金沢発 あれやこれや

-ヒントをくれる存在に感謝しつつ物語をすすめます-

混乱の増すグリーン調達事情4

2011-06-24 00:48:48 | グリーン調達
≪グリーン調達>>>グリーン設計の構図≫
その1でグリーン調達とは、一般に購買されている商品より一段と
環境に優しい商品を選んで購買する行為と説明しました。

グリーン調達の道筋を見ると、調達基準ルールに従い、商品の中
身を用意してある調査フォームで調べるのですが、実際そこに至
る前にかなり時間と費用をかけ知恵を絞り自社担当が複数あがっ
た候補から苦労して選択してます。

グリーン調達規定は不思議な事にこの作業に注目しません。とい
うのもそもそもノウハウすら教授してないからです。教授してな
いので調べも記録も評価もしません。多くの場合、
  なるべく環境に優しいものを選定すること 
とか、短く概念的な説明を短くつけ済まされてます。
複数あがった候補から、その会社の製品に合いかつ環境に優しい
商品をいろんな評価基準で選別していく作業には、独特ノウハウ
がかなりつまっているだろうに死角になってます。※

そのためかもしれませんが、世にあるグリーン調達基準に従った
調査は法律の禁止・制限事項を守っているかが主です。たまに、
自主規制がはさんである場合もありますが、法律を守った製造が
されていればクリアできる内容です。

ここだけ見るとグリーン調達というより、法律を破ってないかチ
ェックしてる白黒調達といえます。

個人的にはそこだけ調べる調達部門もあっていいと思ってます。

しかしながら、RoHSやELVが定期見直しをし始め、REA
CH規則が1500個ものSVHCを選出すると宣告したあたり
から雲行きが怪しくなり、各社ともコンサルタント業者の指導を
仰ぎ、法律遵守だけでなく、構成成分情報と呼ぶ基礎データの提
出も求め始めます。

法律が安定せず短期見直しされるのに伴い、各社調達基準も法律
から余裕をみて独自期限を決めほぼ毎年のように改訂されるよう
になったため、調べる対象と内容が常に変化していき標準化が極
端に困難となった調査作業は、化学物質マイスターと呼べるほど
精通した専門作業者と対象を的確にとらえてシステム設計する
優秀なプログラマーが組まないと運用は難しい。
これにほぼルーチン作業にいそしんでいた会社員が市販データ処
理システムの助けを得て果敢にもいどみはじめました。

これがどういう結果を生んだか次に述べます。

※欧州EuP指令の発令で数年遅れてエコデザインという概念
 が登場し、日本でもガイドラインが整備されつつありますが、
 エコデザインという名称が今ひとつぱっとしないため、初印
 象で本質が理解されにくいのと、調達部門の仕事とは距離が
 あるため違う部署が関わる事が多く、結果としてMUSTな
 のWANTなのか不明なちゅうぶらりんな概念という認識を
 与えてしまいがちで盛り上がりに欠けるのが惜しい

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする