トラカリコン!

「虎・借り・コン!」。虎の威を借りた狐。虎の威を借りて吠える狐が私…。虎が何であるかは、本人にもわからない。

コメントをお願いいたします。

矢部宏治著「日本人はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」を読んだ方からの、憲法改正についてのコメントをお待ちしています。 コメント受付用記事 のアドレス http://blog.goo.ne.jp/kanra-toriko/e/a08c500525a4ba2e568012c53edbaa6f

国会、見てる?(安保法制)

2015-05-31 12:01:08 | 政治や経済
先週の委員会のNHKの中継は録画した。まだ少ししか見ていないが。


<1. 中谷防衛相が意外>
4月の前半(?)には、下村文科相を野党が追及する場面がほとんどだった(なんで辞職・更迭がないんでしょうかねえ)。野党がかなりきつい口調で質疑するのを聞いている下村文科相は、その議員をみつめ(睨んだりはしていない)・時おりうなずいたりしていた。あら、相手の言葉に納得しているのか、と驚いた。が、答弁を始めると、まず人相が変わり(ふて腐れた感じ)、話の内容からも仕方からも、全く納得していないのがわかる。
先週の中谷防衛相も、この下村文科相のように感じよく野党の言葉を聞いていた。しかし、下村大臣とは違って、答弁の時は愛嬌のある表情でまっすぐに相手を見て話す。もっと威張ってる人かと思ってた。

<2. 首相と防衛相の違い>
例えば「一般の外に機雷の掃海がある」辺りの話があんなにぐるぐるするのは、安保法制が本体内部でも軍事や外交などもろもろに関しても、つじつまが合っていない代物だからだろう。もし私が首相・防衛相・外務相なら、素面ではとても説明できない。
法案を提出した側としては、安倍首相のように、丸暗記している3つくらいの長文の中から的外れであっても無理やり1つを選び、相手が制止してもしつこく暗唱し続けるしかないのだと思う(そして「こんなに長い時間をかけたのだから」と多数決して終わり)。だが、防衛相は、安倍首相よりもまともな対応をしていて、聞かれたことに答えようとする・・・ので、今回の安保法制案のつじつまの合わなさが露わになってしまう。

<3. アントニオ猪木には言わないくせに>
辻元議員が30分演説し続けたので首相が「早く質問しろよ!」と野次った、というデマがツイッターで飛び交っていた。こんな重要な国会なのに。呆れる。
辻元議員の前振りは長かったが、3分かそこらだった。他の議員でもそういうことは珍しくはない。それどころか、アントニオ猪木議員の質疑なんてねえ。2回見た限りでは、自分の現役時代の試合の話・マララさんに会いに行った話・UFOを見た話を延々と語り、質問は2つ3つで回答込みの時間は合計3分かそこらだった。安倍首相は愛想良くしていたものだ。相手によって態度を変え過ぎ。一般に、珍しいタイプではないのかもしれないが、私はそういう人は信頼しない。


<4. NHK夜7時のニュースひどい>
NHK夜7時のニュースでは、安倍首相がさっそうと答弁しているかのような場面だけを放映していた。放送法に違反しないのか?
これでは、安倍首相は7時間の審議のうち1,2分間まともに発言すれば、しかもそれが野党の質問に無関係で的外れなものであっても、ニュースで流れるのは安倍首相が理路整然と説明する姿になる。だめなニュース番組作りの例としてもべた過ぎて、どういう言葉で避難すればいいのかわからない。
私が外国にいて日本の情報を得ようとしたら、NHK夜7時のニュースはあてにしない。夜9時からのニュースは、今年度になってから合計で2分間くらいしか見ていない。なので、どんなだか知らない。もし同じようなものなら、日本の公共放送は、外国からの信頼性=政府からの独立性を失ないつつあるだろう。日本からはそういう資産も消えていくのね。

