三島由紀夫「平和憲法は偽善。憲法は、日本人に死ねと言っている」 TBSが未公開テープの一部を公開・放送 2017.1.12

2017-01-12 | 本/演劇…など

産経ニュース 2017.1.12 18:42更新
三島由紀夫「平和憲法は偽善。憲法は、日本人に死ねと言っている」 TBSが未公開テープの一部を公開・放送
 作家、三島由紀夫(1925~70年)が自決する9カ月前の昭和45年2月に死生観や憲法観などを語った未発表の録音テープの一部内容が12日夕、TBS系報道番組「Nスタ」で放送された。テープは東京・赤坂のTBS社内で見つかり、これまで「放送禁止」の扱いでアーカイブ部門の責任者が歴代、保管してきたという。
 TBSによると、テープには、三島が英国の翻訳家、ジョン・ベスター氏と日本語で対談した音声が約1時間20分にわたって録音されていた。三島がテープの中で、遺作となった小説「豊饒の海」の第3部「暁の寺」について「ちょうど今朝、朝の9時に、『暁の寺』というのが完結したんですよ」と語っていることから、45年2月19日に録音されたものとみられる。三島は「豊饒の海」第4部「天人五衰」を書き終えた直後の同年11月25日、東京都新宿区の陸上自衛隊市ケ谷駐屯地で割腹自殺した。
 番組で放送された録音テープの内容は次の通り。
■自身の小説について
 三島「僕の文学の欠点は、小説の構成が劇的すぎることだと思うんです。ドラマチックでありすぎる。どうしても自分でやむをえない衝動があるんですね。大きな川の流れのような小説は僕には書けない」
■死について
 三島「死がね、自分の中に完全にフィックスしたのはね、自分の肉体ができてからだと思うんです。死が肉体の外から中に入ってきた気がするんです」
■自らの行動について
 三島「僕の小説よりも僕の行動の方が分かりにくいんだ、という自信がある。僕が死んでね、50年か100年たつとね、『ああわかった』という人がいるかもしれない。それでも構わん。生きているうちは人間はみな何らかの理由でピエロです」
 ベスター氏「神様がわれわれに…?」
 三島「人形芝居をやらせている。人生でね、ひとつの役割をね、パペット・プレーを強いられているんですね」
■自身の作品について
 「僕は油絵的に文章をみんな塗っちゃうんです。僕にはそういう欠点があるんですね。日本的な余白がある絵ってあるでしょう。それが僕は嫌いなんです」
■憲法について
 「平和憲法は、偽善です。憲法は、日本人に死ねと言っているんですよ」
■美について
 「美とは、何か。自分の一回しかない時間を奪い、塗りつぶし陶酔する濃密なかたまり」
■このインタビューについて
 「これは、ひとつのコンフェッション(告白)なんです」
■思想の主張について
 「僕は今の日本じゃ、言葉を正すこと以外に道はないんだろうなって思い詰めている。文体でしか思想が主張できない」
■子供時代の気持ち
 「僕は、ショーウインドーで見た空気銃が欲しいね、欲しいねって友達と話していた。それが何十年かたって、どうしても鉄砲が欲しくなったのと同じでしょうか。あっはははははは。かかかかか」

 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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【「戦後日本」を診る 思想家の言葉】 三島由紀夫=「からっぽ」な時代での孤独 
ノーベル文学賞 三島由紀夫が望んだ栄誉 1968年、日本人初の文学賞を受賞したのは川端康成だった
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1 コメント

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感想 (あやか)
2017-01-14 11:12:20
三島由紀夫さんの小説は、私の思春期のころの、読書の思い出となっています。あのすばらしい文体の美しさには、深い感動を覚えました。
このたび、好評された未公開テープの内容、興味深いです。でも、なぜ今まで、「放送禁止」だったのか、理解できませんね。三島由紀夫さんは、日本国憲法は偽善だとおっしゃってますが、たしかに、そのとおりかもしれませんね。平和憲法だと言う人もいますけれど、外国の軍隊に占領されてる状況で姑息に作られたものが、平和のしるしであるはずがありません。
あの憲法を絶対視するのは、それこそ偶像崇拝だと思います。
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