一握の砂〔18〕〔19〕

2006-07-07 | 本/演劇…など

〔18〕

石狩の美国といへる停車場の 柵に乾してありし 赤き布片(きれ)かな

かなしきは小樽の町よ 歌ふことなき人人の 声の荒さよ

 

〔19〕 2006,7,8

忘れ来し煙草を思ふ ゆけどゆけど 山なほ遠き雪の野の汽車

うす紅く雪に流れて 入日影 荒野の汽車の窓を照せり


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