『アメリカの戦争責任』竹田 恒泰 (著)  戦後最大のタブーに挑む  

2023-11-13 | 本/演劇…など
アメリカの戦争責任 戦後最大のタブーに挑む PHP新書
アメリカの戦争責任 戦後最大のタブーに挑む  PHP新書 Kindle版
竹田 恒泰 (著)  形式: Kindle版
 
序章 占領下、アメリカ大統領を「戦犯」と呼んだ男

第1章 日本における戦後最大のタブー
アメリカ批判が「違法」とされた占領時代
無差別爆撃と原爆投下への是非はいまだに問えない
「イスラム国」を非難したオバマ大統領への違和感

第2章 原爆投下を正当化するアメリカの教科書
アメリカの教科書は原爆をどう記述しているか
トルーマン声明との共通点と相違点
「謝罪はもう十分・不要」と見なす現代アメリカ人

第3章 「無条件降伏」論が早期の終戦を妨げた
マリアナ諸島制圧で転換したアメリカの戦術
「マジック報告」が伝えた日本の和平工作
日本側を硬直化させた「無条件降伏」なる言葉

第4章 トルーマンの手中にあった四つの選択肢
アメリカが進めていた極秘計画「S-1」
核実験の日まで延長されたポツダム会談
優先された選択肢は「原爆投下」と「ソ連参戦」

第5章 なぜポツダム宣言から「天皇条項」は削除されたか
口頭の指示だけでなされた投下命令
投下回避の努力をしなかったトルーマン
スチムソン草案に横槍を入れたのは誰か

第6章 原爆投下前の対日参戦をもくろんだソ連
スターリンの署名がないと気づいた東郷外相
もし署名があったら日本政府はどうしたか
ソ連ではなくスウェーデンに仲介を頼んでいたら……

第7章 原爆でもソ連参戦でもなかった降伏の真相
日本を絶望の淵に陥れたソ連参戦の報せ
終戦を決定するように指示した昭和天皇
「原爆投下」時と「ソ連参戦」時の議論の違い

第8章 アメリカの行為は疑いなく戦争犯罪である
時とともに増えた「原爆で救われた人命」
「一〇〇万人」と最初に言い出したのは誰か
一〇〇万人の犠牲者を出す作戦に許可は下りない

終章 日米が真の友好関係を構築するために

おわりに
主要参考文献・引用文献 --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。

「本書はいつか通らなければならない道をあえて今、歩いてみようという試みをするものである」。戦後70年を経るなかで、これまで日本では数々の「戦争責任」が語られてきた。だが、そこで絶対的なタブーとして誰もが目を背けてきたテーマがある。それが、原爆投下の正当性に疑問を投げかける「アメリカの戦争責任」だ。そして、少しでもその問題に触れようとした人たちは、社会的に抹殺されてきた。しかし、その問題を直視することなくして、戦後の本質と真の平和を語ることはできない、と竹田氏は言う。なぜ、日米ともに原爆投下の正当性を疑うことは、タブーとされているのか。アメリカの教科書は原爆について、いかにそれを正当化し、子供たちに伝えているのか。そうした現状を踏まえながら著者は歴史を遡り、トルーマン大統領の目的が「原爆投下で日本を降伏させる」から「原爆投下まで日本を降伏させない」にすり替わった恐るべき史実を描き出していく。「ポツダム宣言」に仕掛けられた「日本が絶対に降伏できないような工作」とは、何だったのか。原爆を落とすのが先か、それともソ連参戦が先か……。終戦直前のドラマを知れば知るほど「原爆を落とすことで早く戦争を終わらせる」という「早期終戦・人命節約論」が、欺瞞に満ちたものかがわかるだろう。そうした「原爆神話」から目覚め、両国が先の大戦を反省してこそ、真の日米友好が築けるはず。気鋭の作家が自らの身を顧みることなく、戦後最大のタブーに挑んだ問題作。

 ◎上記事は[amazon.co.jp]からの転載・引用です ◎太字は来栖


竹田恒泰 氏のプロフィール

 


竹田恒泰 氏

 作家。昭和50年、旧皇族・竹田家に生まれる。明治天皇の玄孫に当たる。慶應義塾大学法学部卒業。憲法学・史学の研究に従事。 平成18年に著書『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)で山本七平賞を受賞。その他著書に『エコマインド~環境の教科書』(ベストブック)、『皇室へのソボクなギモン』(扶桑社、共著)、『旧皇族が語る天皇の日本史』(PHP新書)などがある。
 2010年に入ってから、「たかじんのそこまで言って委員会」を始め、テレビ番組のメディアにも登場している。ほとんどがコメンテーターとしての出演だが、旧皇族としてテレビに出演したこともある。

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