中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

アフター4が合言葉?久々の日本の空気・・・

2011-05-16 13:31:22 | 国際
4月の末に日本を後にして、19日ぶりに日本に戻って参りました。久々の月曜日の朝出勤。JRの駅は以前と変わらず、電気を落としてエスカレーターも必要なものしか動かしていません。朝の日経流通の見出しには、「アフター4を狙え」との文字が・・・思わずスタッフに、「日本ってもうアフター4が主流なの?」と聞いてしまいました。

サマータイムの導入も検討され始め、この夏の電力不足の影響もあってか、企業、個人とも着々と備えをしていると言えば聞こえがいいですが、以前にも言及した「暮らしも経済も7分目なる日本」が現実のものになりそうな予感がします。平日とは言え、中国人観光客も含めて賑やかだった銀座の中央通も、どことなくひっそりと、落ち着いた様子になり、昨日まで時間に追われて、原因不明の焦燥感に駆られていた上海に生活から一変、ある意味、少し気楽なスローライフが月曜からスタートしたようにも感じます。

が、私ども漢和塾の足元の、中国語研修事業は、震災以降も引き合いが増えて、この3月にはなんと創業以来ギネスのお仕事量を経験しました。少なかったとは言え2割強のお子様のいらっしゃる中国人講師が帰国したものの、日本に残り、母国の家族が心配する中でもレッスンを続けていただいた講師の皆様には感謝です。また、大企業でもようやく中国語の必要性(まだ少し誤解している企業が多いですが)が認識され始め、漢和塾でお手伝いさせていただく機会もめっきり増えました。

が、問題は日本経済のその後です。震災・津波の直接的影響は甚大ですが、企業活動においては、しかるべき企業は3ヶ月分くらいの在庫、運転資金などもあって、先行きは不安なものの現状は冷静だった大手企業も多いのでは?東海道新幹線などは1%の売上変化で会社の利益は一大事・・・そう聞いたことがありますが、今や増減の幅が一桁違っています。巷に節電の意識が高まることはいいことです。が、日本と言う国が儲からない限り、遠い昔の農耕民族・竪穴式住居に戻るのなら別ですが、やはり経済界・産業界が牽引してきた国。電力と言う血液がここまで不安定だと、世界の熾烈な競争についていけなくなる可能性があります。

中部電力(浜岡原発停止)の影響が、原子力が10%程度なので問題ないなどと言う評論家がいますが、世界の企業活動において、10%と言う数字がどれほどの意味を持つか・・・この穏やかな日本の空気に慣れてしまうと気付かないかも知れませんね。日経新聞の記事にも引き続き、中国進出、中国を強化と言う文字が躍りますが、一部大手企業、あるいは局地戦に成功している中堅企業を除いて、欧米、韓国、中国企業がまさに生き馬の目を抜くようなバトルを繰り広げているわけで、電力不足はすでにハンディ戦とも言えます。

が、日本企業、特にトヨタ自動車など世界を代表する企業は、いつも難局を乗り越えてきました。今回も必ずや打開策を見出していくでしょう。そんな日系企業の少しでもお役に立てれば・・・テンション上げて頑張ります。