Atom N270のネットブックが29,800円とかで出始めているのですが、こ
の手の製品を所持されている方もいらっしゃるかと思いますが、どう使
われているでしょうか?この製品を使う場合、
【 リカバリー区画がHDD内にあるのでブートレコードが
ぶっ壊れると終わる 】
と言う近年のメーカーPCの特徴を踏襲(別に簡単にぶっ壊れる訳では
なく、異なる環境にしようとしてミスるとぶっ壊れます。別に壊れて
る訳じゃないんだけどそんな現象が出てしまう事がある訳です。ただ、
そうそうメーカーPCがぶっ壊れる所を見たことがないので、特殊な例
だとは思いますけどね。)していて、いい感じにぶっ壊れる事もある
のですが、フツーにXPの環境で使っていると意外と重さが少ないんじ
ゃないかな?と思います。
この環境ですが、BlueTooth EDRを使わないとかだとその辺の常駐
ソフトを切ると速度が上がりメモリーの空き区画も増加するのです
が、この手のPCでもできる事は結構あります。
多分、無理っぽく感じているかも知れませんが、実は640x480程度
の解像度だと動画編集とか可能だったりします。つまり、ケータイと
かのどうにかできたりします。まず、ダウンロードするのは、
■ CCCP(コーディックパック)
■ iTune(言わずと知れたアレです。)
■ Free Video Converter(相互変換を行うソフト)
■ TrakAxPC(VGAサイズまでの動画変換ができるソフト)
です。とりあえず、最初に、全部インストールする事になるのですが、
最初の2つは単にコーディックをインストールする為だったりしますか
らソフトとして使う事はないです。WINDOWS VISTA以前のOSでは基本的
に
【 使えるコーディックは殆どは入っていない 】
ので、コーディックを読めるようにする為の準備です。
iTuneは、QuickTimeも一緒にインストールするのでH.264や3GPなど
がフツーに読めるようになります。
まず、動画を扱う上では動画編集ソフトが必須となります。解像度
の高いネットブックだと市販のソフトも結構厳しいながらも動くので
すが、10.1型のスタンダードな製品だと解像度が全然足りませんから
インストールできないソフトが大半です。なので、動画編集は、
【 TrakAxPC 】
で行います。このソフトではサウンドをDAWのように調整したり、エ
フェクトを入れたりできるのですが、入力できる形式が
■ AVI形式
■ WMV形式
■ ASF形式
に限定されている為、ケータイで使われている
■ 3GP形式
■ 3GPP形式
■ MPEG-4形式
などは読めません。なので、一旦無難なAVI形式にエンコードする必要
がある訳です。そこで、エンコーダを使います。今回は、
■ Free Video Converter
を選択していますが、Super@とかでも全然問題はありません。要は
【 その解像度とフレームレートのAVI形式にする 】
と言う事が重要なので、軽い 【 HuffYUV 】 とかで変換してやると
いいかと思います。(無い場合は、AVIコンテナでDVコーディックと
かにする感じですね。)
今のケータイだと長時間記録が出来ちゃうので意味不明な長さの
尺で保存が可能だったりするのですが、フツーにエンコードするだ
けではない編集を考えると、ダラダラ撮影は少し厳しかったりしま
す。ある意味、長い尺のDvコーディックはネットブックだと非常に
使いにくいので、比較的ショートに撮影してそれを繋いでいくほう
がいいかと思います。
実際、SD解像度の編集と言うと、1.3万程度の1440x900の解像度
のディスプレイと4万程度のPCにUbuntu入れて使うだけでも全然行
けるので今では編集可能なモノなんですが、DVコーディックの編集
でネットブックとなると10分越えてしまった場合、TrakAxPCでも重
たいです。なので、比較的ショートなモノに限定される感じになり
ます。(ただ、エンコードは時間の長さが変わるだけなのでネット
ブックだから出来ないと言う内容はありません。)
個人的にストレスフリーな編集で考えると、
■ 3GPなど => AVI変換(できればHuffYUV+PCMのAVIにする)
■ TrakAxPCで編集
■ フツーのAVIで出力
と言う流れかなと...。この流れで行うとフツーに3GPの映像を切り貼り
がする事が可能になります。
ちなみに、TrakAxPCでは、サウンドのオートメーションとエフェクト
による加工、そして音声と映像のスプリット(分離)なども可能な上に
ミキサーによる定位もできますから、音の位置などを変更する事も可能
だったりします。そして、フツーにオーディオトラックを入れる事が可
能ですから、BGMの入った映像にしたり、エフェクトで絵の雰囲気を変更
したり、トランジションでショットの切り替えに効果を加えたりもでき
ます。
おまけとして書いておくと...。ネットブックでも
