蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

漢字に関する色々なことを発信して行きます。中国語も有りますよ!

平成21年6月第1回目の配信は、「大」からつながる漢字を取り上げます

2009年05月01日 | 今回の題材
【“大”からつながる漢字】

420-1


象形。
手足を広げて立つ人を正面から見た形 ⇒ 大
  「大きい、さかん、すぐれる」の意味


≪変化させると≫
耳の垂れ下がった人間に身近な獣 ⇒ 犬
  獣の代表選手:犭(けものへん)

大の上に大きな頭を加えた形 ⇒ 天
  ●渡哲也さん出演の宝酒造・松竹梅「天」の箱の表面のイラスト参照してください

大の頭上の髻(まげ)に簪を刺す形 ⇒ 夫
  ∴結婚式の正装した新郎の晴れ姿:夫
               新郎の晴れ姿:妻
     かんざしを手に持つ形

大と一とを組み合わせ形 ⇒ 立
  ∴一定の場所に立っていること

立を左右に並べた形 ⇒ 竝・並

<2つ並ぶつながり>
  普・暜(立が2つ)、 曹(東が2つ)、晋・晉(至が2つ)
    ほんとは、こうなるはずですが、変形されました

大の両わきの下に線を加えた形    ⇒ 亦
  ∴「腋」の元の字 ~形が“赤”に似ている

その他:犮の関連、遷、奮・奪、奥・奧


≪“大”つながり≫


形声。音符は、大。
太は、泰の省略形と見てよい。
泰は、大 と キュウ(収によくにている) と 水 とを組み合わせた形。
大は、手足を広げ立つ人を正面から見た形。
キュウ(収によくにている)は、左右の手を並べた形。
氺は、水のこと。

水中に落ちた人を両手ですくいあげる形 ⇒ 泰
  「やすらか」の意味
  「ゆたか、おおきい、はなはだ」の意味に

太の大の下の点は、泰の水(氺)の省略形と見てよい。
 ∴古い文献では、太と大とを区別しないことが多く、泰と太と大とは、通用して使われる


<蜻蛉補足>
“奉・春・奏・泰・秦・舂”などに共通するモノは、
両手で持ち挙げるようなことを意味している。

勝・滕(藤)・騰・謄に共通するモノとは、異なる。
  ∴形が類似しているが・・・


最新の画像もっと見る