トラカリコン!

「虎・借り・コン!」。虎の威を借りた狐。虎の威を借りて吠える狐が私…。虎が何であるかは、本人にもわからない。

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新銀行東京」経営統合など(石原元知事のこと)

2015-05-27 22:59:27 | 政治や経済
こうしてみると、石原元都知事がやったことってなんだったんだろう、と思うの。

新銀行東京は、需要が減った頃に設立された(需要が減った理由が、国の政策の成果だったか他の金融機関が需要に応える方針に転じたからだったかは、忘れた)。なので、設立された時から行き詰まりは断言されていた(特に情報を集めなくても自然に目に入った情報だった)。その後(その時の知事が石原氏だったか猪瀬氏だったかは思い出せない)の延命策が発表された際には、「傷口が広がる前に止めた方がいいんじゃないかなあ」と思ったものだ。
東京オリンピックパラリンピックの招致には私はもともと反対だったので、不公平かもしれないが。国立競技場の取り壊しと市場の移転の現状を見ても、「やらなきゃいいのに」としか(しかも、どんどんコンパクトでなくなっていくが。IOCにとってどうでもいいことなのか? プレゼンテーションや選考ってなんなの?)。また、予想通り東日本大震災の復興工事のじゃまになっている(建築コストと人手。円安のせいだけじゃないよ)。
尖閣諸島を持ち主(個人)から買い取って中国を挑発したことについても、私は非難したい。当時も書いたが、東日本大震災と福島原発事故という指折りの危機の中で、タイミングも方法も適切でない動きをしたことは、政権交代には有用だったのかもしれないが日本全体にとっては有害だった。ひどい。
新銀行東京といえば、名前もなんだかなあ。首都大学東京という名称も、いまだに違和感がある(私だけか?)。

しみじみ。東京都がお金持ちで良かったよ。

(あ、都庁の会計を複式簿記に変えたんだっけ? それがあまり評判になっていないのは、他地方公共団体・国の機関への波及を避けるためかもしれないな。行政のシステムの改革ならマイナンバー制度導入よりも有益に思えるのだが)。

ところで、石原慎太郎氏が都知事になりしかも複数期務めた、というあたりに今日(こんにち)の(橋下市長や安倍首相)日本が予言されていたような気がする。日本社会の突然の変化ではなかったような。

朝日新聞記事「動き出すマイナンバー」

2015-05-27 22:59:12 | 政治や経済
5月27日、賛否各1名へのインタビューが載っていた。


<1. 富士通総研主席研究員の榎並利博氏は賛成している。>

・ 「システムエンジニアとして自治体向けのシステム開発を長年担当し、共通番号がないため、住民データの結びつけや情報照会でむだな事務コストをどれほど費やしているか痛感してきました。」。
・・・ なんだかなあ。この頃しみじみ思うのは、「コスト」って何だろう、ということ。「雇用」という面もあるのでは? 年に何度も道路工事している町の住民としては、目くじら立てる気にはなれないな(システムを担当とするIT企業の定収入が保障される話なんじゃないの?)。また、個人情報の保護にかかる「むだ」は行政や財政的にはコストであっても、本人にとっては情報漏れのリスクの減じゃないかなあ(まあ、きっとセキュリティー対策費もIT企業の定収入になる。「リスク」を作って「リスク対応」で儲けるわけね。マスコミがこれだけコントロールされていれば、年金基金の無駄な支出告発もしないだろうから、政権交代のリスクは減ってる)。もしも私が孤立した認知症の老人になったら、人生後半の諸々(行政機関のデータだけでなく幅広く集積してビッグデータとして利用する構想は公言されている)が漏れているかどうかは切実な話になる。そんなリスクは手続きの便利さには釣り合わない。

・「理想とする番号制は北欧諸国です。個人の所得や納税額はネット上で公開されています。税率が日本より高いかわりに医療や教育にお金がかからないため、隣人がいくら稼いでも気にならないようです。」
・・・ これは、私が知っている話とは違う。スウェーデンだが、公開された知人の所得や納税額を見て「生活ぶりからしてこの人にはもっと所得があるはずだ」という行政機関への一般人からの通報は珍しくない、とのことだった(「そもそも総研」だったかな)。そういう手続きはスウェーデンには適しているのかもしれないけど、日本ではどうなんだろう(また、榎並氏も同じ考えだとは思うが。社会保障制度をスウェーデン風にせず番号制だけをスウェーデン風にするのはだめだよね)。


