「サイレント・トーキョー」 波多野貴文監督 ✗
クライム・サスペンス作家の秦建日子が、ジョンレノンとオノ・ヨーコの名曲「ハッピーメリークリスマス(WAR IS OVER)」にインスパイアされて書いた原作を実写映画化しました。
恵比寿の人気スポットに爆弾を仕掛けたという電話がテレビ局に入ります。ガセネタと疑われつつも契約社員を現場に行かせます。ところがその社員とたまたま買い物に来ていた主婦(石田ゆり子)は犯人に脅され事件に巻き込まれます。犯人の要求は総理との直接交渉でしたが、「テロには屈しない、一切交渉はしない。」という立場を貫きます。二度目の犯行予告は渋谷爆破でした。捜査を始めた刑事(西島秀俊、勝地涼)は怪しい人物を洗い出し近づきますが犯行阻止には至りませんでした。犯人の真の目的はいったい何だったのでしょうか。
予告編でも印象的なテーマ曲が流れ期待をさせていましたが、「WAR IS OVER」をメッセージにする作品には残念ながらなっていません。犯人たち(ネタバレ?)の動機が納得できるものではなく、つまりは何を伝えたくてこの映画を作ったのかもよくわかりませんでした。(制作費はかなりかかっているようですが・・・。電通はお金持ちだからいいけど)ジョンとヨーコに叱られないかちょっと心配です。ラストのテーマ曲そして東京タワーなどの景色は素晴らしかったのですが。
「ちゃんと考えなきゃ」選挙のときに「ちゃんと考えないと」こういう国になってしまう、ということがたぶん言いたかったのでしょう。そこはそのとおりです。
コロナ禍に対しても政治に頼らず「ちゃんと考えなきゃ」ね。
タバコは、電通製作ですが、その割には西島秀俊さんひとりが犠牲になって喫煙していました。最近は悪役が喫煙者という設定が多いのですが、そこはタバコのイメージを壊さないよう電通の配慮でしょうか。(✗)