求刑上回る判決 妻殺害に懲役17年 宇都宮地裁池本寿美子裁判長

2008-12-09 | 社会
妻殺害で求刑上回る懲役17年判決 宇都宮地裁
 宇都宮市で1月、別居中の妻を包丁で刺殺したとして殺人罪と銃刀法違反罪などに問われた運転手金子隆司被告(47)に、宇都宮地裁は9日、「犯行は悪質で検察の求刑は軽い」として、懲役16年の求刑を上回る懲役17年の判決を言い渡した。
 池本寿美子裁判長は判決理由で「逃げる妻を追い掛け多数回突き刺すなど執拗で残虐」と述べた。 判決によると、金子被告は、妻未来子さん=当時(32)=が息子に会わせてくれなかったことに腹を立て、1月21日午後零時15分ごろ、未来子さんの実家の窓を割って侵入。未来子さんを包丁で刺して殺害した。
 弁護側は「被告は犯行当時、心神喪失状態だった」と殺人罪については無罪を主張。地裁に精神鑑定の実施を求めたが、却下された。
 未来子さんは1月18日、金子被告から暴力を受けたとして、栃木県警今市署にドメスティックバイオレンス(DV)の被害届を出していたが、署は金子被告から事情を聴くなどしていなかった。〔共同〕(14:21)
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妻殺害に求刑上回る懲役17年 宇都宮地裁
下野新聞(12月9日 11:39)
 宇都宮市で一月、別居中の妻を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた真岡市熊倉一丁目、クレーン運転手金子隆司被告(47)の判決公判が九日、宇都宮地裁で開かれた。池本寿美子裁判長は「犯行態様は執拗で残忍。態様の悪質さをかんがみれば検察官の求刑は軽すぎる」として、求刑懲役十六年を超える懲役十七年を言い渡した。
 池本裁判長は、妻未来子さん=当時(32)=を刺した状況について「確定的な殺意の下に逃げる被害者を追いかけ、かばう母親の体を巧みによけてまで鋭利な包丁で背中や首などを多数回突き刺した」と指摘。前回公判で意見陳述した妻の家族の厳しい被害感情にも触れ、長男について「惨劇の現場に居合わせ、今後いかなる悪影響が出るか非常に憂慮される」と言及した。
 判決などによると、金子被告は一月二十一日午後、宇都宮市御幸本町の妻の実家で妻が長男に会わせてくれないためにあてつけに自殺しようとしたが、あざけられたと感じて激高。窓ガラスを割って侵入し、洋出刃包丁で妻の背中を多数回突き刺すなどして殺害した。

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