きのこつれづれ

つれづれに観察したきのこをつれづれに更新しています。

中山渓

2006-08-29 19:13:59 | きのこ
相変わらず不安定な天気が続いています。
昨日は男岳(東)、今日は中山渓(西)と書くと仕事をせずに遊びで東奔西走してるように思われるでしょう。
仕事はしっかりしていますよ。遊んだ分、夜遅くまで仕事をしています。


ヒョウモンウラベニガサ Pluteus pantherinus Courtecuisse & Uchida
ウラベニガサ科ウラベニガサ属

腐朽の進んだ倒木(広葉樹)に発生。


ウラベニガサ Pluteus atricapillus
ウラベニガサ科ウラベニガサ属


ウスヒラタケ Pleurotus pulmonarius (Fr.) Quel.
ヒラタケ科ヒラタケ属


ワタカラカサタケ lepiota ventrisospora Reid
ハラタケ科キツネノカラカサタケ属


ヒメコウジタケ boletus aokii


マンネンタケ Ganoderma lucidum (Leyss.:Fr.) Karst.
マンネンタケ科マンネンタケ属

男岳

2006-08-29 18:19:20 | きのこ
西部沿岸部は相変わらず晴天が続いていますが県内の他の地域では、日により大雨洪水警報が出ていた所もあったので僅かの期待を抱いて昨日男岳に行ってみました。
遠くから見る男岳上空の黒雲が気になったものの到着する頃には雲は薄くなり晴れてきました。


Clitocybe sp

傘の径5cm、灰白色にやや濃色の斑紋があ、柄の径5mm、根元は白色菌糸に覆われています。
ひだは垂生、こひだあり。傘とほぼ同色。


マントカラカサタケ macrolepiota sp
ハラタケ科カラカサタケ属


Rhodophyllus sp ?

広葉樹林下に発生。
傘の径15mm、黒青色鱗片に覆われ縁部に内被膜の残片を付着。
絵合わせでは「北陸きのこ図鑑」P84、アイイロキツネノカラカサに似ていますがSさんからイッポンシメジ属ではという指摘を受けました。
やっぱり検鏡は必要ですね。(当り前(^^ゞ)

                     ↓ 裏面

             



不明

非常に小さく、傘の径5mm。
茶色の地肌に黒褐色のささくれ状の鱗片を密生させ、ひだは白色。
杉林の切通しの斜面に発生。

端境期

2006-08-24 19:18:17 | きのこ
日照り続きと端境期と云う事もあって何処もきのこの姿は少なく、アップ出来るものがありません。
やむなく先日観察していた不明菌をアップ。


不明           8月22日  里山  

イグチの仲間だと思っていました。ところがよく見ると裏は管孔ではなく針状になっています。

竹林を切通した登山道に発生。
傘の径、4cm~5cm。


                     ↓ 裏面は針状。



薄暗い竹林、斜面の一部に木漏れ日が当たっているところがありました。
竹の小枝できのこを木漏れ日の当たっている斜面に固定し、これで良しとゆっくりカメラを三脚に装着している間に木漏れ日は半分逃げてしまいました。


Crepidotus sp      8月15日 比婆山  

スイスきのこ図鑑、NO5ーNO387 crepidotus epibryus に酷似しています。
広葉樹の枯葉に発生。(ミズナラ?)
傘の径、5mm~10mm。


russula sp       8月15日 深入山


不明

竹林地上に発生。
傘の径、5mm、柄の長さ15mmと小さなきのこ。



私的定点観察

2006-08-22 18:10:32 | きのこ
雨の3日後、期待しながら定点観察地へ。
思いのほか林床は乾き、例年に比べきのこの姿は少ない。
漸く見つけた3種は見たことの無いきのこ、一応持ち帰り乾燥保存する事に。
その後観察した名前の分るきのこだけをアップしましょう。


