中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

2度目の張家港・・・ゴミのない街に感動!

2011-05-09 10:20:03 | 中国
昨年の8月以来でしょうか?江蘇省は張家港にやってまいりました。上海からはバスで2時間、今日は日曜日と言うこともあり、1時間半で市内に着きました。浙江省の杭州、江蘇省の昆山、蘇州、無錫、常洲の高鉄ライン、さらには昔は陸の孤島と呼ばれた張家港、常熟、沿岸の南通などは、揚子江の海運事情もよく、日本企業はもちろん、様々な国が生産拠点を置いています。

上海近郊と一括りにするには、それぞれの都市は、日本の政令指定都市以上の人口を持ち、神奈川県に匹敵する人口規模を持つ街もあるわけで、個別のそれぞれの街を分析しないと何も見えなくなりそうです。張家港は、近郊農村人口も入れて150万近い都市で、日本人は150人程度。一万人に一人が日本人の割合ですが、日本人向けクラブは15件もあるようです。

この街については、前回のブログでも触れましたが、街の至るところにオレンジの服を着た掃除のおばさん、おじさんが立っていて、とにかくゴミを広い集めています。だから綺麗なんだなとは思っていましたが、今日あらためて市内のバスの乗ったり、街中の舗道も歩いてみましたが、ほんと、ゴミ一つ落ちていません。これは、単純な行政の努力だけでは無理だなと思っていたら、やはり一般市民も、手に持ったゴミは必ず備え付けのゴミ箱まで行って捨てる・・・そのような慣習が身についているようです。

上海の街の汚さ加減から比べると、奇跡のようですが、何人かの市民に話を聴いたところ、張家港は中国でも有数の干浄(清潔な)街との誇りを持っていて、行政の方針が市民に浸透している好例だと感じました。人間だれだって汚い場所は汚してもいいと思いますし、綺麗な街は守りたいと思うもの。よく、中国は汚い、日本は清潔と言った極論も聞きますが、やはりここは国、あるいは市の行政の姿勢が最終的に国民に伝わったわけで、このような街が注目され始めると、痰だらけ、吸殻だらけ、ゴミだらけのイメージのある上海を含めた他の都市でも、徐々に変わっていくのかも知れませんね。

また、張家港は昔は農村だったわけですが、外資も含めた産業が発達して、安徽省や各地から張家港に移り住み人も多く、上海一辺倒だった人の流れも変わってきています。日本企業として、揚子江沿いのこの街を生産拠点にする段階から、思ったよりも早く、これらの街を市場としてどう挑戦していくか、江蘇省と言う、一つの省だけで、マーケティングしなければならない街は無数にあるような気がします。中国のエリアスタディ、国際化を推進する機能が日本本社にあるのなら、この先、中国の市場分析、そして一度は視察、国内だけにいてできることは少なくなっていくのかも知れませんね。