<5. 安倍首相ひどい>
現実の国会でなければ、喜劇として楽しかったろうなあ。残念。
首相のむちゃくちゃな答弁(態度も内容も)だけでも充分うける。また、野党の真面目さ(中継を見ている国民に安保法制の不備を示すために、わかりやすいように。時間が限られているので、ポイントを選び構成も工夫して)と安倍首相の「芸」の対比も見もの。
前から、答弁する首相は誰かに似ているなあと思っていた。もしかして、川原泉が描く異星人「リトル・グレイ」かもしれない。いや、さすがに話の的外れぶりはリトル君ほどではないが・・・。私は、リトル君を見た時くらいに解消しようのないイライラを感じてしまう。リトル君はそういう生き物だからああなんだが、首相はなんなんだろうねえ。ありのままなのか演技なのか。ああいう人が「総合的に判断する」ということになっている安保法制なんて怖い。また、ああいう人を良しとする人達は無責任だと思う。
ただ、安倍首相と気の合う人にはたまらなく快感な国会の光景なのかもしれない。議論と説明、いや道理や筋道はどうでもいいもの扱い。
気合いを確認する(与党側の野次なんてシュプレヒコールみたい)。弱者(少数派であり世論調査から見れば支持率が低い野党の議員)は、無視したり笑いものにしたりする(都合の悪いところは、ニュースでは削除される)。あんなに悪意・敵意・怠慢が充満した場に、違和感がない人達がいるんだ。そういう人達が外国相手に武力行使をするための法体制を整えようとしている。私は、安倍晋三氏が仕切る人間関係はだめだろうなあ。

<6. 安保法制や質疑の内容に対してもいろいろメモしたいが>
今日はやめておく。日常生活とはなかなか両立させられないものだ。そして、こんな時こそ、友人や知人と会って話すのが有意義だとも思う。安保体制について話し合えれば良いが、そうでなくても近況でも語り合い、「安倍首相的価値観とは違う自分達」を再確認したい。録画を早回しで再生しても国会中継だけで1週間に何時間も遣ってしまうので、このごろほんっとうにご無沙汰しております。
日本が続けてきた「できるだけ中立である平和国家」のブランドを捨てて方向転換しようとしているのだから、本来は、国民は1週間休んで安保体制案を学び検討するレベルだと思う。そんなわけにはいかないんだけどさ。

新銀行東京」経営統合など(石原元知事のこと)

2015-05-27 22:59:27 | 政治や経済
こうしてみると、石原元都知事がやったことってなんだったんだろう、と思うの。

新銀行東京は、需要が減った頃に設立された(需要が減った理由が、国の政策の成果だったか他の金融機関が需要に応える方針に転じたからだったかは、忘れた)。なので、設立された時から行き詰まりは断言されていた(特に情報を集めなくても自然に目に入った情報だった)。その後(その時の知事が石原氏だったか猪瀬氏だったかは思い出せない)の延命策が発表された際には、「傷口が広がる前に止めた方がいいんじゃないかなあ」と思ったものだ。
東京オリンピックパラリンピックの招致には私はもともと反対だったので、不公平かもしれないが。国立競技場の取り壊しと市場の移転の現状を見ても、「やらなきゃいいのに」としか(しかも、どんどんコンパクトでなくなっていくが。IOCにとってどうでもいいことなのか? プレゼンテーションや選考ってなんなの?)。また、予想通り東日本大震災の復興工事のじゃまになっている(建築コストと人手。円安のせいだけじゃないよ)。
尖閣諸島を持ち主(個人)から買い取って中国を挑発したことについても、私は非難したい。当時も書いたが、東日本大震災と福島原発事故という指折りの危機の中で、タイミングも方法も適切でない動きをしたことは、政権交代には有用だったのかもしれないが日本全体にとっては有害だった。ひどい。
新銀行東京といえば、名前もなんだかなあ。首都大学東京という名称も、いまだに違和感がある(私だけか?)。

しみじみ。東京都がお金持ちで良かったよ。

(あ、都庁の会計を複式簿記に変えたんだっけ? それがあまり評判になっていないのは、他地方公共団体・国の機関への波及を避けるためかもしれないな。行政のシステムの改革ならマイナンバー制度導入よりも有益に思えるのだが)。

