平成２２年１月第１回目の配信は、「意」に関係する漢字を取り上げます

【「意」に関する漢字】

≪一覧表≫
意　億　噫　憶　臆　檍　譩　鐿　鷾　薏
　　／　嬑　澺　燱　繶　醷　癔

意
イ／＊　yi4　常用漢字：012-2
こころ　(おもう)（おもうに）≪おもい)
0477／03481

＜解字（常用字解）＞
音 と 心 とを組み合せた形。
音によってその心を推し量るので、「おしはかる」が元の意味である。
音とは、神の「音ない（音をたてること）」であり、
神の前に“言”を捧げて置く。
その音が何を意味するか、神意をおしはかる　⇒　意
　　「おもう、考えて意思を定める、こころ」意味


億
ヨク／オク　yi4　常用字解：036-3
<数の名>　おしはかる　<おもいめぐらす><やすらか>
0118／00601

＜解字（常用字解・蜻蛉）＞
億は、人＋意。意は、音 と 心 とを組み合せた形。
音は、祈って神意を問うのに答えて、神が微かな音をたてて神意を示すこと。神のお告げである。

人がその音が何を意味するかを推測し、
神意を推し量り、考える心持ち　⇒　億
∴古くは、意を“億”“憶”の意味に用いた
今は、数の名に用いられている。
●億は本字　悥は古字


噫
①イ／＊　②アイ／＊　①yi1 ②ai4
ああ　<なげく>　おくび　
0257／01694

＜解字（常用字解より）＞
神が音を立てて暗示するのを受けて、
「ああ」と感動する時の言葉　　⇒　噫（ああ）


憶
ヨク／オク　yi4　常用字解：037-1
おもう　おぼえる
0502／03808

＜解字（常用字解）＞
音により示された神意を心中に思いはかる事　⇒　憶
◎経験した事を記憶し、記憶した事を思い出す
　　「おもう、おぼえる」の意味


臆
ヨク／オク　yi4
むね　<こころ>（おしはかる）おくする　
0640／05018

＜解字（常用字解・蜻蛉より）＞
“月”は「肉月」
皮膚感覚で、おそるおそる推測すること　⇒　臆
　◎自己の主観
▲臆病：オクビョウ


檍
ヨク／オク　yi4
（もち）<もちの木>
0700／05697


譩
イ／＊　yi1
<いかる><いたむ><ああ>
<熟語：譩譆：人体の経穴の名>
1229／11155


鐿
イ／＊yi4
<化学元素：イッテルビウム>
1366／12634


鷾
イ／＊　yi4
<熟語：鷾鴯：つばめ>
1504／14067


薏
①ヨク／オク　②イ／＊　①②yi4
<蓮の胚芽、蓮の実の中味><熟語：薏[艸以]：はとむぎ>
1138／10139


＜日本では扱えない漢字＞
嬑　澺　燱　繶　醷　癔