小川法相「議論をしているから死刑執行しないということはない」/京都弁護士会:死刑制度廃止決議案を否決

2012-03-10 | 死刑/重刑/生命犯

死刑存廃で両論併記=法務省勉強会、判断示さず
2012年3月9日10:16 JST.
 小川敏夫法相は9日午前の閣議後の記者会見で、死刑制度に関する法務省内の勉強会がまとめた報告書を公表した。報告書は死刑制度の存廃について「哲学や思想に根差したもので、どちらか一方が正しく、一方が誤っているとは言い難い」として両論を併記。世論の賛否が分かれることを踏まえ、是非の判断には踏み込まなかった。法相は勉強会での議論は打ち切り、今後は死刑存続を前提に執行方法などを検討していく方針。
 法相は会見で「報告書を死刑制度についての国民的議論の基礎資料にしてもらいたい」と語った。ただ、「議論をしているから執行しないということはない」と述べ、改めて死刑執行に前向きな姿勢を強調した。
 報告書は、死刑廃止論の主な根拠として「残虐な刑罰だ」との意見や、「冤罪(えんざい)による執行の恐れ」を列挙。一方、存続論としては死刑制度の「犯罪抑止力」を強調、厳罰を求める被害者感情も挙げた。  [時事通信社]
----------------------
京都弁護士会:死刑制度廃止の決議案を否決 3時間超す議論 /京都
  京都弁護士会(小川達雄会長)は8日、臨時総会を開き、死刑制度の廃止を求める決議案を否決した。同会によると、同様の決議案提案は全国の弁護士会で初めてだった。
  決議案では、死刑制度廃止を求める理由として、誤審の可能性や犯罪抑止効果への疑問、残虐な刑罰である点などを挙げている。また廃止までの間は、執行の停止などが必要だとしていた。
  総会では「議論が不十分で時期尚早」「被害者感情に配慮すべきだ」などと反対意見も相次ぎ、議論は3時間以上続いた。会員586人中227人が出席、賛成は80人で否決された。
  小川会長は総会後、「死刑制度について、会としてさまざまな取り組みを続けてきた。否決は残念だが、現在も重大な事案で再審開始されている状況を見ていると、長く見過ごされる状況ではない。引き続き検討すべき問題だ」と述べた。【成田有佳】毎日新聞 2012年3月10日 地方版


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。