ところで、石原慎太郎氏が都知事になりしかも複数期務めた、というあたりに今日(こんにち)の(橋下市長や安倍首相)日本が予言されていたような気がする。日本社会の突然の変化ではなかったような。

朝日新聞記事「動き出すマイナンバー」

2015-05-27 22:59:12 | 政治や経済
5月27日、賛否各1名へのインタビューが載っていた。


<1. 富士通総研主席研究員の榎並利博氏は賛成している。>

・ 「システムエンジニアとして自治体向けのシステム開発を長年担当し、共通番号がないため、住民データの結びつけや情報照会でむだな事務コストをどれほど費やしているか痛感してきました。」。
・・・ なんだかなあ。この頃しみじみ思うのは、「コスト」って何だろう、ということ。「雇用」という面もあるのでは? 年に何度も道路工事している町の住民としては、目くじら立てる気にはなれないな(システムを担当とするIT企業の定収入が保障される話なんじゃないの?)。また、個人情報の保護にかかる「むだ」は行政や財政的にはコストであっても、本人にとっては情報漏れのリスクの減じゃないかなあ(まあ、きっとセキュリティー対策費もIT企業の定収入になる。「リスク」を作って「リスク対応」で儲けるわけね。マスコミがこれだけコントロールされていれば、年金基金の無駄な支出告発もしないだろうから、政権交代のリスクは減ってる)。もしも私が孤立した認知症の老人になったら、人生後半の諸々(行政機関のデータだけでなく幅広く集積してビッグデータとして利用する構想は公言されている)が漏れているかどうかは切実な話になる。そんなリスクは手続きの便利さには釣り合わない。

・「理想とする番号制は北欧諸国です。個人の所得や納税額はネット上で公開されています。税率が日本より高いかわりに医療や教育にお金がかからないため、隣人がいくら稼いでも気にならないようです。」
・・・ これは、私が知っている話とは違う。スウェーデンだが、公開された知人の所得や納税額を見て「生活ぶりからしてこの人にはもっと所得があるはずだ」という行政機関への一般人からの通報は珍しくない、とのことだった(「そもそも総研」だったかな)。そういう手続きはスウェーデンには適しているのかもしれないけど、日本ではどうなんだろう(また、榎並氏も同じ考えだとは思うが。社会保障制度をスウェーデン風にせず番号制だけをスウェーデン風にするのはだめだよね)。


<2 弁護士の清水勉は導入に反対であり、私も同じ。なので、内容のほとんどに頷く。>

・「問題は、民間で広く利用される生涯不変の番号であるため、ある12桁の番号が何かをきっかけに特定個人の番号であることが知られたとき、マイナンバーとセットになっている個人情報は正確に特定の個人データとして検索されます。他の情報とあわせて集積すれば、さらに利用価値が高まります。(・・・)罰則規定を設ければ不正を防げるというものではありません。」
・・・ 刑罰があっても犯罪を犯す人はいることから、疑いの余地はないだろう。

・「次に問題と考えるのは、マイナンバー制度の費用対効果です。(・・・)積算根拠を示した合理的な説明はついにありませんでした。」
・・・ 政治や行政が費用対効果を明らかにした例は、私には思い出せない。赤字だからでは?

・「メタボ検診を対象にしたのも疑問です。太っているから病気になるという証拠はありません。」

など。いくつか省略しました。
1つ、疑問があるのは、「災害対策という導入理由もいい加減です。」のあたり。「番号カードもない、インターネットも使えない環境で番号に意味はありません。」というのは、現状(住基システム)はどうなんだっけ? 東北が被災してデータがだめになっても、関東にそのデータのコピーがあれば、データ利用にかかる所要時間などは増えてもデータの内容は失われずに済むはず。住基システムで問題がないならそのままでいいし、だめならデータのバックアップの扱いを変える必要があるだけではないか?


