トラカリコン!

「虎・借り・コン!」。虎の威を借りた狐。虎の威を借りて吠える狐が私…。虎が何であるかは、本人にもわからない。

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矢部宏治著「日本人はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」を読んだ方からの、憲法改正についてのコメントをお待ちしています。 コメント受付用記事 のアドレス http://blog.goo.ne.jp/kanra-toriko/e/a08c500525a4ba2e568012c53edbaa6f

不景気とは・・・

2009-10-26 19:15:34 | その他ニュース関連
経済危機なのだが。連休だなんだので海外まで遊びに行く日本人の姿がニュースなどで見受けられ、こんなものなのか、とも思う。トイレットペーパー、値段が戻ってきたかと思えば、1巻あたり5メートルずつ短くなってるじゃないの。久しぶりに洋服を見に行ったら、陳列状況が一変していた。「タートルネックのカットソー、ユニクロにもあるけど。うちの店で売るのはこういうのよ。色・シルエット・質感が違うでしょ。もちろん値段も違うんだけどね!」というメッセージを感じてきたここ数年。今年はユニクロと競合するような商品は並んでおらず、その分棚が減っている。お店ごとの傾向を観察し直さないとわからなくなった。

いいと思うんだけど。

2009-10-26 19:01:27 | その他ニュース関連
浅田真央の今期のフリー演技を見たのは、昨夜が2度目。1度目同様に涙が出そうになった。
今回もミスがあり、この人にしては得点も順位も低いのだが。

浅田真央のプログラムが良いと思ったのは、私は初めてだ。
私、フィギュアスケートなんてわからないのだが。重いというか崩れそうというかたどたどしい振りと、悲し気な表情。そういう表現なのか実際につらいのかわからないけど。「鐘」という曲が伝わってくる。
ナチスドイツがソ連に入ってきた時にラフマニノフが交響曲何番だか(「SP」で、病院に侵入された話で使われていた曲)を作り、オーケストラのメンバーが駆けつけて演奏した・・・というような話を聞いたことがある。それを思い出した。
最近始まった「不毛地帯」では、旧日本軍兵士だけでなくソ連人の政治犯が極寒地で強制労働させられている光景があった。
その後のソ連の歴史でも、多くの苦難があったのを、なんとなく知っている。
・・・なんだか。そういう、暗くてつらい時代のロシアなどの人達の祈りとか鎮魂とかが描かれているようで、しんみりしたのだ。

演技の前には、タラソワ・コーチって「ハウルの動く城」に出てきそうだよなあ・・・と思いながらながめたのに。
演技の後には、この人は、外国のまだ若い女の子に、自分の国の、自分や親や祖父母達の、想いのようなものを演じることを託したんだなあ、としみじみ。
去年のフリーの「仮面舞踏会」って、私にはいいと思えなかった。浅田真央はどうありたいんだか、周りはどうあってほしいのか疑問だった(ちょっと前の、学芸会みたいな、手を「お星様きらきら」っていうふうに動かすのも、まだあどけないからいいけどさ、としか思えなかった)。
でも、良い成績を収めたのは周知の通り。技術的にも精神的にも、とにかく大物だというのは示していたが、じゃあ、どんな色彩を帯びた表現をするのか絞れないのか?
今回は私、浅田真央ってこんなに幅が広いのかと感心している。

安藤美姫は、もともと個性的で華のある引き出しがいくつかあって、それを時間をかけて丁寧に選んで開いてきたように思う。浅田真央は、イメージがつかめない子だと思ってきたが、それだけバリエーション豊富ってことだたのね。
アメリカやらロシアやら、他の国の演技は、私には魅力がない。ディズニー・アニメでお姫様が森を散歩している光景のようなものか、「私はショウ・ガール!」みたいなものにしか見えなかった。
・・・まあ。浅田真央が「鐘」を完璧に演技したとしても。私がイメージしたようなものなら、評判は悪いかもしれないなあ。フィギュアスケートでは悲壮な悲劇的なものが好まれないのでは? 私個人は、できるだけ毎回見て、ノーミスで制作の構想通りの演技を鑑賞する機会を逃さないようにしたいけど。

浅田真央・石川遼・斉藤祐樹・・・と続くのを、驚きながら見てきた。
「巨人の星」「アッタクナンバーワン」といったアニメに夢中だった世代なら、ああいうプレイヤーは早々に挫折するタイプと思わないだろうか?
3人とも、暖かい家族に守られながら育ったような無垢な感じじゃない? そういう3人が、周囲の無責任なお祭り騒ぎに潰されずに前例のない活躍を続けている。「ハングリー精神」とは別の精神力を感じさせられてきた。

