維持メンタル。

じめじめとした暑い日だ。
暑い中を本日よりまた出張である。

山梨県から長野県に入り
新潟県へ出てそこからぐいっと山形県へ。
んで福島県、宮城県、岩手県と回り
秋田県から帰って来るというコースだ。

…あり得ない。

長野から新潟ってのがまず凄い。
経路は『長野新幹線』から高崎を経由して『新潟新幹線』に乗り換えりゃ
さほど不便ではないのだろうが
普通こんな回り方する営業はいねー。
多分いねー。

んでもってそこから先がもっと凄い。
新潟から東北に出ようってんだからびっくりだ。
以前山形県は酒田市から新潟に入った事が1度だけあったが
酒田始発の電車で早朝から延々と揺られうんざりしたもんだ。

そんなん比べものにならんアホコース
“新潟→山形市内”
凄い！
ご存知の方なら
「えぇ！？」
って程驚きだ！
「まとめて行っちゃえばぁ」
とサラリ言いのけた社長の鬼っぷり浮き彫りだ！
みどりの窓口で切符を購入した際も
担当した職員が
「…はぁ？」
なんて反応見せていた。
まぁ良い。
やってやれない事は無し。
っちゅうか回るの！
もう決定してるの！

こんな強行スケジュールコースは今に始まった事ではない。
昔、九州から北海道へ飛べ！っちゅう事もあったし
九州一周した後セスナに乗って愛媛県は松山へ入り
四国を一周っちゅうんもあった。
多少の不自由さとスリリングさがあった方が燃えるってものだ。
出張の面白さも増すしね。

ただ以前に
関西→山陽→四国→九州
の27泊28日出張をした時は
ハチャメチャさ云々よりも
実際頭がおかしくなりそうになった。
体力はかなりある方なのでまったく問題なく疲れは感じなかったのだが
脳が駄目だったようでオーバーヒート寸前だった。

最初の関西1週間はまだ始まったばかりだから快調なわけ。
普通に新商品を紹介したりご新規さん売り込んだり
“人としての会話”がちゃんと出来ていた。
それから先西へ南へ行けば行く程
時が経てば経つ程徐々に頭が“ボーーー”っとしてゆき
無意識に狂った発言をし出したり。
「これ5万個入れときますか！」
とか
「このポーチはうんこを入れるポーチです」
とか
仕舞いには
「レ～ロレロレロレ～」
って…なんかヤバい。
仕事モードと普段モードのスイッチングがぶっ壊れだして
九州に入った頃には“生気無し”状態。
どの地域でもどの店でも
“死んだ鯖の目”でまるっきり同じ文句を呪文の様に繰り返す。
使う単語から言うタイミングまで忠実にだ。
毎日、取引先さん以外との会話も当然無く
ただ淡々と単調な日々のリズムで催眠術にでもかけられたかのような無機質状態。
まさに“出張催眠”だ！

そんな自分に自分で気付け
自ら“出張催眠”を解く事が出来たから良かったものの
そのままだったらイキ過ぎちゃって
まともな世界に戻れなくなっちゃってただろう。
そん時の記憶があまり無いっちゅうんも怖い。
異変を感じ取っていた取引先さんがおられたらば
どんなだったか是非訊いてみたいものだ。

それ以来2週間を大幅に越える出張は無い。
やはり人間、メンタルが大事って事だろう。
いくら身体は疲れていなくとも
脳や精神は確実に病んでいくのである。
そんな病を防止する為にも
適度な休息と刺激は必要なのかもしれない。
でないと脳味噌や心がガチガチに固まっちゃって
固まったそれらで釘打ち始めちゃうくらい狂った状態に陥りかねない。

今回の出張は大丈夫か？
“新潟→山形市内”
なんておかしな刺激があるんだもん！
大丈夫、大丈夫！
何も問題無いびろ～ん！
うんこをレロレロ、レロレロレ～！

あれ？

めけめけ～。

写真。山梨県甲府駅前コンコースにて。
キャンペーンマスコット。