さて基準慣性系にO君がいます。
そのO君に対してアリスはV1=0.8Cで離れていきます。
それと同時にボブがV=0.9Cで同じ方向に離れていきます。
この時相対論電卓によればO君はアリスの時計が0.6掛けでO君の時計より遅れているのを確認します。
同様にしてO君はボブの時計が0.4346掛けでO君の時計より遅れているのを確認します。(V=270000km/sで相対論電卓で概算しています。)
さてここでアリスからボブをみた時の相対速度V2を求める式 V2=(V-V1)/(1ーV1*V/C^2)の出番です。
このV2の値も相対論電卓で求めますとV2=107,525.8km/s と概算できます。
物体Aの速度 v1 240000 km/s
物体Bの速度 v2 107525.8 km/s を入れてポチります。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228695
答えは 加算した速度 v 269,999.9964・・・km/s=0.9C
さてそうなるとアリスがボブの時計を見た時には相対論電卓にこのV2を代入して計算しますと0.93347掛けで遅れている事になっています。
相対速度 v 107525.81660 km/s を代入しポチります。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228696
答えは 0.9334653・・・ を得ます。
しかしながらO君によればボブの時計はアリスの時計に対して0.4346÷0.6=0.72433・・・・掛けで遅れているのでした。
さてこれが双子のパラドックスに続く、特殊相対論の中にある明らかな論理矛盾、「三つ子のパラドックス」となります。
追記:
V1,V2,Vの関係については「おにノート」: https://archive.fo/jydqn :の「問題設定」のイラストおよび「結論」を参照願います。
追記の2
上記の問題はパラドックスというよりは「理論に内部整合性がない問題」と言った方が正確なのかもしれません。
そうして不思議な事には「今まで誰もこの問題を指摘した様には見えない」という事です。
まぁもっともそのような見方は「業界内情報に疎い当方の認識にすぎない」のではありますが、、、。
追伸
「三つ子のパラドックス」みたいなことを考えているのは当方ぐらいなものだろう、と高をくくっていましたが、そんな事はありませんでした。
↓
特殊相対性理論と電磁気学との不一致における三重項パラドックス
『特殊相対性理論(SRT)は、古典電磁気学と互換性があると考えられています。
ただし、SRT自体に固有の論理的に推定される不一致がいくつかあります。
これらは「パラドックス」と呼ばれ、綿密な調査が必要です。
「双子のパラドックス」は最もよく知られています。
この論文では、3人の異なるオブザーバー(トリプレット)を含む新しい思考実験が提示されます。
悪名高い「双子のパラドックス」とは対照的に、2人が固定されている基本的な基準系と対称的な方法で反対方向に移動している場合を提案します。
この考察は、すべての科学的見解の不可欠な要素として因果関係を制御する時間の物理学の基本的な概念につながります。
これはSRTの極めて重要な信条であり、違反の対象となる「同時性の相対性」です。
その場合、ローレンツ変換の合法的な実装の能力が疑わしくなります。
さらに、電磁気学におけるSRTの一貫した実装は、一般相対性理論の領域における等価原理の崩壊につながります。・・・』
↑
https://article-sciencepublishinggroup-com.translate.goog/html/10.11648.j.ajmp.s.2015040201.15.html?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=nui,sc#paper-content-8
↑
世の中は本当に広いのです。
PS:相対論の事など 記事一覧
https://archive.fo/QytXy