蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

漢字に関する色々なことを発信して行きます。中国語も有りますよ!

「せまい」

2010年09月25日 | 「語句」「言葉」~形容詞
 日本は平地・平野が少ない国土に、公称、1億2千7百万人住むといわれています。5年に一度に国勢調査が実施されようとしていまして、出生減少や老人問題で、幾分少なくなるのではないかと思っています。  都会では、マンションと言われている「タコ部屋」が中心で、本来「大豪邸」をさす「マンション」とは、ほど遠いものです。  有る家族は、「せまい、せまい」と言いながらも、4人全員が2DKのアパートに住んでいます。  小生独り身ながら、2DKに住んでいても「せまさ」を感じるくらいですから、4人だと如何ばかりかと考えます。   一般に「せまい」は「狭い」と表記されますが、“けものへん”が付く文字を使って抵抗はないのでしょうか?!   「狭い」とは、「獣道の道幅が“せまい”こと」を表します。   然らば、どんな文字が有るのでしょうか?   共に勉強してみましょう。 . . . 本文を読む

「あげつらう」

2010年09月24日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
 人間が旧いのでしょうか?友人と会話をしている時でも、飛びだす言葉「あげつらう」、現代社会では、あまりというか全く出てきません。ニュースを読み上げるアナウンサーの口からは、出てきませんが、傍らに鎮座されている博識のコメンテーターの口からは、よく飛び出してきます。   「議論する」という意味で用いる言葉ですが、「あげつらう」は何処か旧き善き趣きがあります。   両方ともそう読み「評論」がごく一般的な使い方で、「評論家」と呼ばれる方々も少なくありません。でも、文字の持っている本来の意味合いを忘れている族がたくさんいます。   ここら辺りで「あげつらう=評論」の意味を捉えなおしましょう! . . . 本文を読む

「くるしむ」

2010年09月24日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
 「くるしい、くるしい」と寝ていても呼吸がスムーズに出来なくて、ついつい起こされたりします。悪い夢を見ていたのでしょか!?   小生の場合、腎機能が不完全なため、排出すべき水分が処理されず、胸に溜まり「胸水」となり、肺臓を圧迫して呼吸がしにくくなっているようです。医者が言うから間違えないようです。   “生活がくるしい””仕事上の立場がくるしい”など、何かしらの力で締め付けられ狭くなる状態のことのようです。    現代日本語では、「苦しい」の文字でほとんどと言っていいほどカバーしていますが、それで良いのでしょうか???  「せまい」の文字を用いる場合もあるように思います。    狭・隘・阨・陜、なども「くるしい」の意味で使ってゆきたいと思います。   訓読みできる文字3ケを出しました。   思ってもみないものが有ったりします。   お時間がございましたら、覗いてみてください。 . . . 本文を読む

「もとめる」

2010年09月23日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(は行~わ行)
 現代の日本国語では、表現できる範囲が限られています。 今回取り上げる「もとめる」は、「求める」であって、大辞林Web辞書では、他のものが出てきません。   獣の霊力に委ねるのか、巫祝に託すのか、糸を縒るのか、自ら見入ってもとめるのか、されこうべの霊力に期待するのか、など方法がたくさんあります。   簡素化された現代社会の映しとして、「求める」の一文字にするのも、仕方のないことです。国が教育をサボって来たからなのです。   漢字樂院では、その点に注視し、より正確な漢字表現ができるように、なってゆきたいと考えています。   煩わしいでしょうが、ちゃんとした区別があるのも、理解しておく必要があると思います。   「関係ないわ~!」という方は、早々にお引き取り下さい。関心のある方だけで結構です。   どうそご覧ください。 . . . 本文を読む

「泥」と「泥酔」

2010年09月21日 | おもしろ訓読み
 新記録更新を重ねていった暑い暑い今年の夏も峠を過ぎ、朝晩は涼しささえ感じられる季節になりました。寝床の布団の入れ替えはお済みでしょうか?  夜がすごしやすくなると、ドンドン街中へ出向いて一杯引っ掛けたいものです。夜は永い長い享楽の時、繁華街では酒を呑まずに“酒に呑まれる”お父さんたちが増えてきます。  道端で管を巻いているお父さん=「泥酔」者の誕生です。   ドロドロに融けて容(すがた)が見えなくなった人もいるようです。   今回は、この「泥」・「泥酔」を取り上げます。   古代の中国の人の考えを垣間見る絶好のチャンスです。“蜃気楼”なんかと似通った発想法ですね! . . . 本文を読む

「ことば」

2010年08月19日 | 「語句」「言葉」~名詞編(あ行~な行)
久しぶりの更新です。お待たせいたしました。   一般に「言葉」の文字であらわされる「ことば」という単語。  でも、「天皇陛下からの御“コトバ”」の場合、「「言葉」で良いのでしょうか?   適用する漢字の旧字体を見た時、天子である“天皇陛下”に「戒め」を意味する“辛”を用いることは、考えにくいものがあります。 自ずと用いられる漢字が限定されると思います。   そんな使い方の違いを解き明かせれば、福です、よろしくお付き合い下さい。 . . . 本文を読む

「あご」

2010年07月10日 | 「語句」「言葉」~名詞編(あ行~な行)
「あごが落ちる」「あごで使う」「あごあし付きで講演を頼まれた」など、「あご」には、いくつもの用例があります。 「あごが落ちる」は、明らかに「下あご」のこと、「あごあし」の「あご」は、「食いぶち」のおと。本体は、微妙に使い方が違うはずです。   その指針にになれるかどうかは判りませんが、その違いを解いて行きたいと思います。   久しぶりですので、どうぞお付き合いくださいませ。 . . . 本文を読む