なんだかなあ。要は、国民から個人情報と財政支出先の柔軟性を奪う(だって、マイナンバーの保守管理のためにIT企業に払う費用は固定的)だけの政策ではないかな。これは、「アベノミクスの成長戦略」に見込みがないから他分野から付け替えて成長したように見せかける、という意図が見える。「成長戦略=ビッグデータを使い倒す」しかなくなるのでは? データを提供させられる方はたまらないな。
国際紛争上の危機(中国と北朝鮮よりは他地域のテロリストの方が現実には脅威だと思うが)ばかりでなく、日本社会の伸びしろを探し出す方が先なんじゃないかと思いますが。

前にも書いたが、「便利」か「気味悪い」かは人によって違う制度だろう。私に関して言えば、一番の理由はSF小説やSF映画を比較的見てきたタイプだからかもしれない。妄想しちゃうの。
電気の検針票、前は引き落とし口座の番号さえ載っていたような気がした。昔はそんなこと気にしなかったくせに。ただ、当時は振り込め詐欺のような凝った犯罪は目立たなかった。私は、時代がSFに近づいてきたから昔より用心しなきゃいけない、という気持ちでいる。

話は違うが、安保法制の首相の発言からすると、私と比べて戦場を描いた戦争映画や戦記を見ない人なんだろうな。私だってそんなに多くを見たわけではないが、首相の説明よりは現実味を持って自衛官が退避しようとする光景を想像できる。「戦闘が始まったら撤退する」という自衛隊に兵站してもらう米軍もかわいそう。

マイナンバー制度も安保体制も、みんな、自分の立場でのイメージトレーニングみたいなことはやっているのかな? 

安保法制国会、とりあえずメモ

2015-05-27 22:58:53 | 政治や経済
紛争や戦争についてはさまざまなリスクを勘案して、差し迫った危機がなくても国民の生命と暮らしを守るために備えるべきだと主張する。だが、「原発のリスクはゼロにはできない」と開き直る。すっきりしない。
「守りたいのは国民ではなく、国家」が前提である、と補えばすんなりまとまるような気がする。

「後方支援」は日本語だけに存在する言葉。英文では「兵站(戦闘行為の一種)」を意味する言葉に置き換えるしかない。
アメリカに対して「兵站する」と約束し、日本国内には「後方支援は兵站ではない」と装う。ごまかすのはやめてくれ。

野党議員の後ろには、その議員を国会に送り出した有権者がいることをお忘れなく。

「恐怖の大魔王」は夏までに来るのか(支持率を上げるもの)

2015-05-26 19:03:42 | 政治や経済
今週発売の「週刊ポスト」を読む(安倍首相の経歴を追う連載が目当てで買っているようだが、元同級生・元同僚などのインタビューの裏が取れているとは限らないよ・・・と。買ってきた人にここで釘を刺しておく。このブログを知らないので、エアになるが)。

「アベノミクス「ドーピング相場」の限界 マンション相場に大暴落のサインが出た」という記事があった。
安倍政権成立前までは週刊誌をあまり読んだことがなかったが、新聞広告は見ていた。「恐ろしい予測が載っているみたいだけど、週刊誌に載る記事は外れる率が高いんでしょう?」と思うだけだった。
当時の私の想像は、正しかったのか? どうなんでしょうか。


<1. 記事から>

もともと、マンション価格の上昇は都心の一部のみ。土地代や建築コストが上がったので、売値を上げねばならない。が、賃金は上がっていないので売れない。
そんな状態なのでREIT(不動産投資信託。投資者にはプロが多い)は下がるはず。国債の長期金利の上昇(2月に1度急上昇した)リスクも、REITを下げるはず。
だが、REITを含む国内株式市場への公的資金(GPIFの運用資産)注入が決まった(昨年10月)こと・それによって一般投資家からも資金が集まったことで、REITは急上昇した(「ドーピング」はこれを指す)。