■ 単一トラックで16bit/48KHzのサウンドの編集
■ Microsoft GSを当てたMIDIの編集
はフツーに出来るので、音が相当怪しいですが、音を扱う事も可能だっ
たりします。とりあえず、MIDIについてはMicrosoft GSの音源だと
【 フレーズ単位で作れば全然問題なし 】
と言う感じで既に楽勝で、プレビューでも影響がないです。ただ、音質
的に問題があるので、単一トラックごとに出力して、iTuneで呼び出して
オーディオ化(変換の形式をモノラルのWAVにしておく必要があります。)
し、それをEQやコンプで音を整える感じになるかと思います。
とりあえず、ソフトで言うと、
■ TuxGuitar(ギターに特化した譜面で打ち込めるMIDIソフト)
■ Domino(MIDIシーケンサ)
■ Audacity(マルチトラックの波形編集ソフト)
を使う感じかなと...。Tux Guitarはコードが全部用意されているので
コードを選択すると譜面に反映されるので、コード弾きの打ち込みを一
括で行えるので便利です。これでコードの打ち込みと奏法などを譜面で
作ってMIDIでエクスポートし、それをiTuneでWAV化し使う感じですね。
Dominoの場合、ボカロでお馴染みのピアノロールで打ち込むのですが、
パラメーターが結構直感的に描けるので面白い効果を入れるので併用
すると便利かも知れません。とりあえず、Microsoft GSって
【 腐ってるスピーカーから出ているスーファミみたいな音 】
がしますから、正直そのままでは使い道が解りません。(いや、言い
過ぎだろ...。)なので、音の必要な成分だけ抽出したり太くする必要
があったりします。(味付けしてないヘッドフォンで聴くと本気で死ん
でる音がしてますから...。)それをAudacityのエフェクトで行う訳で
す。動作確認していませんが、Sound Engine Freeとかでも可能なんで
すが、マルチトラックで使えると言う点でAudacityのほうが音の組み合
わせでは便利かなと思います。
多分、この作業では重くなる事がないんじゃないかな?と思います。
ただ、フツーにオーケストラのような多重サウンドを一つ一つのパート
で作ると言う荒技やってミックスダウンとかすると流石に重たいとは
思います。
グラフィックについては、以前ここで触れた通り、ソフトの仕様的に
無理なので相当制約を受けます。ドロー系のソフトが不思議な振る舞
いをするのが痛々しいのとGIMPが重すぎるのも痛々しい所です。
Paint.netが動くのでPixiaとかどうなのかなぁ?と言う感じなんで
すが解像度の低さの影響は確実にあります。(ただ、お絵描きBBSは
全然大丈夫だったので楽勝とだけ書いておきます。) 当然、こんなの
で3Dはありえない(mikumikudanceは動くことは動くけど厳しいです。)
ので、個人的な感覚では、やらないほうが幸せかと思います。
とりあえず、Atom N270での事なので、これが、Atom 330+IONとか
の構成で4GBのメモリーを積んでいる環境だったりすると、解像度も
足りているのと微妙にCUDAとか効くのでできることが増えるのですが
通常のネットブックだとこんな感じだと思います。
ちなみに、ネットブックの再生能力ですが、音楽ファイルはフツーに
大丈夫(流石に、HDサウンドをサポートしているだけあって音はある程
度追従します。)で、映像だと720PなどのHD解像度は無理があり、SD解
像度に限定される感じです。(ただ、YouTubeもIEの環境で再生すると
フツーに流れるモノもあります。アレの再生可能かどうかと言うのは多
分ビットレートの関係だと思われます。)
ちなみに、USB接続のDVDドライブ経由で動画を流した場合、
【 4MbpsのSD解像度のMPEG-4 AVC/H.264で記録した映像(90分) 】
の再生が可能でした。また、DVDもフツーに再生可能と言う感じです。
ビットレートが高くなると怪しくなるのですが、どこら辺からかは
調べていないので解りません。また、Ulead VideoStudio 12 Plusで
出力できる独自形式のAVCHD(MP4コンテナにシュリンクしたモノ)
は高圧縮なんで容量を食わず便利なんですが、この再生ができるか
も試していないので解りません。
当たり前ですが、Pentium 3でも動くようなオフィースソフトが
動かないわけが無いので、Atom N270のネットブックだと
【 Open Office.org 】
はフツーに動きます。
とりあえず、手間なんだけど3GPの編集とかは可能で、音に関して
言うと、MIDIシーケンサでMicrosoft GSだと大丈夫と言う感じでしょ
うか。ある意味、サウンドの面ってメモリー容量の少なさも手伝って
いる感じなのでサウンドでも他の高クロックCPUの環境と比較すると
断然重たいのですが、意外と工夫次第で遊べるようなモノにはなって
いたりします。