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「コレクティブ 国家の嘘」 アレクサンダー ナナウ監督 ルーマニア、ルクセンブルク、ドイツ合作 △

2021-12-02 | 2021映画評


「コレクティブ 国家の嘘」 アレクサンダー ナナウ監督 ルーマニア、ルクセンブルク、ドイツ合作 △

 2015年ブカレストで起きたライブ中の火災でたくさんの死傷者がでました。命が助かった負傷者もなぜかその後病院内で次々と亡くなってしまったのでした。その原因を探り出そうとした新聞記者と担当大臣の苦悩を追ったドキュメンタリー映画です。
 ライブハウス「コレクティブ」は出口が一箇所しかなく火災発生後出口に殺到した人々は折り重なるように倒れ多くの犠牲者を出しました。火傷を負いながらも命が助かった負傷者が病院内で感染症で亡くなる人が続きました。当時の政府は「ドイツ並みの医療を施している。」と説明していましたがスポーツ紙の記者は張り込み取材と内部告発者の登場で消毒液が薄められていたという事実を掴みます。そこには製薬会社、病院関係者、政府担当者の癒着がありました。
 国民の怒りは大きなデモになり内閣は辞職に追い詰められ正義感ある新大臣はなんとか腐敗にまみれたシステムを変えようと試みますが・・・。

 製薬会社と病院と政府担当者の癒着はきっとどこの国でもあるのでしょう。取材をされるとマフィアの力を借りてなかったことにするのも世界共通の常套手段です。
 新大臣の親が「こんな国でいくら頑張っても無駄だ。ウイーンへ行ったほうがいい。」と投げ出すことをすすめるほどひどいようでした。ユーロでつながっているとそういうこともできるのですね。捨てられるルーマニア国民は気の毒ですが。
 内容には直接関係ありませんが、編集部や、記者会見などの場に女性が普通にいて、日本よりジェンダー的には進んでいることが羨ましい限りです。

 タバコは、記者が外で喫煙する場面が1回ありました。(△)
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