アシナガイグチ Boletellus elatus Nagasawa
オニイグチ科キクバナイグチ属


ナスコンイッポンシメジ Entoloma kujuense (Hongo) Hongo
イッポンシメジ科イッポンシメジ属

鱗片の有無でコンイロイッポンシメジと区別が出来ます。


クリゲノチャヒラタケ Crepidotus badiofloccosus Imai

傘の径1cm、広葉樹の落枝に発生。

                   ↓ 裏面





ツクツクホウシタケ Isaria sinclairii (Berk.) Lloyd
バッカクキン科イサリア属

ツクツクホウシの幼虫から発生した分生子柄束。

菩提寺山

2006-08-20 18:13:14 | きのこ
台風10号は大した被害も無く、恵みの雨を残して去って行きましたが雨の直後なので、きのこの発生は期待出来ないと思いつつ菩提寺山を歩いてみました。
まだ薄っすらと雨雲が残っているので昆虫の姿も少ない。花も端境期。こんな時は体力作りだと気持を切り替えてひたすら歩きます。


ニセクロハツ? 
ベニタケ科ベニタケ属

ニセクロハツに似ていますが、ひだを傷つけても変色しない事、やや密である事、かなり大型で傘の径は18cmと違う点があります。発生環境は同じ。


ウラムラサキ Laccaria amethystea (Bull.) Murrill
キシメジ科キツネタケ属

                    ↓ 裏面


綺麗な紫色を紫水晶に例えて学名が付けられているようです。


フクロツチガキ Geastrum saccatum (Fr.) Fisch
ヒメツチグリ科ヒメツチグリ属


カワラタケ Coriolua versicolor (L.:Fr.) Quel.

いつでも何処でも見られるカワラタケ、何時も素通りしていますが雨の直後は綺麗な姿を見せてくれます。


比婆山系 3

2006-08-19 17:15:07 | きのこ

ヒメコナカブリツルタケ Amanita farinosa Schw.
テングタケ科テングタケ属


フクロツルタケ Amanita volvata (Peck) Martin
テングタケ科テングタケ属


ヒロハウスズミチチタケ Lactarius subplinthogalus Coker
ベニタケ科チチタケ属


サガリハリタケ Radulodon copelandii (Pat.) N.Maekawa
コウヤクタケ科サガリハリタケ属

比婆山系 2

2006-08-18 18:22:43 | きのこ

クリノシロコナカブリ(仮) Mycena sp.

栗の雄花から発生。
傘の径、2mm、柄の長さは10mm~15mm。


スオウシロオニタケ Amanita timida Comer & Bas ver.suouensis Nagasawa,Hatanaka & Matsumoto


Xylaria sp


ズキンタケ属 Leotia sp.


マスタケ Laetiporus sulphureus

比婆山系 1

2006-08-17 18:43:23 | きのこ
お盆休みを利用して比婆山系と芸北を歩いてきました。
思いのほかきのこの姿は少なく、やや当て外れでしたが、この猛暑の時期に標高800m~1000mの高原は別天地のように感じられます。山口県の里山に比べると蚊の襲撃も無く、きのこを探し花々を撮り昆虫を追っかけながら、非日常の3日間を過ごしました。


ホホベニタケ Calostoma sp
ニセショウロ科ホホベニタケ属

クチベニタケに似ていますが孔縁部が星状である事と、そのまわりがほんのりと頬紅をさした様に赤みを帯びています。


カメムシタケ Cordyceps nutans Pat.
バッカクキン科

様々なカメムシの成虫から発生。


シワチャヤマイグチ Leccinum hortonii
イグチ科ヤマイグチ属


キアミアシイグチ Boletus ornatipes Peck
イグチ科ヤマドリタケ属


ナラタケモドキ Armillaria tabescens (Scop.) Emel.
キシメジ科ナラタケ属

今回は行く先々でナラタケモドキに出会いましたが黒くなっているものが殆どでした。

アカジコウ?

