代々木立てこもり 容疑者「大事件起こし死刑になればいい」
2022/1/9(日) 18:01配信 毎日新聞 2022/1/9 05:00(最終更新 1/9 05:00)
東京・代々木の焼き肉店で8日夜から約3時間にわたって男性店長(49)が閉じ込められた立てこもり事件があり、警視庁は9日未明、捜査員を突入させ、住所不定、無職の荒木秋冬(あきと)容疑者(28)を監禁容疑で現行犯逮捕した。容疑を認めている。店長のほか、捜査員や荒木容疑者にけがはなかった。
荒木容疑者は約2週間前に実家のある長崎県から上京して新宿周辺で路上生活をしており、「定職についたことがなく、ホームレス生活をしている間に生きている意味が見いだせず、大きな事件を起こして死刑になればいいと思った」と説明。焼き肉店を狙った理由は「新宿駅に向かっていて、たまたま(焼き肉店の)看板が目に留まり、捕まる前に焼き肉を食べようと思った」と供述している。
荒木容疑者を知るという路上生活者の男性(79)は「おとなしくて真面目な印象。数日前に一緒にワインを飲んだ時には『仕事が決まった』と言っていたが、本当だったのかわからない」と話した。
逮捕容疑は8日午後8時55分~9日午前0時7分ごろ、東京都渋谷区代々木1の焼き肉店「焼肉牛星代々木店」で、男性店長を店内に監禁したとしている。現場はJR代々木駅の西口にある飲食店などが建ち並ぶ地域で、一時騒然となった。
捜査関係者によると、荒木容疑者は8日午後6時半ごろに1人で来店。約6000円分の飲食をした後、店員に「爆弾を起動した。警察に連絡しろ」などと書かれたナプキンを渡し、店長が110番した。店内には店員や客約20人がいたが、店長を除く全員が店外に避難した。
荒木容疑者は店の入り口付近に椅子を並べてバリケードをつくり、店にあった牛刀(刃渡り約30センチ)を持って酒を飲むなどしながら籠城(ろうじょう)。暴れる様子はなく、店外から説得に当たった捜査員に「俺の人生を終わらせてくれ。死刑にしてくれ」、店長には「最近あった電車内での事件みたいにしたかった」と話したという。金銭などの要求はなかった。
捜査1課特殊犯捜査係の捜査員は9日午前0時7分ごろ、店長に入り口と反対側に行くよう指示して、店の裏口から救出。その後、大きな音と光が出る閃光(せんこう)弾などを使って突入した。荒木容疑者は激しく抵抗したが、間もなく取り押さえられた。牛刀のほか、上着のポケットには果物ナイフが入っていた。所持金はなかったという。
荒木容疑者は立てこもり時、持っていた三つの箱状のものを「爆弾」と称していたが、逮捕後の調べで爆発物ではないと判明。「警察をびびらせるために段ボールや粘着テープを使い、携帯電話の充電器をアルミホイルで包み、見せかけの爆弾を作った」と説明しているという。
警視庁は逮捕容疑を「逮捕監禁」としていたが、9日午後に「監禁」と訂正した。【鈴木拓也、最上和喜】
◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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「人生を終わりにしたかった」 東京・代々木の立てこもり容疑者
毎日新聞 2022/1/9 05:00(最終更新 1/9 05:00)
東京都渋谷区代々木の焼き肉店で8日夜にあった立てこもり事件で、逮捕監禁容疑で現行犯逮捕された住所・職業不詳の荒木秋冬(あきと)容疑者(28)が、「人生を終わりにしたかった」などと話していることが捜査関係者への取材で判明した。
捜査関係者によると、身柄を確保される際は激しく抵抗したという。逮捕直後には「犯罪を犯し警察に捕まって人生を終わりにしたかった。見せかけの爆弾をつくって立てこもった。場所はどこでも良かったが、捕まる前に焼き肉を食べたかった」と供述している。 荒木容疑者からは、店で使われていた可能性がある牛刀と果物ナイフが押収された。所持をほのめかしていた爆発物は、材質などが不明の箱状のものに粘着テープで携帯電話を巻き付けたもので、警視庁は爆発物ではないとみている。荒木容疑者は立てこもり中に店の酒などを飲んでいた。
事件は発生から約3時間後の9日午前0時10分ごろ、警視庁捜査員が焼き肉店の入り口と裏口から突入し、大きな音と光が出る特殊閃光(せんこう)弾などを使って制圧した。人質となっていた男性店長(49)や捜査員、荒木容疑者にけがはなかったという。【最上和喜、鈴木拓也】
◎上記事は[毎日新聞]からの転載・引用です
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◇ 「死刑とは何か~刑場の周縁から」 【「神的暴力」とは何か 死刑存置国で問うぎりぎり孤独な闘い】死刑の暴力の恐怖を、身体を接触し分かち合う感覚が中和している
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