無駄記

徒然なるままにモニタに向かひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくれば死ねばいいのに。

2月分

2021年03月02日 23時43分30秒 | 感想
2月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3278
ナイス数:115

黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続感想
へーソウなんだ。SAWだよってw シリーズは続くけど前巻のラストから聞き手がおちかから小旦那に代わって、今巻から正式に第二部スタート。シリーズの初っ端におちかにあった屈託が富次郎は(今のところは)全くなく、第二部の縦糸みたいなモノは未だ見えない状態から、徐々にスタートしていく感じで、その最初が小旦那の幼友達からの告白という会話形式なのは、読者にとっても登場人物にとってもローギアから上げていく感じでよかった。そのままセカンドからドライブへみたいにラストにメインタイトルの長編が来ると。そんで、ソウ来たかとw
読了日:02月01日 著者:宮部 みゆき
黙(しじま)黙(しじま)感想
相変わらずこのシリーズは静か。タイトル通りかw 主人公があんまし喋らないってのはともかく、風景描写とかの映画や漫画の死にゴマから物語を間接的に表してる感じが他の辻堂作品よりも強め。介錯という一瞬のクビキリの静謐さに物語の全てが込められてるって感じ。ただまぁこう、良くも悪くもソコが肝なんで話自体はいい話ではあるけど、遣る瀬無い顛末に終わることが多いのかな。前半ふたつは主人公龍玄の幼少期や少年期に端を発した話だけど、読み口は大分違って、二つの内のひとつの「破門」は全収録作品中比較的読後スッキリの印象だった。
読了日:02月02日 著者:辻堂 魁
つくもがみ貸します (角川文庫)つくもがみ貸します (角川文庫)感想
初畠中作品。敢えて「しゃばけ」にしなかったというのでなくたまたまのコレw んー時代物ではあったけど、どっちか言ったらファンタジーかなぁ。お化け出してもそこはかとなく、付喪神ですという設定でやった際にまぁ現代よりも江戸時代の方が説得力というか世界観にリアリティがあるからなんだろうなぁ。だから別に多分現代でやっても成立はしちゃう話なのかな。割とこう都合のいい装置感があったけど、お話そのものは軽く読めて読後に悪い意味で引っかかることはなかったから、多分「しゃばけ」のヒットもそういう味にあるのかな、とか思った。
読了日:02月06日 著者:畠中 恵
勘定侍 柳生真剣勝負〈一〉 召喚 (小学館時代小説文庫)勘定侍 柳生真剣勝負〈一〉 召喚 (小学館時代小説文庫)感想
割と、最近の上田さんの展開として老獪な商人がボンクラ武士をいいように使う?教導する?w感じのがあって、薄バカお使い侍がお使いクエスト繰り返してレベルアップするいつもの系のとは違う流れので、それの変形版てことなのかなぁ。ヤング商人が旧弊に凝り固まった武士の世界に飛び込んでっていう謂わば逆パターン。巧い感じで主人公が結局説教小説なのかよwってならないように、引っ掻き回して上役や師匠や周囲のオトナの語りがメインなんじゃなく、主人公らしくキリキリ活躍する話を期待したいなw
読了日:02月06日 著者:上田 秀人
日雇い浪人生活録(九) 金の色彩 (ハルキ文庫 う 9-9)日雇い浪人生活録(九) 金の色彩 (ハルキ文庫 う 9-9)感想
シリーズ10作くらいが大体の目途だというのがあるけど、最近はそっから2~3冊が出てるので次で終わるとは思わないけど、クライマックスになってるのは確かだと思うのに、一人バカが消えると新しくバカが登場する、小悪人と薄バカのロケットペンシルシステムはもう大概にして欲しいw 一応、藩絡みの話になってるっぽいので規模は大きくなってるハズななのにやってること変わらんのはどうなのか。ツンデレ?くノ一はもうシカトして、お女中を戴いてしまいなさい。それで終わりでいいよもうw
