時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

いなくなれ群青

2020-07-29 | 映画
悲観主義の七草と
理想主義の真辺由宇
根本から矛盾し合っている二人が
階段島で再会した
奇妙だけれど
平和で安定した生活を送る住民たち
そんな彼らの日常は
真辺由宇の登場によって
大きく動き始める
奇妙な島
連続落書き事件
そこに秘められた謎
僕はどうして、ここにいるのか
彼女はなぜ
ここに来たのか
やがて明かされる真相は
僕らの青春に残酷な現実を突きつける

映画「いなくなれ、群青」予告編90秒


階段島シリーズ全6巻を読んでから
はや1年
ようやく
映画版みれました
6冊に渡る
階段シリーズの
ややこしい世界観を
1時間ちょいで
どう映像化し
どう終わらせるのか
どう納得させてくれるのか

結論から申し上げますと…
良かったです
魔女の存在に
スポットを当てず
大地少年や安達も
登場させない
現実の世界にも触れない
伏線を
削ぎにそいぎ
階段島から脱出するための手段(要因・条件etc.)を
中等部の女子生徒
豊川さんのエピソードに
集約&関連付けたのも
分かりやすくて
良かった
また
脱出手段(要因・条件etc.)が
自分自身と自己が抱える
心理的要因の対峙と
自力での
心理的要因の克服に限定せず
他者の懐柔・協力もOK
としたあたりも良い!
原作の世界観をキープしつつ
上手いこと表現できてると
思いました

七草(横浜流星):ミステリアスな雰囲気を身にまとう悲観主義者


七草は
言葉数も少なく
感情をあまり表に出さないけれど
頭の中では
莫大な言語や感情が
渦巻いている人物です
それらのキャラクターを
横浜流星さんが
好演されていました

吉高由里子さんと共演された映画
『きみの瞳が問いかけている』 では
180度違った役を
演じれおられるようです

中断していた
日本テレビ
私たちはどうかしている
28日から撮影
再開されたとか?
横浜流星さんの参加は
来月から?

真辺由宇(飯豊まりえ):誰よりも真っ直ぐで、正しく、凜々しい少女


真辺由宇を演じた
飯豊まりえさん
いまだ
吉岡里帆さんと区別が…


理想主義者の由宇は
行動力があり
言動もストレートで
ハッキリした性格ですが
七草同様
言葉かずは
そんなに多くはなく
トーンも抑え気味に
静かに淡々と話す
イメージだったので
飯豊さんの
やや強めに発する
台詞回しが
気になりました
とは言え
由宇役に
まっすく向き合って
なりきっていたと思います
飯豊さんが作り出した
由宇の透明感
素敵でした

私と一緒に
この島を出るって
約束してくれる?

これは
由宇が教室内で
七草に言った
言葉なんですけど
原作では
この台詞
生かしきれてない気が
していました
ですが
映画では
上手いこと生かされてました


photo/映画.com

エピローグで
七草と由宇が
選んだ行動(選択)には
前向きな意思
希望が感じられました
原作読み終えた時
残ってしまっていた
悶々とした気持ちが
一掃され
小生の心は救われました
あの終わり方は
本当に嬉しかった

派手さはありませんが
人の心の葛藤と成長の過程を
丁寧に作っている作品です
もっと評価されても
良いと思います

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