時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

居眠り磐音 江戸双紙42 ~木槿ノ賦~4

2013-02-21 | 読書
天明三年盛夏
隅田川左岸の小梅村で
穏やかな暮らしを送る坂崎磐音は
参勤上番で江戸に出府する
豊後関前藩主・福坂実高一行を出迎えるため
父正睦とともに
六郷土手でその到着を待っていた

旧主福坂実高との
再会を果した磐音だったが
随行してきた一人の若武者から
思わぬ申し出を受ける



この巻は
こまれでに増して
事件と申しましょうか
話しお幅を広げようとする
意図が垣間見られました

取りあえず
関前藩の物産事業に関する悶着が解決
側室のお玉が懐妊すると共に
日出藩・木下分家の次男・俊次が
養子となり
目出度く跡継ぎ決定致しました

とは言え
これも
奏者番速水左近
尾張&紀伊徳川両家の後押しあってのこで
それも
坂崎磐音あってのこと!
いつまで頼るんだ?

竹村武左衛門が
やっとまともになったと思ったら
しっかり者だった筈の
妻・勢津さんが
分不相応の
長男・修太郎を私塾に通わせるとか
それを
諦めさせ
尚武館坂崎道場に
通わせて貰えるように
なったと言うのに
登校拒否?
しかも
グレはじめるし…
相変わらず
余計な揉め事を起こす一家です
まともなのは
長女の早苗ちゃんだけ?

楽しいさ~
確かに色んなエピソードがあって
事件が勃発して
ワクワクするさ~
でも
手を広げ過ぎるのもね~
ど~なの?

鎌倉東慶寺にいる
福坂実高の正室・お代も
いつの日か
復縁できるやもしれぬと言う
望みが残ったのは
救いです

佐野善左衛門が
あっけなく田沼意次の手に落ちたのは
意外でした
これで
系図から田沼一派を窮地に追い込む筋書きは
ナシになったと言うことか?

設楽小太郎は着々と
成長しており
江三郎親方の元で
縫箔職人を目指し修行中のおそめちゃんも
藪入りを終え
いよいよ京都へ修行の旅へ…
幸吉ちゃんとの関係にも
新たな進展はあるのでしょうかね~

出羽国
紅花問屋・前田屋内蔵助に嫁いだ奈緒にも
再び試練!?前田屋当主が
馬に蹴られたって…
43巻以降
何巻かは出羽の国の話になる事
確実となりました

そして
霧子があんなことになるとはね~
無事生還しておくんなさい

天神鬚の鵜飼百助に
長らく預けていた
刀と短刀が
徳川家と佐々木家の
深い繋がりを
確実なものにしているようです

『古着屋総兵衛』シリーズでは
大黒屋総兵衛こと
鳶沢勝頼と
江戸を徳川家を守るべく
密約?を交わした徳川家康ですが
それだけでは
足りなかったようです