京アニの青葉容疑者を明日朝、逮捕へ 1人で歩けず、トイレも介護付き 寝台車に乗せて警察署へ護送も〈週刊朝日〉
2020/5/26(火) 18:39配信
昨年7月に死者36人、負傷者33人を出す大惨事となった京都アニメーション放火殺人事件でガソリンをまいて火を放った青葉真司容疑者を京都府警が27日にも逮捕することがわかった。
青葉容疑者は事件直後、大やけどを負い、ずっと入院中だったが、最近は容体が落ち着いているという。 1月と3月にも逮捕情報が流れた青葉容疑者の逮捕で事件は大きな展開を迎える。
「1月は青葉容疑者が発熱など体調を崩して断念。3月は京都府警の捜査幹部の異動を前にと考えていたが、新型コロナウイルス感染で見送った。緊急事態宣言も解除され、気候もよくなり、青葉容疑者の容体も、落ち着き、このタイミングしかないと逮捕を決断した」(捜査関係者)
27日に予定されている逮捕劇は、かなり大掛かりなものだ。
青葉容疑者は入院先の病院で逮捕される見込みで、そこから京都府警管内の警察署に身柄を移される。そこで容疑者に弁解の機会を与える弁解録取書など逮捕の手続きをした後、身柄は京都から出て、府外の大阪拘置所に移されるという異例の措置がとられる。青葉容疑者は自力歩行ができないため、すべての移送に寝台車が使用される見込みだ。検察関係者がこう話す。
「普段、逮捕されると容疑者は1、2日したら検察庁に場所を移し、弁解を聞いた上で送検手続きとなる。だが、青葉容疑者は車いすにも一人では乗れない状態なので、京都地検から検事が出向き、警察署で送検手続きをとる。その後、裁判所で再度、手続きをして大阪拘置所に寝台車で護送されるそうだ。寝台車には医師らが同乗して青葉容疑者の容態に対応すると聞いた。送検手続きも青葉容疑者の体調を考慮しながら、話を聞くことになるが、それもベッドに寝たままになるかもしれない」
そうした状況で青葉容疑者から真相を聞くことができるのか?
「大やけどで身体的なダメージはあるが、記憶は鮮明で会話もできるので、問題はないと判断している。だが、大やけどの影響で突発的に38度を超す熱を出すこともあると聞いている。長時間の取り調べができるかどうか、わからない。現段階では、容疑を認めているが、裁判では責任能力で争ってくるだろう。取り調べは青葉容疑者の体調次第だろう」(前出・検察関係者)
甚大な被害を及ぼした、青葉容疑者の事件。通常なら、休憩をとりながら1日8時間程度、容疑者の取り調べを警察や検察は行う。しかし、青葉容疑者に対しては、かなり限定的になるという。そして、収容先が京都府外の大阪拘置所となるのは青葉容疑者のような歩行困難者でも収容できる専用の施設があるためだ。大阪拘置所関係者はこう話す。
「大阪拘置所では去年の年末あたりから青葉容疑者が来るということで準備していた。青葉容疑者はストレッチャーに乗せられ、拘置所にやってくるそうです。大きな病院の医師や看護師が常駐する態勢だ。トイレや食事も一人ではできないので、介護者もつく。食事は介護者がスプーンなどで食べさせなければならないそうだ。怖いのは発熱。この時期、新型コロナ感染も心配されるので大変だろう」
大阪拘置所では8人の刑務官が新型コロナウイルスに感染。所内が大騒動になったことを本誌は伝えた。5月にも4人の刑務官が再度、陽性となっている。
「大阪拘置所で発熱となれば、コロナが疑われます。収容者でも発熱すれば、すぐに隔離している。今、非常にピリピリしています。さまざまな想定で事前準備をしており、青葉容疑者への対応、コロナ対策は、万全だ。もし、青葉容疑者が発熱すれば、PCR検査を実施となる」(前出・大阪拘置所の関係者)
27日は青葉容疑者を乗せた寝台車を警護の車両がはさみ、大名行列のような移動となりそうだ。被害者遺族の一人はこう話す。
「亡くなった同僚、負傷者がどれほど苦しいのか、青葉はわかっているのか。寝台車で警察署に行く? なぜVIPのような待遇なんだ。苦しむのは、被害者、ご遺族。これおかしい。逮捕まで事件から1年近くもかかり、警察は何をしてたんや」
(今西憲之)
※週刊朝日オンライン限定記事
最終更新:5/26(火) 18:40 AERA dot.
◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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* 京アニ放火・青葉真司容疑者「こんなに優しくされたことなかった」医療スタッフに感謝 2019/11/14
* 京アニ放火・青葉真司容疑者が転院 「早期の逮捕につなげたい」(捜査関係者)2019/11/14