時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話

2009-07-18 | 舞台/役者
古びた旅館に田神と宮地と言う
二人の男がやってくる
二人は
ある事件を追ってきたのだが
そこで会った
一人の男・黒澤と話し込んでしまう

「この辺りには妙な噂があってね
           聞いた話なんだが…」

三人はかわるがわる
奇怪な物語を語っていく
しかしその話は
いったい誰の話なのだろうか
少しずつ
追っていたものが姿を現していく

<常識>
ある寺の和尚のもとに
夜な夜な普賢菩薩が姿を現すという
和尚と親しい猟師が
それを聞いて和尚のもとを訪ねるが
毎晩和尚と一緒に
菩薩を迎えているという小僧の言葉に疑問を抱く

その夜
和尚たちとともに
光り輝く普賢菩薩の姿を
見ることが出来た猟師だが
突然立ち上がり
菩薩めがけ猟銃を撃った瞬間
悲鳴とともに光も菩薩の姿も消えた

<破られた約束>
自分が死んだら庭の梅の木の下に埋めて欲しい
一緒に小さな鈴を入れて欲しい
そういい残し死んだ妻

妻はお前だけであり
他に嫁は取らないと宣言した夫だったが
半年もしないうちに
武家の宿命と
周囲に進められるまま
若い娘を後妻に向えた

それからと云うもの
夫が留守の晩になると
前妻の幽霊が現れ
後妻を追い出そうとする

離縁を願う妻を問い詰める夫
話してはいけないと言う
約束を破り
前妻の幽霊の話をしてしまう妻

そして
再び夫が夜の勤めに…

<茶碗の中>
監察医の控え室
茶碗にお茶を注ぎ
飲もうと茶碗を引き寄せると
茶碗の中に見知らぬ男が此方を見ているではないかっ

監察医は
何気に隣りの同僚にその茶碗を勧めると
彼は普通にお茶を飲み干してしまった
新しい茶碗にお茶を注ぎ
中を覗くとまたしても見知らぬ男の顔…
驚いてお茶を意ぶちまける監察医

今度は
同僚に注いで貰ったのだが…

<お貞の話>
小説家を目指す青年と
画家を目指す少女
お互いの作品を見せ合い
将来を語っていた

ある日
少女は自分の描いた絵を見せ
不思議な話をし始めた

母親に
想像して描いた自画像を見せたところ
その服装や背景が
昔見た祖母の写真とそっくりだと言われた
とか

夢に出てきた風景を描いたら
海外の遺跡そのものだと友達に言われた
と…

もしも
自分が想像する記憶が
誰かの記憶に繋がっているなら
総ての人間の記憶も
繋がっているのではないか?

ならばと
少女は
自分が想像できない絵を描いてやろうと思い立つ
そして描きだしたのは死体の絵だった

この死体の人が着ているTシャツ
何処かで見たことない?
少女は青年に訊ねた

<宿世の恋>
身体の弱い良家の娘・お露の元へ
話し相手にと
近所の武士・新三郎を連れてきた医者の志丈
身分の吊り合わない2人は
ひと目で恋に落ちる

諦めさせようとする志丈だが
新三郎がお露の屋敷に忍び込み
2人の恋は
一層燃え上がるばかり…
お屋敷での騒動以来
お露の外出はままならず
2人の会えない日々が続く

お露に会えない辛さから
酒に溺れる新三郎は
ある夜
街でお露と偶然出会い
それ以降
夜毎お露が新三郎の家に
通ってくるようになるのだが…



夏と言えば‘怪談’どぇす
ちょっと怖くて不思議な物語世界
奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話

池田成志さんや小松和重さん他
舞台でバリバリ活躍している役者陣の中にいると
どうしても実力の差を感じてしまいます

声の抑揚・強弱は
まだまだ幅が足りないし
勢いだけで
台詞を発している気もするし
間の取り方が不自然だし

っと
素人が偉そうに語ってますが
仲村トオルさんの声は
津嘉山正種さんに負けず劣らず良いです!
舞台栄えもするし
こらからもどんどん
舞台にチャレンジして欲しい

この後は
北大路欣也氏と共演される
フロスト/ニクソン が控えております
楽しみです

そうそう
この日は
香川照之氏も
観劇にいらしてました