想
上田さんは本当に武士の矜持とかそういう方向のロマンは嫌いなんだねw 是が非でもゼニと合理の関係に落ち着けたいというか。勧善懲悪よりも権と謀にシフトってはもう上田節なんで今更なんぞやではあるけどもw 話のスジとしては分からなくはないけど、そこまで合理的なモンじゃないんじゃなかなぁ。感情的なものだけで終わらせたくないってのもわかるけど、命を懸けるってことは別に誰かのためだけではなくて、てめぇ自身の誇りのためでもいいんじゃないかなぁとか思った。
読了日:08月14日 著者:上田秀人
銀のなえし―鎌倉河岸捕物控〈8の巻〉 (ハルキ文庫 時代小説文庫)銀のなえし―鎌倉河岸捕物控〈8の巻〉 (ハルキ文庫 時代小説文庫)感想
まぁ、タイトル通りの若親分政司のお披露目舞台の続きって感じかな。箔と格を付けるんでメインに話を進めてて、話もフツーに面白く読めて、小粒っちゃ小粒だけどシリーズのフツーの短編エピソード集ってこんなもんだと思う。思うけど、政司の格付けランクアップ作戦の一環で、お互い意思確認もしてるから他人のことなんか所詮関係ないことではあるけど、でも政司は、亮吉と彦四郎の気持ちを分かってるから先に進めないって躊躇があったんだよね? なら水面下で両家の婚姻だ挨拶だの前に、友達にそう話すべきだろ? そういう仁義通すのが友達だろ?
読了日:08月24日 著者:佐伯 泰英
斬られ権佐 (集英社文庫)斬られ権佐 (集英社文庫)感想
いやぁひどい話だよ!面白かったしよかったけど、ドラマもキャラも立ってたけど、まぁひどい話よ。こんなのってないよ!みたいなw まぁーあ、宇江佐さんらしいっちゃらしい過ぎて、当然予測されるべきオチではあるけども。死にゆく人間は覚悟が決まれば後は死ぬだけだからよ、死んだ後のことなんて死ぬ当人にはよ、本人そのものがなくなっちまうんだから全く関係ねぇことなんだろうけどもよ、けどもが、だ、遺される側の人はソレを死ぬまでずっと抱えなくちゃならねぇじゃねぇか。悲しみと思い出と一生抱え続けてかなくちゃじゃねぇか、なぁ権左。
読了日:08月27日 著者:宇江佐 真理
鬼談百景 (角川文庫)鬼談百景 (角川文庫)感想
残穢と対にして全百話で百物語とかいう体、みたいなのを残穢の解説で読んで手に取ってみたけど、まぁ対っていうか、正直残穢に使わなかった残ったエピソードまとめてみましたって感じかなぁ。使ったネタも99の数合わせにこっちに再使用してるのはご愛敬かw 全部伝聞でリアリティというか、雰囲気を出そうという演出も分かるけど、小学校の臨海、林間学校で夜中に盛り上がるくらいの話って感じ。そういう意味では作中の舞台に学校が多いせいもあって、ちょっと懐かしい気がしたw 多分怖さで言ったらほぼ同じ体裁の新耳袋とかのが怖いと思う。
読了日:08月31日 著者:小野 不由美

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