アル・ケッチァーノ奥田シェフ炊き出しライブ

先日、山形県鶴岡市のイタリアンレストランアル・ケッチァーノの奥田政行シェフがスタッフと共に、

南三陸町歌津で炊き出しを行いました。



コミュニティみやぎ野菜ソムリエの会に要請があり、

野菜ソムリエの資格を持つ会員７人と、お手伝いを申し出て下さった

青葉区中央にあるレストランリゴレト タパスラウンジの鈴衛シェフと卓弥さん、

合計９人で、炊き出しのお手伝いボランティアに行ってきました。






前日に仕込んであるお料理を、トレイに盛りつけて行くのが私たちの仕事。

指示頂いた通りに、位置を確認しながら盛りつけて行きます。

初め、要領が分からずとまどっていた私たちですが、

だんだんペースがつかめてきて、手際良く出来るようになりました。






今回、奥田シェフが炊き出しを行ったのは、

被災地の皆さまの偏食を心配されてのことだそうです。

やはり被災地では（炊き出しなどがある時以外は）どうしても炭水化物がメインとなってしまい、

他の栄養素はなかなか取れません。

そのように栄養が偏ってしまっては、病気になってしまう・・・


そこで、被災地の皆さまの栄養状態を考えて、野菜、肉、卵、果物などを

取り入れたワンプレートランチを提供。






ごはん、特製ハンバーグ、サラダ、かぼちゃのサラダ、じゃがいも、現地で作ったスクランブルエッグ、柑橘。


「ソースをなるべく使わず素材をいかす」

奥田シェフのモットーの通り、素材そのもののおいしさにこだわったお料理です。


ソース的なものがかかっているのは、サラダのドレッシングのみ。

「食べ飽き」しないように全体的に薄味に仕上げ、

素材で味のリズムを作っていらっしゃるんですね。




そして、やはり絶対的に足りていない魚も・・・



鯛のスープ。優しい味で、心がなごみます。


ＧＷに南三陸町を訪れた時、ばんつぁんたちといろいろお話したんですが、

皆さん「魚が食べたい」っておっしゃってたんです。

そうですよね・・・南三陸町は魚の町。

毎日のように食べていた魚が食べられないのは酷なことです。

そして「私たち年寄りは肉はあんまり食わんねんだ。」って・・・

炊き出しでは、やはり豚汁やカレーなどお肉系のものが多いでしょうから、

若い人はいいけど、お年寄りには、ちょっと重いかもしれません。

やはりごはん、味噌汁、魚、野菜・・・普通の食事が恋しくなるのも当然ですよね。


だから、きっとこの鯛のスープと野菜たっぷりのワンプレートランチは

とっても喜んで頂けたことと思います。



奥田シェフも

「実は一番食べて頂きたかったのがこのスープ」

とおっしゃっていました。






そして、デザートに、山形県米沢市から来て下さったビッグエフ商会の代表取締役で

ジェラートマエストロの小島尚樹さんが作った『パール柑シャーベット』




パール柑のさわやかな香りが、心までさっぱりとさせてくれます。




食事のあとは、なんとサプライズゲスト！！！

ボランティアとしてお手伝いさせて頂いた私たちも現地入りしてから知ったので、びっくり！！


八神純子さんのライブが行われました！！



アメリカ在住の八神さん、この大震災に心を痛め、被災地に自信の思いを声で直接届けるため、

アメリカからかけつけて下さったそうです！！


『ポーラースター』や『パープルタウン～You Oughta Know By Now～』などのヒット曲を始め、

ご自身のお子さんたちのために作ったという曲も歌って下さいました。






「料理と音楽は共通点がある」と、意気投合される奥田シェフと八神さん。

いつか、お二人のコラボが見られるかも・・・！？



そして八神さん、この震災をうけて、日本の応援歌をお作りになったそうで、

その曲『翼』も披露して下さいました。





避難されてる方も、スタッフの方も、自衛隊の方、私たちボランティア、

みんなで手をつないで・・・



思わず涙があふれてしまいました。


「私たちが頑張るから、皆さんは体に気をつけて・・・」との言葉とともに、

力強く、情感たっぷりに歌う八神さんの歌声に、

なんだか心が解き放たれるようでした。


体をゆらしたり、拳をあげてノったり、口ずさんだり・・・

皆さんそれぞれ楽しんでいらっしゃり、素敵なひとときを過ごして頂けたようです。


歌って、やっぱり人の気持ちに寄り添って心をほぐしてくれたり、

元気をくれたり・・・すごく力を持っているなぁと感じました。

歌っていいですね。

終わった後、皆さんの表情が柔らかくなっていたように思いました。





最後に奥田シェフとチーム野菜ソムリエで集合写真。





今回、参加中や、移動中の車の中などで、参加した方々と話したんですが、

なにか支援活動をしたくても、どうすればいいのか分からない。

やりたくても、自分一人では何も出来ない。

と、皆さん思っていらっしゃったようでした。

今回、野菜ソムリエという「つながり」、奥田シェフからのお声掛けという「きっかけ」

があったからこそご協力させて頂くことが出来たのかなぁ・・・と。



そんな「つながり」、そして「きっかけ」に感謝です。


そして、この活動を継続的に続けたいとおっしゃる奥田シェフの想いに、

非常に感銘を受けました。





私も、また機会がありましたら、お手伝いさせて頂ければと思います。