<2 弁護士の清水勉は導入に反対であり、私も同じ。なので、内容のほとんどに頷く。>

・「問題は、民間で広く利用される生涯不変の番号であるため、ある12桁の番号が何かをきっかけに特定個人の番号であることが知られたとき、マイナンバーとセットになっている個人情報は正確に特定の個人データとして検索されます。他の情報とあわせて集積すれば、さらに利用価値が高まります。(・・・)罰則規定を設ければ不正を防げるというものではありません。」
・・・ 刑罰があっても犯罪を犯す人はいることから、疑いの余地はないだろう。

・「次に問題と考えるのは、マイナンバー制度の費用対効果です。(・・・)積算根拠を示した合理的な説明はついにありませんでした。」
・・・ 政治や行政が費用対効果を明らかにした例は、私には思い出せない。赤字だからでは?

・「メタボ検診を対象にしたのも疑問です。太っているから病気になるという証拠はありません。」

など。いくつか省略しました。
1つ、疑問があるのは、「災害対策という導入理由もいい加減です。」のあたり。「番号カードもない、インターネットも使えない環境で番号に意味はありません。」というのは、現状(住基システム)はどうなんだっけ? 東北が被災してデータがだめになっても、関東にそのデータのコピーがあれば、データ利用にかかる所要時間などは増えてもデータの内容は失われずに済むはず。住基システムで問題がないならそのままでいいし、だめならデータのバックアップの扱いを変える必要があるだけではないか?


なんだかなあ。要は、国民から個人情報と財政支出先の柔軟性を奪う(だって、マイナンバーの保守管理のためにIT企業に払う費用は固定的)だけの政策ではないかな。これは、「アベノミクスの成長戦略」に見込みがないから他分野から付け替えて成長したように見せかける、という意図が見える。「成長戦略=ビッグデータを使い倒す」しかなくなるのでは? データを提供させられる方はたまらないな。
国際紛争上の危機(中国と北朝鮮よりは他地域のテロリストの方が現実には脅威だと思うが)ばかりでなく、日本社会の伸びしろを探し出す方が先なんじゃないかと思いますが。

前にも書いたが、「便利」か「気味悪い」かは人によって違う制度だろう。私に関して言えば、一番の理由はSF小説やSF映画を比較的見てきたタイプだからかもしれない。妄想しちゃうの。
電気の検針票、前は引き落とし口座の番号さえ載っていたような気がした。昔はそんなこと気にしなかったくせに。ただ、当時は振り込め詐欺のような凝った犯罪は目立たなかった。私は、時代がSFに近づいてきたから昔より用心しなきゃいけない、という気持ちでいる。

話は違うが、安保法制の首相の発言からすると、私と比べて戦場を描いた戦争映画や戦記を見ない人なんだろうな。私だってそんなに多くを見たわけではないが、首相の説明よりは現実味を持って自衛官が退避しようとする光景を想像できる。「戦闘が始まったら撤退する」という自衛隊に兵站してもらう米軍もかわいそう。

マイナンバー制度も安保体制も、みんな、自分の立場でのイメージトレーニングみたいなことはやっているのかな? 

安保法制国会、とりあえずメモ

2015-05-27 22:58:53 | 政治や経済
紛争や戦争についてはさまざまなリスクを勘案して、差し迫った危機がなくても国民の生命と暮らしを守るために備えるべきだと主張する。だが、「原発のリスクはゼロにはできない」と開き直る。すっきりしない。
「守りたいのは国民ではなく、国家」が前提である、と補えばすんなりまとまるような気がする。

「後方支援」は日本語だけに存在する言葉。英文では「兵站(戦闘行為の一種)」を意味する言葉に置き換えるしかない。
アメリカに対して「兵站する」と約束し、日本国内には「後方支援は兵站ではない」と装う。ごまかすのはやめてくれ。

野党議員の後ろには、その議員を国会に送り出した有権者がいることをお忘れなく。