2006-08-11 18:48:39 | きのこ


* この記事は4年前のものです。きのこを始めた頃のことでアカジコウ?としていますが、明らかにアカジコウではありません。では何かといいますと未だに分かりません。

2010年10月20日 記



アカジコウのシロに行ってみました。
昨年、1昨年はタイミングを失い良い状態のものは観察できなかったので今年こそはアカジコウらしい写真を撮ろうと意気込んで行ったものの、殆ど幼菌のまま黴に覆われている。辛うじて1本だけまともに見えるものがありましたが反対側は黴に犯されて色も変っています。
この写真はどう見てもアカジコウには見えませんが管孔は離生、淡黄色、傷つくと青変、発生環境も似ています。
だんだん自信が無くなって過去の写真を取り出して見ると

                  ↓ 3年前の8月30日に撮ったものです。(同じ場所)

         

非常に香りが良く、たった1本なのに車の中いっぱいに良い香りが満ちていました。
味は最高ランクでヤマドリタケモドキと横綱争い。

良く似たものにアケボノヤマドリタケがありますが・・・どちらなんだろう?

☆ アケボノヤマドリタケを調べてみたら青変性が弱いか殆ど無いと書かれていま
  したのでアケボノヤマドリタケでは無い判断しました。

変形菌

2006-08-09 19:17:16 | きのこ
変形菌は出来れば避けて通りたい・・・避けて通っていますが。
時々美しい色のものや珍しい形のものを見つけるとついつい写真に撮ってしまい、その結果悩む事になります。
悩んでも分らないものは分らないと開き直って・・・。

お分かりの方は教えて下さいね。


ツノホコリ Ceratiomyxa fruticulosa  8月6日 長門峡


?            7月30日 聖湖

5mmほどの大きさです。


?               5月12日  江汐公園

松の木の倒木にペンキが塗られている。
近いづいて見ると変形菌のようです。肉眼ではつぶつぶは確認できませんでしたがパソコンで拡大して初めてつぶつぶの美しさに驚きました。粒は1mmにも満たない大きさです。


?               5月20日  岩山

3mmほどの大きさで初めは虫のタマゴかなと思ったのですがルーペで見ると変形菌のようです。違うかな?



?               05年10月30日  臥竜山

背後に腐りかけたブナハリタケが見えます。

クロラッパタケと夏野菜のサラダ風スパゲティ

2006-08-07 19:07:21 | きのこ料理

クロラッパタケと夏野菜のサラダ風スパゲティ、ゆかり風味

クロラッパタケは色、形から食欲をそそるきのこではありませんが、ほんの少し味見をする事にしました。
夏野菜たっぷりの冷たいスパゲティです。♪

☆ 材料  スパゲティ、クロラッパタケ、トマト、茄子(京茄子風の)、タマネ
      ギ、サラダ唐辛子(自家栽培)、バジル、アンチョビー、ゆかり(自
      家製)

☆ 作り方 

      1) スパゲティを柔らかめに茹でて氷水にとりザルに上げておく。
      2) クロラッパタケは下茹でする。
      3) ナスは大きめのサイの目に切り、サラダ唐辛子は半分に切って
         素揚げにして冷ましておく。
      4) トマトも大きめのサイの目に切って冷蔵庫へ。
      5) タマネギ、アンチョビー、バジルはみじん切りにして、オりー
         ブオイル、ゆかりを入れてドレッシングを作る。
      6) 1)~5)まで全部混ぜ合わせて出来上がり。

出来立ての自家製のゆかりが味を引き立ています。
サラダ唐辛子は辛く無いと書かれていた苗を買って植えていたところ、沢山の実を付けてくれました。
ところが辛くないと書かれていたのに時々辛~いのがあり、それがかえって美味しさを出してくれています。
主役のクロラッパタケは、味はありませんがショキショキとした不思議な歯ざわりです。
味は勿論、花丸+アルファー

渓谷沿い

2006-08-06 19:27:21 | きのこ
久し振りに長門峡へ行った。
同じ県内でも片道2時間かかりその殆どが山道。山道の方を選んで走っているせいもあり、その半行程は渓流沿いを走る事になる。
191号線の海岸沿いを走るコースと共に大好きな道だ。一人でも2時間の行程が苦にならない。


ハナサナギタケ(不完全世代) Isaria japonica Yasuda

蝶や蛾の蛹から発生。
有性世代は、ウスキハナサナギタケ(Cordyceps)といわれる。

薄暗くて撮り難いなぁと思っていたら、いきなり一条の光線が差し込んだ。これはこれで撮り難い。
白トビしてる。


チチタケ Lactarius volemus (Fr.) Fr.