ドーピングにより、REITは金融的な要因で上がった。が、不動産市場という実態的要因(プロはこれも見ている、ということか)で今年の1月中旬にやや下がり、そのまま横ばい中(なお、2011年11月28日~2012年末ごろまでは上昇傾向・直後に大きく下がり2013年はじめころまで横ばい・その後は2015年1月15日までは上昇、と読めるグラフが載っている)。
REIT市場に公的資金がまた入れられれば、相場は悪化しないかもしれない(この場合、実態がこのままならただのマネー・ゲームということか)。

今回の恐ろしい推測は、「GPIFの投資余力は6月に限界に達する」という「市場関係者」(とはどういう人なんだろうか)のコメントだ。


<2. ドーピングができなくなったら>

ドーピングが効いているうちに実体経済が回復してドーピング中の水準に達すれば、ドーピングをやめられる・・・というのがアベノミクスだよね? 
では、実体経済の回復前にドーピングができなくなったらどうなるのか(実体経済の回復までの時間があまりに長ければ、ドーピング成分が増えすぎて副作用がひどいことになる。が、ここでは置いといて)。不動産バブル崩壊? 見たくない言葉。

政治的には、安倍政権への支持が下がる要因になる。
GPIFの運用において国債を減らし国内株式を増やすという話が出た時から、公的資金で株価を操作できるようになるんだな、と想像した通りになっていた。覚えているだけでも、衆院選・4月の統一地方選(2回とも)・安保法制の国会審議入りのタイミングでは、必ず株価が高値を更新している。4月には、「2万円代に回復するか!?・・・した!!」とドラマチックであった。
安倍政権の他の政策(安保など)がどうであれ、経済指数のうち特に報道されることが多い平均株価に心が動かされる人もいると思う。
だから、安保体制の国会審議(政府は夏までに決めたいし野党は従来並みに年単位の時間を要求している)に合わせて、株価がど~んと上げられるのかなあ、と想像していた(まあ、安保法制が可決されれば、軍需市場で業績を伸ばしそうな企業の株価がおいおい上がるんだろうけど)。

でも、「週刊ポスト」の「GPIFの投資余力は6月に限界に達する」が事実だったら? 政府は株価を吊り上げられない?

政府が株価など(そして支持率)を上げるには、他にも資金的・外交的に何かの方法があるのかもしれないが。私がまず考えてしまうのは、軍事方面の危機だ。

(なお。「週刊ポスト」の記事は、中国人の不動産投資の損切りの話など、他にもいろいろ興味深かった。しかし経済に疎い私には「猫に小判」かも)


<3. 危機感を強める>

日本だけでなく、中国・韓国・北朝鮮が繰り返している、「国外の敵への怒りや恐怖を利用して国内支持を上げる」、だ。

その手は前から使われていたが、湯川氏と後藤氏の事件の際には、その効果の大きさに衝撃を受けた。
こういう状況になると、今の日本には満州映画会社も憲兵もいらない、とびびった。国会議員(事件後の審議での安倍首相と与党議員が共産党の小池議員に向けた言葉など)とマスコミ(「報道2001」の冷たい美貌の報道副部長がゲストに「テロリストに利する発言をするのですか!」というような一喝をしたり)。また、一般人による牽制もすごかった(あくまでネットで見た限り)。
最良なのはできるだけ早く人質が解放されること・次には時間がかかっても解放されること。だが、殺害されるなら時間がかかるのとかからないのとではどちらがましなのか、ご本人達とご家族達などを基準に考えても難しい。・・・そう思う反面、「事件が長く続くいたら、このままの日本社会になってしまうんだろうか」とも思った。

今の日本社会はあのままなのか、それとも事件前程度に戻ったのか、わからない。事件に関する調査書があのようなものであり、それについての批判や政府への警戒心が目立たないので、戻っていないような気もする(しかし。特定秘密保護法の威力がよくわかった。予想通り、政府は何でも隠せる。外国との連携のために定めたと言われるが、アメリカよりも厳しくする必要はあるのか?)。
このままで、中国やら北朝鮮やらの危険性が高まったという情報が流されたら、効果があるだろう。

