星野JAPANの敗因分析  ノムさん「視野狭い」星野監督をバッサリ

2008-08-26 | 相撲・野球・・・など

ノムさん王さん電撃対談…星野JAPANの敗因分析
 楽天・野村監督、ソフトバンク・王監督が24日、北京五輪でメダルを逃した星野ジャパンをそろって敗因を分析した。故障者が続出したことについてノムさんは「メンバー編成が難しい。今の子は痛みに弱いし」とチクリと刺せば、王監督は「キューバ、韓国、アメリカはやっぱりすごい」と冷静に分析。球界の重鎮にとっても、今回の敗戦は大きな関心事だったようだ。

 Kスタ宮城での楽天・ソフトバンク戦が雨天中止となり、いつものように報道陣の質問を受けている野村監督の元に、王監督があいさつに訪れた。話題が『星野ジャパンについて』と聞くと、王監督も腰を下ろし“緊急対談”となった。

 ノムさん「五輪、ダメだったね」

 王監督「残念でしたね。難しいですよ。1つ負けたらオシマイですから」

 ノムさん「メンバー編成が難しいよ。(打順の)3、4、5番がしっかりしないと」

 王監督「初めての対戦はバッターは難しい。でもウチの(和田、杉内)はよく打たれましたね」

 ノムさんは“対談”の前にも星野ジャパンの問題点を指摘していた。「データが生かし切れなかったんじゃないか。宝の持ち腐れ。仲良しグループ(の首脳陣)を選んだ時点でダメだと思った。投手出身の監督は野手の気持ちが分からないしな」 一方、王監督は韓国、キューバ、米国の総合力の高さに目を見張った。

 王監督「ボール球を振らなかった。見切りがいい。やっぱり大事ですね、選球眼は」

 ノムさん「ステップせずに打つやつばかりやな」

 王監督「引きつけて打って、飛距離も出る」

 ノムさん「筋肉が違うよ」

 王監督「先発が救援するのは難しい。中継ぎ専門を(代表に)選ぶのも難しいですが…それに24人しかいないのも大変」

 ノムさん「今の子は痛みに弱い。自打球で10日も休む。オレは誰にもレギュラーを渡したくないから骨折しても出た」

 王監督「我々は出場試合数が歴代1位と2位ですから頑丈ですが、痛みに弱い選手もいますよ」

 ノムさん「人格者だな。オレは非人格者。その違いが(2人の本塁打の)200本の差だよ」

 約40分間の電撃対談。半世紀にわたって日本プロ野球を支える2人が口にした苦言、提言の根底にあるのは、実力を発揮できなかった日本代表へのもどかしさだったのかもしれない。

 ◆野村、王監督の短期決戦采配メモ 王監督は06年、第1回WBCを指揮して日本を初代王者に導いた。1次リーグで韓国に連敗。一発勝負の厳しさを実感している。一方、野村監督は02年11月に社会人野球・シダックスの監督に就任。翌年9月、都市対抗野球で準優勝するなどトーナメント大会でも指導力を発揮した。当時のチームには現キューバ代表監督のパチェコらも在籍。また、両監督の日本シリーズの成績は、王監督は4度の出場で2度、野村監督は5度の出場で3度、日本一になっている。スポーツ報知(8月25日 8時00分 更新)
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ノムさん「視野狭い」星野監督をバッサリ
 楽天野村克也監督(73)が24日、北京五輪でメダルなしに終わった星野ジャパンに「毒ガス」攻撃を展開した。この日のソフトバンク戦(Kスタ宮城)が雨天中止。06年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を制した王貞治監督(68)と五輪談議。日本代表星野仙一監督(61)の戦術、起用法などに「投手出身の監督は視野が狭い」とバッサリ。日本シリーズ5回出場で3度の日本一に輝いている名将が、持論を展開した。
 屈辱の完敗から一夜明け、星野ジャパンに短期決戦を知り尽くした野村監督が、まるで自身が代表を率いているかのように持論を展開した。話し続けるうちにボルテージが上がると、星野、山本、田淵の首脳陣について「仲良しグループにした時点でダメだと思ったよ」とチクリ。もちろん黙っていられなかった。
 (1)メンバー選出 これまでも「なんで松中を入れんのや」と話してきたが、松中本人と顔を合わせると「あんたが行ってたら勝ててる」とニヤリ。打線の不調が敗因の1つ。星野監督は右の長距離砲にこだわったが、WBCも経験した左の大砲不在は納得できなかったようだ。
 (2)データの活用法 短期決戦だからこそ、相手のデータをいかに活用するかが重要になる。自ら「野村ID」でならしたからこそ、余計に気になった。「準備期間が少なかった? データを集めてたじゃないか。使い切れてないんじゃないの? 宝の持ち腐れだよ」とバッサリ。序盤でリードしながら、中盤で手痛い1発を浴びるシーンも度々見られた。「(配球を)間違えなければ本塁打は防げるもの」という信念を持ち、データの使い方には疑問を感じていたという。
 (3)起用法 短期決戦では、選手の好不調の見分けが勝敗を大きく左右する。5敗中3敗を喫した岩瀬の起用にも首をひねった。「岩瀬は今年よくないよ。オープン戦から見てたけど、スピードなかったし」と分析していた。長いシーズンとは違い、短期決戦では1つのミスが致命傷。波に乗る選手、乗れない選手の使い分けの重要性を説いた。
 (4)戦術 川崎、西岡ら俊足の選手が故障を抱えながらのプレーだった不運もあった。それでも「今の野球は機動力がないと戦えない。そういう選手が少なかった気がする。今はどこの国もクイック(モーション)も早くなってるから」。データの少ない他国の投手はそう簡単に攻略できない。ならば足で揺さぶりをかけるのが常とう手段だ。“日本らしさ”が見えないまま、パワー野球に屈したことが腹に据えかねたようだ。
 試合中止が決まると、報道陣の前で王監督と約40分の“公開座談会”。開口一番、「五輪、残念だったね」と言えば、王監督も「1つ負けたらおしまいですから」と、極度のプレッシャーを受けたWBC優勝監督らしく気づかった。来年3月には第2回WBCが控えている。「おれは月見草だから。(監督として)スーパースターを束ねきれないよ」とサラリとかわした。これまで五輪の話題を多く語ることはなかったが、突然の独演会だった。【小松正明】
日刊スポーツ(8月25日 10時00分 更新) 


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