(特活)バングラデシュと手をつなぐ会

南アジアの国 バングラデシュで
病院、学校、看護学校の運営支援を
行なっています

ラフマンさんの頭

2006年09月28日 | イベント報告
ラフマンさんの頭に何かついているのだろうか?
母子保健センターの看護師やショーシャルワーカたちが彼の頭に群がっている・・

この夜は、母子保健センターの女性スタッフとの話し合い。
看護師4人と、ソーシャルワーカたちが新しい産婦人科病棟の待合室に集まった。

自己紹介に続いて、それぞれの活動で感じていることを話しあった。
「仕事が増えて、ふれしい」
「(ナースの)巡回検診に、最初は抵抗があった。家庭訪問はナースの仕事じゃない、と。でも、出かけてみてすぐに効果が現れた。患者が母子保健センターに来て、声をかけてくれる。妊婦が無事に出産してくれると、自分もうれしいし、患者も安心だ。」

困ったことは?という質問に、
「訪問した家で、話も聞いてくれずに、文句ばかり言われた。でも、妊婦本人でなく、周りの人からばかり。その妊婦はセンターに来て、無事に出産した。」

2人のドクターの仕事振りは?とたずねると、
「バロ!(とてもよい、という意味) 必要なときにはすぐに来てくれる。」


みんなの目が生き生きとしている。
本当に、自分たちの仕事に誇りと生きがいを持ってやっているという想いが、伝わってくる。
「宇治さんはどうしている? とてもいい人だ。」

最後に何か聞きたいこと、いいたいことは?とたずねると、皆いっせいに立ち上がった。ラフマンさんの頭を見せてほしい、という。
ラフマンさんが4月に頭の手術をしたことを聞いていて、とても心配していたのだ。女性たちに頭をなでられて、ラフマンさんもまんざらでもなさそう。


2006年・夏 現地訪問報告

2006年09月04日 | イベント告知



特定非営利活動法人バングラデシュと手をつなぐ会

2006年・夏 現地訪問報告会



日本も暑いが、バングラはもっと暑い、いや熱い!
今年も行ってまいりました、カラムディ村。
大学生に学校の先生、そして我らが二ノ坂医師とラフマンさん。
にぎやか&好奇心の塊が
見て聴いて味わって感じたことの数々を
どうしても皆さんにお伝えしたい!
万障お繰り合わせの上、ぜひぜひご来場くださいませ。
お待ちしております!

日時:2006年10月1日(日)14:00~16:00

場所:福岡市NPO・ボランティア交流センター「あすみん」
   (福岡市中央区大名2-6-46 福岡市青年センター5F)

入場料:無料
資料代:300円

お問い合わせ先:
特定非営利活動法人バングラデシュと手をつなぐ会
TEL:092-844-1369    (西新事務所)
TEL:092-872-1136(にのさかクリニック)



エクラムルのこと

2006年09月04日 | イベント報告
エクラムルという男がいる。
写真(左)のようにいかつい表情で、背も高く、映画の悪役、ギャングのような印象だ。
現地訪問で最後にお別れ会をやるが、そのときには必ず芝居の主役として出てくる。
実は彼は、母子保健センターの開設以来の貴重な人材だ。

現在カラムディ村には母子保健センターができて、2人の医師が常駐している。
しかし、95年にセンターができるまでは、村には医師はいなかった。
「ビレッジドクター」(はだしの医者)と呼ばれる人たちが、村の医療を担っていた。ビレッジドクターというのは、正規の医者ではなく、医師の下で少し修行をした程度の経験を持ち、村では薬屋などを兼務しながら医師(もどき)をやっている人たちだ。
正直なところ、医学知識は低く、設備ももちろんなく、村の医療を担うだけの実力は残念ながら、ない。しかし、現在でも村人は、医者にかかる前にまずビレッジドクターにかかるという。

エクラムルは、以前はビレッジドクターとして働いていた。
ビレッジドクターの中では、政府の研修などを受け、医学知識もレベルは高く、何より、志が高かった。
母子保健センターが完成すると同時に、ヘルスワーカー、兼薬局、兼レントゲン技師、兼・・・という何でも関わってやって来た。
行動力があり、村人たちからも信頼されている。
以前に聞いた話・・・村に疫痢が流行ったことがある。村ではトイレは少なく、道端や草むらで排便をしていたので、それを介して病気が広がる。彼は子供たちを守るために、道端の便に、砂をかけて回った、と言う。

村人の強い要望と、日本側の募金の呼びかけが実って、95年に母子保健センターが完成、エクラムルは特に村人との接点で、徐々に重要な役割を果たすようになった。
医師や看護師はいろいろな事情で交代したが、彼は一貫して母子保健センターのスタッフとして、村人たちとの間に立ってがんばった。
政治のあらしが吹き荒れ、ションダニ(村のNGO、手をつなぐ会のパートナー)や母子保健センターが危機にさらされた時も踏ん張った。
今では彼は、母子保健センターにとってなくてはならない存在となっている。

今年の訪問時にも、カラムディ村の巡回検診、村の外のサテライトクリニックやナースの巡回などを、彼の主導で実行、その成果を誇らしげに語ってくれた。
巡回検診で異常のありそうな患者が見つかると、ピンクの紙を渡して、センターを受診するように勧める。その受診率は60%と超える。
”ニノサカさん”と言いながら、そのピンクの紙を自慢そうに見せてくれた。

彼は、”ドクター・ニノサカは、オレのベストフレンドだ。”と言ってはばからない。ありがたいことだ。

どうですか、皆さん。
いかつい彼の顔が、少しばかりやさしく見えてきませんか?

老い?も、若きも

2006年09月03日 | イベント報告
遅くなりましたが、現地訪問報告をはじめましょう。まずは、訪問団メンバーの紹介から。

今回は、いろんな方の申し込みがあったのですが、諸般の事情で直前でキャンセルになった方が数名。
結果として、運営委員のラフマン、二ノ坂のほかは、全て20代の若者となりました。

写真は、ダッカからカラムディ村までバスで約5時間の行程の途中、ガンジス川をフェリーで渡ったときの、船上での写真です。
中央の帽子を後ろ向きにかぶっているのが、「ダイスケ」小学校の教師です。
後ろは右から「トモノブ」大阪の大学の1年生。夏休みを有意義に過ごそうと、NGOのツアーを探してやってきました。将来のミュージシャン。その隣の紅一点は「トモコ」福岡の大学4年生。子ども共育HAKATAでもまれてきた女性です。
後列3番目は「タカヒト」京都の大学生。ラフマン氏とは幼いときからの知り合いで、ラフマン氏の長男シャヒンと兄弟のようにして育ってきた若者。ラフマン氏を「第2の父親」と呼んではばかりません。

後列左側2人は、ラフマン氏と二ノ坂です。(紹介不要)

もう一人の若者は、「こうすけ」福岡の大学3年生。
(写真には写っていません。後日ご紹介しましょう。)
昨年参加した友人のススメで今回参加となりました。

さて、これらの若者5人は、もちろん初めてのバングラデシュ。
中には、初めての海外旅行がバングラデシュというつわものもいます。

さあ、5人の若者と、2人のおじさんが今年カラムディ村を訪問しました。
どんな旅が待っていたのでしょうか。
お楽しみに。