戒壇院
福岡県太宰府市観世音寺5-6-1
福岡県太宰府市観世音寺5-6-1
観世音寺の西隣に所在。
開山は鑑真(がんじん)。
奈良時代、正式の僧尼となるために必要な戒律を授けるために観世音寺に設置されました。
当初、奈良の東大寺にのみのあった戒壇ですが、遠国に住む僧尼には奈良は遠く東大寺での受戒は困難。
そこで筑紫観世音寺と下野薬師寺に戒壇が設けられました。
東大寺・観世音寺<九州>・薬師寺<東国>の戒壇を『天下の三戒壇』と呼びます。
(戒壇院で受戒する資格を得るのも大変だったそうです)
※下野薬師寺=栃木県下野市に国指定史跡「下野薬師寺跡」や「下野薬師寺歴史館」があります。
現在の戒壇院は、観世音寺から独立した臨済宗妙心寺派の寺院。
築地塀がイイ感じ。
↑戒壇院 境内パノラマ写真。クリックで拡大。
■山門跡
惣門と本堂の間に、往時の山門跡をしめす礎石が並んでいます。
私が訪ねた頃は、山茶花(サザンカ)の花びらが散っていました。
■本堂
ご本尊は平安時代末期作の盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像。
胸前で印を結ぶ(=野球のキャッチャーのような?)ポーズをされています。
戒壇院本堂は江戸時代の再建。平成に修復。
本堂の扁額「戒壇院」
本堂の瓦には「西戒壇」とあります。
筑紫の戒壇院は、中央戒壇<東大寺>と東戒壇<下野薬師寺>に対して、西戒壇とも呼ばれたそうです。
■五輪塔
右:鑑真和上の供養塔<五輪塔>
左:変形宝筐印塔
■鐘楼
地蔵堂と鐘楼
鐘楼の梵鐘は、江戸時代の博多の鋳物師によるもの。
■菩提樹
鑑真和上が唐<中国>から請来したと伝わります。
花が咲いているのを数年前の初夏に見たことがあります。
本堂の脇、白砂には水が流れるかのような砂紋がつけられていました。
観世音寺に隣接する東側の門
戒壇院 南側
次は、太宰府天満宮へ参ります。三 (/ ^^)/