きのこの姿は殆ど見られない。きのこらしいきのこを見たのはチチタケとフウセンタケ属を見ただけだったが、ベニシュスランの花が見られたので良しとする事に。


フウセンタケ属


荒滝

2006-08-05 17:57:38 | きのこ
昨日の宇部日報に荒滝の事が載っていた。
荒滝は10年前シャカシメジの大株を採取して以来行っていない。滝へ降りる道が荒れ果て通れる状態では無くなっていたからだ。
今は市町村合併で宇部市に編入され、市が山(荒滝山)を整備したのを機に滝への道も整備したらしい。
道は草刈されていたが時間が経っているのか草が伸び、いかにもマムシが出そうな所を注意しながら歩いた。


ヒメコウジタケ Boletus aokii

傘の径1cmほどの小さなイグチ。


クロイグチ幼菌?

                   ↓ 断面

           



クロラッパタケ Craterellus cornucopioides (L.:Fr.) Pers.

暗い沢すじの道では黒くて目に入りにくい。よく見るとかなり群生していた。
フランスでは好んで食べられているとか。まだ食べた事がないので少し採取。

           

私的定点観察

2006-08-05 16:46:54 | きのこ

アカヤマタケ属

8月1日の定点観察分が忙しさに取り紛れすっかり抜け落ちていた。
早くも暑さボケ?


アカヤマタケ属?

傘の径、2mm、柄の長さが15mmの極小きのこ。
手持ちのレンズで撮れる限度です。


コンイロイッポンシメジ Rhodophyllus cyanoiger


Entoroma sp

竹林に発生。
傘の径、2cm、柄の長さ、4cm。

           
           不明

           傘の径1・5cm、地色は橙色で表面は濃褐色の鱗片に覆
           われている。
           柄の長さ6cm。ヒダは垂生し白色。
           竹林に発生。


ホウキタケ属

チチタケ入り冷やしソウメン

2006-08-03 16:50:56 | きのこ料理

チチタケ入り冷やしソウメン(黒ごまソーメン使用)  恭しくチチタケをトッピングして

パソコンを始めた頃、玩具を与えられた子供のように、毎日きのこのサイトを梯子していた。
その中で”ちだけうどん”という言葉を何度か目にし何だろうと思っていたらチチタケ入りうどんの事だった。しかも栃木県ではチチタケはマツタケより好まれているという。
チチタケ→ボソボソ、不味い・・・きっと栃木県人は変った味覚を持っているに違いない。

その後、リンクをさせていただいているうらべにさんからチチタケの美味しい食べ方を教えて頂いた。
此方ではチチタケはあまり採れないので試食する事も無く過ぎていたが先日見つけたのをきっかけに早速作ってみた。
茄子とインゲンは欠かせないらしい。

教えて頂いたレシピを少しアレンジして。

1) まず、チチタケをよく炒め、灰汁抜きした茄子とインゲンを入れ更に炒め
   る。
2) 1)にダシ汁を加え、薄口醤油、酒、砂糖少々で味を調え、冷たく冷やす。
3) 茹でたソーメンにかけて出来上がり。柚子胡椒を添えて。(これが決めて)

☆ 作って感じた事は、炒めたチチタケの匂いはジャコを炒めた匂いにそっくりだ
  った事。これが味を出すのかもしれませんね。
  驚いた事は炒めているうちに納豆のような粘りが出てきた事。

味は 花丸三つ。

チチタケのボソボソ感は多少残り、茄子の食感がそれを補っています。
茄子が欠かせない理由かもしれません。インゲンを入れる意味は?分りません。

           
           チチタケ


           
           チダケサシ

チダケサシは山口県西部では見られない植物で、名前の由来は茎にチチタケを刺して持ち帰った事から名付けられたとか。