百舌シリーズ3 ～幻の翼～ 15

かつて
能登の断崖に消えた‘百舌’は
復讐を誓い
北朝鮮の工作員として
日本に潜入した

稜徳会病院で起きた
大量殺人事件は
明確な理由もなく
突然の捜査打ち切りが発表され
背後に
政治的な陰謀がからんでいるのでは！？
と取り沙汰されていた
捜査に当った倉木尚武警視は
大杉良太警部補
明星美希部長刑事などと共に
闇に葬られようとする陰謀を執拗に追う



『百舌の叫ぶ夜』で
修羅場と化した
稜徳会病院の事件に関する
新聞記事から
話が始まりました
百舌の言う
特筆すべきキャラクターが消え
どう話を続けるのかと思いきや
死んだと思われていた
新谷和彦が
北の工作員として登場？
いえいえ
北側をも裏切って
復讐の鬼と化します
当然の事ながら
しかもキャラが変わっております
二代目‘百舌’を
見事に引き継いでおります

明星美希は
公安部の外事課へ配置換え
倉木尚武は
警視に昇格し警察庁警務部へ移り
何と
警視正・津城俊輔と同じ
特別監察官に任命されております
一方
本庁刑事部捜査一課の
大杉良太警部補だけが
昇進することなく
新宿大久保署
防犯課保安一係へ配置転換されております

この理不尽な異動に隠された
新たな展開＆攻防が
徐々に詳らかにされていく訳ですが
『羊たちの沈黙』に登場した
ハンニバル・レクター博士もどきの医師も登場致しまして
前作を超える
エグイ感が
これまた強烈でございました

倉木と美希の関係も
激変致しておりますデス
唐突な
と申しますか
倉木尚武の
美希に対する傍若無人？な対応は
草食系男子が
跋扈する現実世界において
物足りなさを感じている
肉食系女子には
よだれが出るくらい
貴重なキャラクターと思われます
倉木尚武＝西島秀俊
この設定を
脳裏に焼き付け
妄想の世界に逃避する
リアル女子
確実に存在すると思われます

ラストは
稜徳会病院の一室

メインキャストが
一堂に会し
壮絶なバトル？駆け引きが
繰り広げられます
ハラハラ感を
十分堪能できる仕上がりでした

しいて言うなら
百舌の最後が
余りにもあっけなく
切ない…
個人的には
もう少し
この魅力的なキャラクターを
生かして欲しかったかなぁ～