軽井沢ル・ボン・ヴィボン

シャトーブリアン

こんにちはシェフの梅田です。
日が短くなりましたね。今日の軽井沢は気温も下がり、冬の気配を感じます。

今日はLe Bon Vivantの人気メニュー、シャトーブリアンのステーキ(またはロースト)のご紹介です。
ディナーでは、コースでもアラカルトでもぶっちぎりの一番よく出る料理です。

そもそも、この「シャトーブリアン」ってどんな意味だかご存知でしょうか?
シャトーブリアンとは特定の部位の事で、牛の銘柄などとは違います。

牛肉の中でも「フィレ」は一番柔らかく希少な部位です
そのフィレをさらに磨いて「特に素晴らしい部分だけ」を取り出したものがシャトーブリアンと呼ばれます。

詳しく言えば、
一本のフィレ(2~3キロほどの大きさ)から
「鎖」と言われる部分を外し「ヘッド」と「尻尾」と呼ばれる部分を外し、
筋を完全に除去し「ささくれ」ている部分まで丁寧に掃除して得るもの。です。
そうして得られるシャトーブリアンは1キロほどしょうか。

最近ではシャトーブリアンという言葉そのものが流行っている関係で
若干、勘違いな解釈も見受けられるようになりました。

例えば、スーパーマーケットの高級肉売り場でもシャトーブリアンと書かれた肉を見かけるようになりましたが
それは「シャトーブリアン部分を含む牛フィレ肉」ではあっても、
シャトーブリアンではない場合が多いような気がします。

どうやら、本来の意味から外れて
「高級肉=シャトーブリアン」という使われ方になってきているような気がしますが
シャトーブリアンは「高級を超越した存在」です。

また「シャトーブリアンって脂っこいんでしょ?」という質問も多いような気がしますが
ほとんどの場合、脂は少ないんです。
前述したように、シャトーブリアンは正式な名称ではないものの
牛肉の部位を表す単語ですから、脂(=サシ)の入り方は肉によって違ってきます。
やはり、元々サシが多い黒毛和牛などは、シャトーブリアンにもある程度のサシが入っています。

僕のお店でよく使う「OZのグラスフェッド」や「ブラックアンガス牛」など(これが美味いんです)の
シャトーブリアンは「完璧な赤身」になります。
和牛とは旨さの解釈が違う、いわば最高級の赤身。

高たんぱくで低脂肪ですから
ローカーボ(低糖質)メニューを好むお客様にも大変喜ばれています。

シャトーブリアンを取った後の「残りの牛フィレ肉」は、
「残り」と言っても牛フィレですから高級な素材に変わりはないのですが
塊の部分は「”牛フィレ肉”のステーキ」、細かい部分は「”牛フィレ肉”の角切りステーキ」などの商品として、
スジ肉は煮込みを作る時のフォンの材料として余す事無く使われていきます。

以前に「牛フィレ肉のステーキ」と「シャトーブリアン」は
同じ牛フィレ肉なのになんで値段が違うの?という質問を受けた事がありますが、
これがその答えで、違って当たり前なんです。
贅沢というのはこうして形になっていくものなんですね。

「今日は特別な日だからちょっと贅沢を」という時と
「カジュアルなお食事でOK」と言う時と、TPOで使い分けていただければと思います。

いずれにせよ、是非一度このシャトーブリアンをお召し上がりください。
突飛なメニューではありませんから、直球勝負です。
その柔らかさや、凝縮された牛赤身肉の確かな旨味をご堪能いただきたいと思います

希少部位ですから、欠品の可能性もあります。
ご予約の際に「シャトーブリアンが食べたい」とお申し付けください。

皆様のご利用をお待ちしております






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