トラカリコン!

「虎・借り・コン!」。虎の威を借りた狐。虎の威を借りて吠える狐が私…。虎が何であるかは、本人にもわからない。

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「額縁」の余裕

2010-12-13 22:18:29 | テレビのドラマやCM
「相棒」、毎週とても楽しんでいるが。少し前の、米倉斉加年が出た回は、いつもとはまた違う面も楽しんだ。
米倉斉加年。俳優より画家としての印象が強かった。年代のせいだと思うんだけど。演じているのを見るのは初めてかも。そんなことを意識せずにはいられなかった。俳優としてのこの人は、こんなだったんだ。うわ~、と思いながら見ていて、彼が真相を語る頃にはもらい泣きしそうでした。ひねたというか癖のある友人を大事に思ってきたし、二人は互いにかけがえのない相手だと認め合っていた。彼の告白場面の演技(もしかすると音声だけででも)は、第三者が想像していた二人の間柄が完全に覆されるのに充分だった。
そして。米倉斉加年の演技を受け止めるたぶん彼より若いレギュラー陣が、そしておそらくスタッフも、ひけをとるわけではなく上手に引き立てているように見えた。しっかりした額縁があると絵はいっそうすばらしく見えるんだな、と初めて気付いた。良い額縁になるのもとても難しいのだろうな。

ニュース系番組の層が薄い感じ

2010-12-13 22:18:11 | その他ニュース関連
今年も結局筑紫哲也さん偲んで書くことになるのか・・・。
キャスター、アナウンサー、ジャーナリスト、報道記者、コメンテーター。あの人達の職業はさまざまなんだけど。そして「型にはまってる感」があるわけではないけど(2、3回しか見たことないが。特に、土曜日夕方のTBSのおじさん二人が並ぶ番組なんて、逆に斬新! しぶいというかむさくるしいというか、つるつる上滑りしそうな気分を封じられてしまう)。
なんか、楽器が欠けたオーケストラの演奏ってこんな感じ? バイオリンばっかり聞こえるけどなんで? 大太鼓がないと他の楽器が引き立たないのねえ、という・・・。自分でも非常にわかりにくい例えが浮かびます。

おそらく・・・。取り上げられるテーマ、語り口などの違いというよりは、個人の名においてというのと孤立を厭わないという姿勢が感じられて、異彩を放っていたのではないでしょうか? 今、視聴者の感じ方を共有しようとするだけの「報道」が多いんじゃないかなあ。しかし、現実には多くの面があり、複雑に入り乱れているのだと思う。

有権者いろいろ

2010-12-13 22:17:52 | 政治や経済
以下、あくまで感想ですが。
私の地元ではない所で、その土地の自民党か民主党の政治家何人かに対する人々のコメントに接する機会が、最近2回あった。

政治家と直接会話する有権者達(地元に挨拶に来たら会話する程度の間柄の人や選挙運動に参加する人)は、私のような(報道や選挙公報せいぜいネットで公表している内容を見る程度で投票するだけの)有権者とはかなり異なるようにみえた。愛着や利害がひしひしと感じられた。
いや、だって。政治など全く無関係な場で世間話状態で得た感触なのだ。そんな場でそんなのが自然ににじみ出るとは。あの人達にとって、政治または政治家が身近そうだ。

縁もゆかりもない議員や首長について「あの政治家はどうかと思うよ~」とあきれることは多いが。ああいう人達からすれば、私のような者こそが「わかってないな~」なんだろうなあ。

公務員制度改革と政治

2010-12-13 22:17:33 | 政治や経済
たぶん実現できないと断言したいのが、公務員制度のまともな改革である。
尖閣諸島の海保職員の例は極端に目立ったが。公務員に気に入られない政権は、維持がほぼ不可能と思う。高支持率を誇った小泉内閣だって、郵政民営化どまり。本質から離れた「改革」の先には手を出せなかったんじゃないの? 有権者の票ではなくて、国家公務員の支持の有無で与党の地位が保障されるとしか思えない。
国家組織に限らず、部下が結束すれば、気に入らない上司に例えば「無能な人物」というレッテルを貼るのは簡単にできる。外部はその上司を正しく判断できるものだろうか?
また、民主党はもちろんだが。自民党も、官僚の助力がなければ、政策立案能力がひょっとして不足なのでは? だからこそ、官僚とうまくいっていない与党民主党と官僚の助力が激減したであろう野党自民党の間の論争の内容は、政策や国情の分析ではなくて、大臣や首相が不適格であるとか倫理であるとかのテーマになるしかなかったのではないだろうか(その手のやりとりだけがニュースなどで取り上げられていたのかもしれないが。今回の国会での法案成立率はとても低かったそうなので、それだけではないと思う。野党の身で有意義な政策を立案あるいは修正をやり遂げていくと、結果としての良い政治は時の与党の手柄になってしまう・・・という仕組みはあるだろうか? それなら、野党は政策論争ではなく与党の失墜を狙った方が得なのかな。しかし、それなら「二大政党制」なんてあり得ないはずだが)?
民主党にとっても自民党にとっても、国家公務員の組織に嫌われないように動くのが安全なやり方だ。ということは、公務員が気に入っていたり馴染んだりしている制度をいじれるはずはないと思う。結果として、従来の制度の良し悪しが判定されることもない。
とても単純な構図だが、それに過ぎない。わかっているのに、できない。それが、公務員制度(外郭団体など含む)改革。

(話がそれるが。あの流出騒ぎの中で、自民党議員が、自分はあの管区本部にすぐに激励に行ったのにひきかえ現政府は・・・と問いただしたということだが。そういう訪問を嬉しく思う海保職員ももちろんいるんだろうけど、国会議員を「お迎えする」のは厄介な手間ひまではないのか? 災害時などに現地の仕事を増やす視察が批判されていた時代もあったが・・・? 私にはそういう機微がはっきりしない)。

公務員は、その制度の保持の仕組みを、長らく組織的に練り上げてきた。そういう相手に、作戦らしい作戦もチームプレーもなしに短期決戦的に挑戦する政治家が成功するわけがない。公務員や組織力をなめすぎ。
そして、改革に前向きな公務員がどこにも必ずいたはずだが、この敗北の結果でどれほどめげたことか?・・・と考えると。政治家の罪深さに恐怖心すら湧く。闇に葬られた良心が累々と横たわる光景が見えるようだ。

大連立が話題

2010-12-13 22:17:13 | 政治や経済
まあ・・・。ここで自民と民主が連立したら。民主党のイメージダウンを減らしつつ徐々に自民党に政権を返す、という道筋ができるような。政治家の官僚に対する敗北がこっそり確定するような。そんな気がします。無難なやり方だ。政党や政治家にとっては。
福田(自民党)と小沢(民主党)時代の大連立の時の私は。この構想を報道で知る前に「挙国一致内閣するのがいいのでは?」と書いた(なぜなら、たまたま、いくつかの他国の歴史の本何冊かで、挙国一致内閣の例を読んだ後だったからです)。あの時は、大連立を拒絶した民主党の人々に驚き、どちらかというと感心したものだったわ・・・。
なのに。今回は、連立すればごまかされた気分だし、しなければいらいらが続く気がする。直感的に浮かんだんだけど、「座して死を待つ」ってこういう感じでしょうか。

良し悪しは私にはわからない。しかし、今しみじみ思うのは。わからないしうんざりだけど、根負けしたらいけない。失望などは忘れて、少しでもましな判断ができるようになるべし。ここで無関心になるのは無責任な気がするんだよね・・・。