良し悪しなんて全くわからないから、思うまま書いておく。

あ。今回の男子優勝者の演技は初めて見た。男子のフィギュアスケートは、女子より更にわからなくて、ペアとアイス・ダンス以外は「この人いったいどこに行こうとしているのだろう・・・」と思っちゃうんだけど。ああいう地点に行こうとしているんだと初めてわかった。
もともと、ダンスの類は苦手なんだけど。いいものは私のような鈍い人間にもわかるということかなあ。
「鐘」もそうならいい。でも安藤美姫派なので、困っちゃうけどね。





今クールのドラマ

2009-10-18 14:30:48 | テレビのドラマやCM
「相棒」
2時間もの(スピンオフではない映画含む)にはがっかりする率が1時間版よりずっと高いですが。今回は私は好きでした。お隣りの係の長身と髭の二人組(せりふは1回しか聞いていない)に至るまで、見ているのが嬉しかったなあ。
(先程テレビニュースで見かけたが、警視庁に「特命」で始まる新しい部署ができたとか。関係はないのだろうけど)
ところで、今回は何か画面が違うと思ったら、編集方法を変えたそうだ。テレビ朝日のサイトは見ていないけど、アップルのサイトに詳しく載っていた。→http://www.apple.com/jp/pro/profiles/aibo/index.html
半年、来年の3月まで?

「不毛地帯」
唐沢寿明が世界に1人しかいないのが残念だ。2人いればうち1人は芸人になってほしい。それはともかく。
ひたすらシリアスなドラマなのにおもしろいっていうのは何なんだ。それを知るためにもしっかり見ておきたい。
12月に終わるのかな?

「小公女セィラ」
志田未来さんへの期待が高くて一応見た。次回も見るだろう。先クールまでドラマはほとんど見ていなかった自分が、こういうのを望んでいたとは思えないのだけど。樋口加奈子や斉藤由貴や大和田(兄)やその妻役(よく見かけるけど名前は知らない役者さんは多いが、そのお一人です)までばっちりだから? 見ていてほっとするのだ。こき使われている少年も良かったなあ。「この子、現実にもこんなにしおれた境遇なの?」と錯覚しそうな雰囲気で。近頃ああいうきれいな若い男の子がドラマに大増殖していてうんざりだったけど。ああいうドラマを壊さない演者は必要不可欠な人材。
これも12月、クリスマスを舞台に終わる?

「交渉人」
これは次の木曜日から開始。
スペシャルは見ていない。前シリーズは7割くらい見た。音楽(「黄金魂」?)から食事光景まではまっている感じで嬉しかったが。途中から離れてしまった。好きな出演者ばかりだったというのに。
囚人への面会を繰り返す設定に不安を覚えた。たぶん、トマス・ハリスの影響だと思うけど、雑誌記者とか警官が同様の振る舞いをするドラマはたまにある(「相棒」でも。亀山夫妻の学生時代の友達で検事になったが連続殺人犯になった生瀬が活躍するシリーズがあった)。見そびれたドラマが大半なのだが、クラリスとハンニバルを超えるものを作るのは困難だろうに。この作品も、やはり超えられなかったと私は思う。終盤の事件に直接絡ませずに、世の中や警察の善悪の基準を相対化させるような、「怖い」囚人としてとりあえず存在させれられなかったのかなあ。米倉涼子に対する婦警達の冷めた態度の方が、ずっと刺激的だったよ。まあ、素人が云々しても好みを述べる程度の意味しかないですが。
前回より熟成していますように。顔ぶれ的に、期待しないのがもったいないので、見ますとも。
前回に同じく、他より早めに終わるかな?

