かおりのなんだりかんだり

仙台のパーソナリティー。野菜ソムリエプロ、アスリートフードマイスター。
2児の母の日々なんだりかんだり☆

2013.3.11河北新報社説「茨木のり子」さんの詩

2013-03-11 21:53:17 | 東日本大震災
今日アップしたブログに、東日本大震災から2年というこの日に、

自分の心を落ち着かせるため、茨木のり子さんの詩を読んでいるということを

書きましたが、

仕事が終わって帰ってきて、河北新報を見ると・・・

『社説』に茨木のり子さんの詩が引用されていて驚きました。





以下、この河北新報の社説から一部転載。

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故茨木のり子さんの詩『苦しみの日々 哀しみの日々』の一節を思い浮かべる。

<苦しみの日々
 哀しみの日々
 それはひとを少しは深くするだろう
 わずか五ミリぐらいではあろうけれど>

<受け止めるしかない
 折々の小さな刺や 病でさえも
 はしゃぎや 浮かれのなかには
 自己省察の要素は皆無なのだから>

受難は不幸ではあるけれど、「みずからを養う時間」と茨木さん。
私たちは誇りを持っていい。深く生きていることに。

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この社説では

『苦しみの日々 哀しみの日々』の冒頭の一節と結びの一節を引用しています。


(詩の全文の転載は著作権上控えますが、
 「茨木のり子 苦しみの日々 哀しみの日々」でググると、
 全文見られると思います)





この詩は・・・




右から4番目の『椅りかからず』に収録されています。






何度も何度も読んで、黄ばんでます・・・


上記の詩を始め、『椅りかからず』や『自分の感受性くらい』『一人は賑やか』は、

私のバイブルといっても過言ではないくらい、ことあるごとに読み返しています。

いつかのブログにも書いたんですが『知命』。これも好きだなぁ。


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『知命』

 ・
 ・
 ・
 略
 ・
 ・
 ・

まきこまれ
ふりまわされ
くたびれはてて

ある日 卒然と悟らされる
もしかしたら だぶんそう
沢山のやさしい手が添えられたのだ

一人で処理してきたと思っている
わたしの幾つかの結節点にも
今日までそれと気づかせぬほどのさりげなさで

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一人でやれることって、たかが知れてますもんね。
ボランティアだって、なかなか一人で出来るものじゃないですよね。
周りの方々にずいぶん支えられていました。

そして今も周りの方々に支えられています。

それと気づかせぬほどのさりげなさで・・・。

皆さん、いつもありがとうございます。





時代を超えて、凜と真っ直ぐに語りかけてくる茨木のり子さんの言葉。

数年前ピンとこなかった詩が、とあるきっかけで理解出来たり、

読む度に、毎回、気付きを与えられます。



震災から2年を経て、また少し感じ方も違ってきているかもしれません。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (いしころとまと)
2013-03-12 19:56:29
かおりん、そうだねぇ。
気がつかないこと、また気がつこうとしなかったことが・・・
きずかされる、そこで胸がぐっとくる本です。
一人でなんて、生きることできないさ~
みんなのささえがあって
背中を支えてくれる優しい手があって
前に進んでいけるんだよね。


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Unknown (ひすじみ)
2013-03-13 21:13:49
みんな
同じ希望と
悲しみを持って
明日に向かって行こうと
こんな体験でも
乗り越えることができる
忘れないことが
私たちの使命
でも、つつめるだけの体験と仲間が
いる。だっちゃ
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Unknown (kazutyan)
2013-03-14 15:24:27
被災地以外の者がこういうことを言えるかどうかと思いますが、被災したことで復興の前に人間性に深みや強さや平常なら忘れがちになっていた絆や、いたわりの心などを復活されたと思います。そしてそういう心を持つことで復興も早くなると思います。
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いしころとまとさんへ (かおりん)
2013-03-15 22:29:05
バタバタしていて、お返事遅くなりました!
茨木のり子さん、ちょうどいしころとまとさんも読んでいらした中でのこの偶然の重なり!本当に不思議なことが続きますね~

『椅りかからず』では、「椅りかかるとすればそれは椅子の背もたれだけ」と、自立がテーマになっていて、『知命』では、でも一人で生きているわけではない、と。一見、矛盾するようですが、でも、精神的な自立あっての支え合いというのがなんとも深いなぁ・・・と考えさせられます。

いしころとまとさん、いつもさりげなく支えて下さり、一緒にオホホアハハ笑って下さり、ありがとうございます笑い過ぎて過呼吸になった時は、優しい手でさすって助けて下さい(笑)
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ひすじみさんへ (かおりん)
2013-03-15 22:41:12
そのまま詩になる、ぐっとくるコメントです・・・。

家族の死や家を失ったり、津波の中命からがら逃げたり・・・辛い経験を忘れたい方々も多いことでしょう。
忘れたくても忘れられない方々も・・・
そういう方たちには、忘れることで前を向けるなら、ほんの少し忘れてほしいという思いもあります。

私含めそういう経験を自分自身していない人達は、2年経って、この日常の中で少しずつ忘れている方々も多いでしょうね。でも、やっぱり3.11はもちろん、折に触れ思い出してほしいし、思い出さなくちゃいけないし、被災地の復興をずっと気にかけてほしいし、復興のために頑張らなくちゃいけないですね。

もう2年・・・まだ2年、ですからね。まだまだこれからです。みんなでがんばっぺ!東北!
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kazutyanさんへ (かおりん)
2013-03-15 22:48:58
本当にその通りだと思います。
今まであたりまえだったことがあたりまえじゃない現実をしっかりと心に刻まないといけないですね。
亡くなってしまった方々のためにも、絆やいたわりの心などをもっと大切にしないと・・・

茨木のり子さんは戦争を経験されたからでしょうか。それを乗り越えた深みや強さが感じられます。きっと今の私たちに求められているのは、kazutyanさんのおっしゃる通り、そういう心の持ち方なのかもしれませんね。
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