読了日:02月07日 著者:上田秀人
月明かり―慶次郎縁側日記 (新潮文庫)月明かり―慶次郎縁側日記 (新潮文庫)感想
んーまぁ北原さんらしい発言小町に女と男のどぶ泥混ぜて煮込んだような作品w クソヤロウとクサレアマのシンドイ日常に訪れる、人の世に生きる平凡な人間の遣る瀬無さ故の愛しさ(北原さんにとってはw)の一瞬の癒しの光芒を切り取ったエピソード集ってのがいつものなんだけど、今回は短編集でなく長編。全体のしょっぱさはもう第一巻でこれでもかっつーくらい石くれでコメカミ殴りつけられるような話なんで、ソコはもうテンプレなんだけど、ちょっと本来ならいくつかに分かられるであろうお話が1本の流れに組み込まれてるから、まぁわかり難いw
読了日:02月11日 著者:北原 亞以子
しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)感想
なるほど。これがあの「しゃばけ」かぁってw んーまぁこう業界エポックメイキング的な作品なのかなぁとは思ったけど、さすがに20年も経つと正直ジャンル後追い系の作品なんかもチラホラ目にしてるから、当然のように目新しさは感じなかったし、ある意味嚆矢であるが故のちょっと磨かれてなさも感じなくもなかったというか。漫画的であるしラノベっぽいというか。つくもがみと同じ感じで、時代劇にコレを持って来た新しさはあったのかもだけど、逆に現代劇でも配置は問題なくて、じゃあ何でかっつーと、
読了日:02月15日 著者:畠中 恵
今昔百鬼拾遺 鬼 (講談社タイガ)今昔百鬼拾遺 鬼 (講談社タイガ)感想
本編出なくなってから十数年w メインキャラのメインシナリオを追わない外郭拾遺外伝(キチガイ探偵大暴れ話)も尽きて、さらなる繋ぎとして他の作家が書いた公式同人シリーズも終わり、まぁ本編そろそろの繋ぎになったらいいねつって、シリーズ最外環としておお外伝のコレって感じなのかなw とはいえそこそこ使えるワトソンとして絡新婦の女学生くん・美由紀と探偵役にマッスル言霊使いの妹の配置があるので、ファンムックとしては十分楽しめた。内容はまぁ一応日本刀の連続殺人事件てのの解明ではあるので、いつも通りw広義のミステリかな。
読了日:02月21日 著者:京極 夏彦
今昔百鬼拾遺 河童 (角川文庫)今昔百鬼拾遺 河童 (角川文庫)感想
大体前作と同じ。前作とは言っても企画や構想は同時進行だったんじゃないかなーとかは思う。鬼が土方からの流れで決定だったんで、あとは多分本編で使わないからニッポン大メジャー妖怪っつーことで、もう河童と天狗でいいっしょくらいな感じか。内容的には一応本編に繋がる陰惨な過去の因縁みたいなのがあるってのは同じで、そこを巻き込まれ覗きワトソンと兄に比べると貧弱マッチョ理屈屋の妹が事件を解明って感じ。その他に賑やかしのキチガイカメオ。でもちょっとワードの期待値のデカさの割に尻すぼまりなのは尺の都合なのかなとか思ったw
読了日:02月23日 著者:京極 夏彦
人面瘡探偵人面瘡探偵感想
んー名物のどんでん返しはあったのかなぁ?w まぁあったでいいかw 内容的にはちょっと横溝的な雰囲気を纏いつつも土ワイとか火サスっぽい感じの軽さ。毎回話題のキーワードの美味しい使い方してる感があったんだけどこれにはなかったかな。主人公の設定も特に新鮮味はなく、大体先の読めるあたりも含めてのライトミステリ。探偵とワトソンがクローズドサークルに放り込まれて掛け合いしながら事件解明で、二人の関係は・・・ってのもフツーにまぁそうだよねwってオチだから、続きがあるかどうかは数字次第なんだろうねw

読了日:02月27日 著者:中山 七里

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