ドラマがスポンサーに縛られているようなのがどんどん気になっている。
ビートたけしと松本仁志が、昔の方が良かったって言われるけど、縛りがきつくなった(誰からのものかは私にはわからない)からしんどいんだ、というような会話をしているのを見たけど(唐沢寿明には障害になっていないようですけどね)。お笑い番組よりはドラマを見る機会が多い私にとっては、ドラマに対するスポンサー関係の縛りの方は感じる。
警察や政治家が相手だと現実の事件を設定にするのまではあるけど、企業相手だと現実の事件はむしろ避けられることが多そうだ(「相棒」には家電の誤作動による火災発生を扱った話があって、そういうところも骨太なドラマだと思わせるのだが)。
麻生政権時代に、トヨタ会長が報道に怒ってテレビCMを減らそうかと述べた、という話が流れたが。昔、「太陽に吠えろ!」では、犯人役の自動車はスポンサーのライバルメーカーの製品を使うように指定がされている、と読んだことがある。ああいうのが脈々と、もっと厳しく反映された脚本しか書けないのか?
もしスポンサーによる規制がきついなら、現実離れしたドラマしか作れない。私はそういうのは見ないタイプなので、ますますドラマ離れするだけだが。例えば「ハケンの品格」で書類のホチキス止め競争とかいうのに心底うんざりしてしまう(2話めから見ていないので人から聞いた逸話なのだが)。それを楽しく見ていた友達もいることだし、まあ、好きずきだ。
とはいえ。先祖代々の時代にお笑いとかお芝居が果たしてきた役割を思うと、ちょっとなあ・・・。衰退の始まりかもという気がする。ここは旧ソ連か? マイナーな映画とか小さなお芝居とかならまだ大丈夫かな。そういうのは鑑賞コストがテレビより高い、というのを受け入れる気持ちは自分にあるのか? やっぱりお金は必要だなあ。


期待してみる

2009-10-18 14:30:26 | 政治や経済
閣僚間の動きの差・補正予算の削減の規模・概算要求の規模・・・など、政府に関する報道は続く。

マスコミの姿勢が、前政権に対するものより好意的であるような気もするが。政権交替してからあまり時間がたっていないのだから、まだ煽る必要はないし。わかり易い判定基準にあてはまる事柄が少ないから報道するほど消化できていないのかもしれないし。そもそも、芸能人や皇室に対して行われてきたようなバッシングが今度は麻生前政権に向かっていたことが異常事態だったとも思う。少なくとも、私が(勝手に)思ってきたような「報道」ではなかった。
亀井大臣のモラトリアム云々では、内閣府一致・首相の発言のぶれ・連立の分裂・・・といった、マスコミが扱いそうなテーマが浮かんだが、あまり長びかなくて何より(あの政策案については。「これをばらまきって言うのか」とまず思ったものの。近くの小さなスーパーが金融危機のために潰れたのをまのあたりにするとね。「正解」がわかっている人達がいますように)。

政府・省庁については。
小泉政権時代にいつも不満だったのだが。国民のあり方には、自由市場とか国際化とか厳しい変化を前提にしていたくせに、自分達は従来のままで通用するんだと言わんばかり。
今、事態は変わったように見える。補正予算の削減について縄張り争いになるかと思ったらみんな腰が引けてるよ・・・と言った非難が的外れで、本当は閣僚同士の権力闘争の一環がそのように見える、というならいい。自民党では人材が育っていなかったという結果を思うとね。民主党は、国の危機を脱しあり方を改良し、同時に、党内の権力闘争を勝ち抜くようなタフな政治家を育成していなければならない。その時こそ、「自民党との違いが少ない政治家」も「旧社会党の色が濃い政治家」も含んだ政党であることが生きるだろう。
省庁の役人達も、政権交替のせいで大変な目に遭っているのだろう。かつて、新年度の予算が例年より遅れて始まったため、多くの企業が資金的に苦しんだことがあった(建前的にはあれほどひどいことにはならないはずだが。事実は小説より奇なり、です)。あれは回避しなければ。各担当者には新型インフルエンザのワクチンを優先的に接種してもいいのでは、と私は思っている。
国がほんとに頑張るなら、私ももっと気合いを入れなきゃ。そう思うんですけどね。

橋下知事が職員のメールに怒る

2009-10-12 22:46:13 | その他ニュース関連
概略としては。金銭的に大損害を与えた件に関する議会か何かでの大阪府職員の答弁を、知事は無責任だと判断してその旨を府の職員の全員にメールで送信したところ、40代の女性職員が知事にとって不本意な返信をし、知事からの面談しようという返信に対して、仕事をほっぽることになるが仰せなら、というような返信をした。職員のあり方として間違っているから処分する。そんなふうに覚えている。

知事と女性職員の各2通計4通のメールの全文を読んでいない第三者がコメントしようがない。それに、週が変わっても気にかけているなんてくだらない。だけど、あまりにも気持ち悪い出来事なので、記録として書いておこうと思う。

