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藤原正彦氏

2019-01-15 13:06:06 | 哲学

(略)
>ベストセラー『国家の品格』の著者で数学者の藤原正彦氏は、新著『国家と教養』の中で、知識だけを詰め込んだ「頭でっかち」では、国を率いるリーダーとしては不適格だ、と指摘している。

そうですね。知識だけを詰め込んだ ’頭でっかち’ は、指導者としては不適格ですね。知識量だけでは、記憶装置に勝てませんね。

>知識に「日本人としての情緒や形」が加わってこそ、意味がある、しかし日本の官僚や政治家などには、それを身に付けている人が少ない、というのだ。>日本が諸外国に圧倒されることが多い根本の原因を辿っていくと、ここにある、というのが藤原氏の主張である(以下、引用は『国家と教養』より)。

日本の指導者の知識に ‘情緒・形’ がないということが、問題であるというのが藤原氏の主張ですか。それ以外の重要なものが欠けているのではありませんか。

>「日本人としての情緒や形を持たない人間は、舶来の形にあっと言う間に圧倒されてしまいます。>大正時代以降の教養層は、大正デモクラシーに圧倒され、次いでマルクス主義に圧倒され、ナチズムに圧倒され、戦後はGHQに圧倒され、今ではグローバリズムに圧倒されています」

そうですね。無哲学・能天気な日本人は、西洋の思想には歯が立ちませんね。

>こうした「日本の知識人のひ弱さ」は、日本人としての情緒や形を軽侮したことに原因があるのではないか、情緒や形も含んだ真の教養こそが、国を守ることにつながるのだ、と藤原氏は指摘したうえで、興味深い逸話を紹介している。

しかし、‘情緒・形’ は、非言語の内容ですね。西洋の思想は言語の内容ですから、両者はかみ合わないのではないでしょうか。つまり、’情緒・形’ を充実させても、日本人は西洋の思想に圧倒され続けることになる。言語内容には、言語内容で対応する必要があるでしょうね。そうでなければ、議論にならない。

>「江戸末期、江戸に来たイギリス人達は、普通の庶民が本を立ち読みしている姿を見て、『この国は植民地にはできない』と早々と諦めました。

当時の日本の識字率は、世界トップでしたね。’’頭でっかち’ になっていたのでしょうかね。

>『自国を統治できない無能な民のために我々白人が代わって統治してあげる』というのが植民地主義の論理でしたが、庶民が立ち読みする光景は本国にもないものだったからです。>読書は国防ともなるものです」>先人たちは、その日常の姿を見せることで、外敵を退けた。

そういうことになりますかね。でも、‘読書は国防’ という方策は、先人たちの意図した手段ではなかったでしょう。

>現代の政治家たちの官僚答弁にはそうした効果は期待できない。>情緒のみで判断する政府は問題としても、国民の気持ちを掴めない政府にもまた別の問題があるのではないか。

‘情緒・気持ち’ のみを問題にしても、政治は始まらないでしょうね。政治には、政治哲学が必要ではありませんか。
政治は、新しい社会の枠組み、新しい世界の枠組みを建設するために必要です。その枠組みは、個人の世界観 (world) の内容により決まります。
現実の内容は、頭の外にある。これは、唯一で見ればわかる。だが、非現実 (考え) の内容は、頭の中にある。これは、見ることができない。単なる話である。話 (文章) の内容を理解しなければわからない。話の筋は、何通りもある。だから、正解は一つではない。矛盾を含まない文章は、すべて正しい考えを示しています。
日本人には、現実の話ばかりがあって、非現実の話 (文章) が脳裏に存在しない。非現実の内容の話をすれば、現実離れのした内容になるので、日本人には信じられない。非現実の内容は、見てきた (現実) ような嘘になる。誰も嘘つきにはなりたくない。だから、自分自身の考えは示さない。他人の受け売りばかりが山ほどいる。
西洋人は、非現実の内容を思想として是認するので、学問 (哲学) が成り立つ。だから、無哲学・能天気の日本人は、圧倒され続けます。
非現実の文章内容は、時制のある文章内容になるが、日本語文法には、時制 (tense) というものがない。だから、非現実 (考え) は、文章内容にならない。そして、日本人は無哲学・能天気のままでいる。英文法には、時制があるので、英米人には世界観がある。だから、情緒・気持ちに圧倒されることもない。
我々日本人も、日本語と英語を良く学び、考え (非現実) の内容表現における時制の重要さを十分に理解して、非現実 (考え) の内容を文章するように心掛けなければならない。それには、英米流の高等教育が必要である。このことを常に念頭において、勉学に励もう。

>デイリー新潮編集部 >2019年1月15日 掲載


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