「にじむ」

2010年06月30日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
「悔しさの余り涙がにじむ」とは、青春の1ページに飾るスポーツ選手を表する言葉です。「しみて出る・うっすらと流れる」ことを意味しています。   おもしろいもので、“滲”は、双方の訓読=「にじむ」「しみる」と読ませます。ほとんど意味合いが同じです。   人体でも不本意ながら尿が漏れ出すことを「泌尿」といい、専門科目「泌尿器科」があるほどです。  過去に一度それにを患い、それはもう大変な状態でした。コントロールが利かず、自家用車の中で漏らすなど、情けないやら・悔しいやらで、もう厭です。そんな昔話はされ置き、今回は「にじむ」を取り上げます。  透析を目前に控えた方には、羨ましいかもしれません。なぜなら、小便が膀胱から出なくなるからです。    . . . 本文を読む

「したたる」

2010年06月30日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
病院通いをしていると、よく目にする文字がある、「点滴」 「点」は別の機会にするとして、今回は「滴=したたる」を取り上げよう。 . . . 本文を読む

「ふくらむ」

2010年06月19日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(は行~わ行)
昔から悪餓鬼どもから言われてきました、「お前は、水ぶくれだ。」と。   歳をとった今では内科医から「腎臓が良くない。水分が溜まっている。」と。脚には“浮腫”ができ見るも無残な状態になっています。 将に「ふくれる・ふくれた」状態です。   ということで、今回は「ふくれる」を取り上げます。 . . . 本文を読む

「かくす」

2010年06月12日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
個人的なことで更新期間が開いてしまって申し訳ありません、   近々おもしろい興味のあるモノを新たにUPいたしますが、こちらの「語句」のほうでもお楽しみください。   人為的要素で「かくす」ことによって「かくれる」と考えた方が、自然のようです。 果たして誰が何のためにそうするのでしょうか?  その疑問を解くカギになれば幸いです。  どうぞ立ち寄って入ってみてください。     . . . 本文を読む

「さわる」

2010年04月13日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
「さわる」と言っても2通りあります。   実際に「手にふれる」場合は、「触れる(觸れる)」で、「ふれる」と同じような意味で、それらを合わせて熟語で「抵触・牴触・觝触」などと書きます。   もう一つは、都合が悪くなる意味での「さしさわる」ことです。「差し障る」と書きます。  本来的にどのように違うのか、解き明かしてゆきたいと思います。     昔、今もそうかもしれませんが、坂東に活動拠点を置いているが、関西出身の落語家=笑福亭つるこう氏がエロエロ話のストリップを題材に鶯谷ミュージックホールのことで「踊り子さんには絶対に手をフレナイでください。電気が消えてしまいますから~」などと面白おかしく話芸を繰り広げていました。 果たしてどの漢字を使えば良いのでしょうか?    . . . 本文を読む

「ただれる」

2010年04月10日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
毎年4月上旬になると、新入学生を飾るかのように、桜が咲き誇ります。春爛漫。   「天真爛漫」のような言葉があるように、自由奔放に咲き乱れる様子を表します。   酒鬼の方なら小料理屋の女将に向かって一度は言った言葉がこれでしょうか?!「熱燗を一本頼むわ!」 “爛”も“燗”も「ただれる」と読ますようです。もう一つこれも「糜」のそう読むようです。   今回は「ただれる」を取り上げます。   赤ちゃんのオムツかぶれで「ただれる」は、どの字を用いればよいのでしょうか?  . . . 本文を読む

「わし」

2010年04月03日 | 「語句」「言葉」~名詞編(は行~わ行)
再放送ではありますが、J・COMケーブルテレビの“NECO”で「射英雄伝」が流されています。  金庸原作のドラマ化がなって、中国全土にわたってロケを敢行し、初めは興味のなかった「武侠映画(カンフ)」の虜になっています。 また、5~6年前にNHKラジオ中国語講座で岡崎由美先生を迎えて、その本文の中国語を題材に取り上げて放送していたことにも感動しています。もちろん録音してあって何度も聴き入っているのは、言うまでもありません。   映画の舞台になっている“モンゴル”では、「わし」を権力の象徴にしているようで、主人公の“郭靖”君が若かりし頃に、飛び立つ「わし」を矢で射とめたシーンまでありました。毎週金曜日午後11:00から2時間は、釘ずけです。   そんなことで「わし」とは何かを今回は取り上げiます。   日本語は面白いもので「自分自身」の事を「わし」と言ったりします。 そういえば中国語で「わたしは~~だ。」の時「我是~~。」ピンインで書くと「wo shi」、日本的に聞くと「を~し~」になり「わし」に聞こえます。 なんだか奇妙ですが事実です。   とにかく始めましょう!       . . . 本文を読む

「はら」

2010年03月26日 | 「語句」「言葉」~名詞編(は行~わ行)
「はら黒い」「その対応で、君のはらが判ったよ」「家の嫁は、男ばらだ」などと、「はら(ばら)」を含む言葉がありますが、すべて「腹」の文字で良いのでしょうか?   企みを表わす「はら」、子供を産む「はら」は、自ずと違うはずです。  その違いの判断指針になればと重い、今回は、「はら」を取り上げます。   「原」というのにも、二通り有るようです。「原っぱ」の「原」だけだと思っていました。       . . . 本文を読む