その1。電子メールがない時代だったら、知事は第1信をどうしたのだろう。
全職員に紙の文書を送るわけはない。掲示はありそうだが読まれなければ寂しいから、やめておきそうだなあ。全職員を集めて訓示するのは、時間と場所的にもたつくからやめよう。管理職を集めて訓示するのはどうかな? 管理職以上の飲み会で語り合ってみる? 管理職からその部下に伝わるようにする。
組織の風土を変えようとする人が、メールの(一斉?)送信で済ませようとするのは安易な気がした。大阪府庁に限らず、そんな簡単に人の心を動かせるなら、世の中の苦労は半減している。
ただし、こう書いてきた自分に対しても、「ブログがない時代だったらこのもやもやは放っておいていつのまにか解消させていたんじゃないの?」と戒めておきたい。

その2。なんでマスコミに発表したのだろう。
「民間だったら社長」が大物ではないある職員(ヒラなのかは不明)への非難を第三者に発表する。部下の悪口をプライベートでない状況で言うのは、民間なら明らかにだめ上司(周囲の会社員なら、本人がそうでない限り賛成だという自信がある)。知事になる前は弁護士事務所の所長だったろうから、そういうのはわかっているはずだけど。自ら発表しないとどこからか事の次第が漏れるのは間違いなくて、かえっておかしな事態になるのは避けたかったから?
ありそうだ。マスコミがそういう「ニュース」に入れ込むのは、自分達の格を落としている。

その3。なんでこの職員は処分したんだろう。
これまでにも、不本意な返信は多くあったと言う。知事を「お前」呼ばわりする者も珍しくないとか。処分の基準は何か・・・と考えるのは、メールの文面がないのだからやめるけど。例えば、「お前の言うことはもっともだ。読む時間は無駄だし文章はそれなりの地位にある人が書いたとは思えない非論理的な代物だけどな」というメールがあったら、アウトかなセーフかな。

その4。この職員が女性だから処分したのかな。
どうしても、私の経験が勘ぐらせる。ある種の男性は、女性に上から目線でものを言われることをとても憎むものだ。最近の若者はそうではないという話はあるが、10年くらい前なら「上司が女性なのは絶対嫌だ」という反応は日本では一般的だった。年齢的には女性上司嫌悪派でも自然だ。独断と偏見だけど。橋下知事の奥さんが選挙運動で姿を見せるまでは、橋下という人物は女性を低く見ているように感じていた。いや、あんな奥さんが添い遂げているなら、いい人なのかもな、と思うようになった。
知事そのものにそのような価値観がないとしても。40代の女性の同僚って、職場ではどうなんだろう? しかもこの件の職員は、気が強いのか短気なのかばか正直なのかわからないが、無難に振る舞えない不器用なタイプじゃないかなあ。そういう職員なら、知事にとって見せしめにするのに格好の人物ではないだろうか。周囲の、たぶん人数的に多い男性職員は、この女性職員に味方する率が低いんじゃないの?

その5。っていうか、もう最後にしておこう。一番気持ちが悪い件だ。
民間なら、トップからのメールにどう反応するか?

今回の処分の根拠は指揮命令系統の軽視というところだが。
トップから、この会社のあり方とか管理職某氏とかが間違っていると思わないか?メールでの反応を待っている・・・というような送信があったらどうするか。
もしも心からトップに賛成していても、肯定するメールを送信するのは無防備すぎるのでは? 外資系とかリストラがありそう企業なら、逆に罠かもと思う。民間は怖いですよ。
府庁だと。最近の知事は長くても3期つまり12年くらいで退くけど、職員は定年後の再雇用を入れると30年以上は仕事仲間だ。そういう意味で怖い。

民間はこんなに甘くない!と、ことあるごとに主張する知事だが。細かな検討なしに民間と比べるのはもうやめておいた方がいいと思う。民間企業にも風土はいろいろあるし。
橋下知事が「民間は」「民間は」と言う度に、民間企業のイメージが空虚に感じられてしまうんだ。

まとめ。
この気持ち悪さは何かということ。
断片情報がもっともらしく報道された。仮想の「民間」イメージが論拠として頼られ過ぎている。コミュニケーション機能としてのメールが検証もなしにこれまでの手段に置き換えられつつある。
以上3点の周りには、言葉とか人間関係とか社会の現状が今とても頼りないのに断絶を埋める努力が不在のまま事態が誤作動している・・・という問題がありそうだ。

テレビとかメールとかのコミュニケーションのハード技術が発達しても、だめなものはだめなものだな。