公的資金で金融の指標を操れなくなっても、それは使える。
「GPIFの投資余力は6月に限界に達する」により、6月以降に何か出されるのかもしれない。で、安倍内閣の支持率が上がりそれを根拠に安保法制が決まる。お盆休み、与党議員は無事に地元で挨拶回り、とかね。

マスコミは、危機感を募らせるような情報を出す際には、受け手に広い視野も合わせて提供してくれるといいんだけど。
去年、「中国が防空識別圏を広げた」というのが騒がれたが。欧州など国境線を共有しているような国同士で防空識別圏が重なり合っているのは当たり前、という話はなかなか出てこなかった。ああいうのはやめてもらいたいよ・・・。


<4. 補足>

安倍政権をヒトラー政権に例えるのを嫌う人達はいる。安倍政権レベルでおおげさに騒げば、本当にヒトラー政権のようなものが成立するのを阻めるような感覚が鈍るから、というような。安倍政権に対してリスクを取っていて、今のところリスクやデメリットよりもメリットを多く感じているのだろう。私とは基準も立場も違うのだから、見解が違って当たり前だ。
面白いのは、そういう人達は、中国・韓国・北朝鮮による武力・軍事的攻撃への警戒心が強い場合が、大半であること。

あくまで、主にネット上で知る限りだが(オフラインで政治の話はできるような相手は、考え方が私と似たり寄ったり)。
「x;安倍政権がヒトラー政権に似ているという警戒心」「y;中国韓国北朝鮮との紛争や戦争への警戒心」として、各人が「x+y=1」という気がする。ある人が持つ警戒心には、定量があるのかも。そうじゃないと心がもたないのではないか。

この式で言えば、むろん私は「x>y」のタイプだ。それを自覚していないと先を見誤るし、「x<y」の人達と無駄に険悪になる。
・・・と、わきまえているつもりですが。

政府は、少し前には、去年の航空自衛隊の年間スクランブル回数を回数が少なかった10年前と比較して、危機感を煽っていた(テレビの取材に「増えた」と証言した自衛官は、本意だったのか不本意だったのか)。
ここで、私には、「x<y」の人達のいう「おおげさに騒げば感覚が鈍る」的な現象が降りてきてしまう。だから、中国が南砂諸島で埋め立て工事を進めている状況に対して反応が鈍くなる。中国が工事を始める前までのベトナムやフィリピンの動きを私は知らないからなあ、とか。

今、世界の軍事や外交でいろいろ変化があるのは現実だ。

だが、一方、インターネットで現場(外国など)により近い情報が得られる状態を政府(とマスコミ。あ、日本に限ってはいない)が扱いかねるようになった、という変化も大きいと思うんだ。今ならまだ、統制のほころびから多くが漏れているような。
広告代理店的に(ステマ的なサイトや戦略的に目立たせる書き手を絞るとか)IT技術的に(検索結果での調整よりも上な技術が開発されていることだろう)、今後は政府にとってぬかりのない仕組みにするのではないだろうか。
少し前に堀江貴文氏が、現存する職業はほぼ全滅する・今後有望なのはオンラインゲームのプロプレイヤー、と言っていた。そんなアホらしいと思ったが(私がゲームをやらないからか)。もし本当なら、ネット上で閲覧者をある方向に誘導する職業が成立する可能性は高いと思う(内容がしっかりしたツイート・それを裏付けるサイトなどへのリンク・中には例えば有名新聞社のサイトであるかのように偽造したリンク先、とか)。

「戦争はいつのまにか始まっていて、倒されているという自覚がないままに、終結していた」というようなことを妄想してしまう(このごろ小説や漫画を読んでいないせいで、こんなふうに自給自足しているような気もしますが)。
うう・・・。このところ近所の野生の動物達に癒されている(今、カラスなど鳥達の巣立ちの季節)。いいもんだなあ。