官製談合

北海道における官製談合の実態

kenryuxの北海道の官製談合の実態(27)

2011-03-07 15:03:58 | Weblog
 体調不良でパソコンから離れていましたが、札幌市の入札情報漏洩のニュースを見
て久しぶりに書かせてもらいます。

 1月18日に偽計入札妨害の疑いで札幌市財政局管財部契約管理課の技術担当係長
小泉健治(50)が逮捕されました。その他に土木工事会社「東豊道路」の専務跡治
敏(47)と資材販売会社「北辰エンジニアリング」社長浅利晃一(51)も逮捕さ
れました。3人は知人同士だったようだが小泉容疑者が浅利容疑者を通じて跡治容疑
者に工事の最低制限価格を教えて、その見返りに「東豊道路」から銀行口座に金を振
り込ませていたとのこと。

 「東豊道路」は昨年4月以降11件の工事を落札し、内5件を最低制限価格と同額
で落札していた。市建設局発注の道々西野真駒内清田線の道路改良工事、最低制限価
格、1億1404万6608円など5件では落札額と1円も違わなかったというが、
常識的に考えれば教えられた金額を切り上げて千円単位か万円単位にすると思うが、
教えられた金額を円単位まで同じ金額とは入札する方もどうかと思う。
 入札に立会した課長、部長などの幹部が不審に思わなかったことが理解できないし
常識を疑う。財政局長から建設局長までが決定書に判を押し最終的に落札が決定し契
約すると思うがどこを見てハンコを押しているのだろうか。メクラ判もいいとこだ。

 札幌市では2008年に発覚した下水道工事をめぐる官製談合により、不正の再発
防止策として内部調査委員会を設置したが、昨年4月以降「東豊道路」が5件も最低
制限価格と1円も違わず同額で落札しているのに「調査にいたる案件が発生していな
いという認識だった。」と言っているようだが認識を疑う。
 委員会は工事発注に関わる管財部長や工事管理室長ら市の幹部6人で構成、①落札
率が著しく高い、②入札参加者の固定化などが見られる、③入札内容に疑義が認めら
れる等の場合に調査することになっているようだが、同市は「不審点がある入札は市
内部で逐次調査している。」として1度も委員会を開かず、最低制限価格と同額の落
札などの事例は「各社の入札は最低制限価格付近に集中しているため同一額もあり得
る、特別な案件でないと判断した。」と言ってるそうだが、1億円以上の工事で万円
単位での同額ならあるかもしれないが1円単位までの同額なんて絶対にあり得ない。

 「東豊道路」は今年度は2009年度に比べ3.3倍落札しているとのことだが、過
去3年間で落札した24件の内最低制限価格と同額だったのは13件。
 一方札幌市は昨年4月から11月までに市が発注した全工事を調査、1069件の
うち最低制限価格と落札額が同じだったのは164件で「東豊道路」が落札した12
件のうち6件が同額だった。
 市財政局の後藤管財部長は「道路舗装工事などでは業者が事前に積算しやすいこと
もあり最低制限価格と同額になることが多い。」と話したそうだが「お前アホか」と
言いたい。
 最低制限価格と同額の落札が164件もあったとは考えられない。164件すべて
が何らかの形で情報漏洩していると考えられる。徹底的に調査すべきだ。

 そう思っていたら案の定また出てきました。小泉容疑者が白石区土木部で勤務して
いた2009年度同市発注の別の工事でも資材販売会社社長浅利容疑者に入札情報を
漏らし、見返りに数10万円を受け取っていたことが判明、今度は大手ゼネコンだと
いうのでどこかと思っていたら岩田地崎建設だという。
 3月2日岩田地崎建設の元部長川上尚人(51)が逮捕されました。小泉容疑者が
浅利容疑者を通じて岩田地崎建設の元部長川上容疑者に最低制限価格を漏らし数10
万円相当の商品券を受け取っていたとのこと。それにしても小泉容疑者ずいぶんと派
手にやったもんですね。
 岩田地崎建設が昨年4月から今年1月までに落札した札幌市発注の工事7件のうち
6件で落札額と最低制限価格との差が最小で2万6860円、最大で14万5100
円、ある建設業者は「1億円単位の工事なら落札額と最低制限価格とは、普通は数十
万円の差が出る。差を数万円に近づけるのは奇跡だ。」と言ったそうだが札幌市と同
じ積算ソフトを入手すれば2、3万の差は不可能な話ではないと思う。

 元部長の川上容疑者の逮捕により北海道建設業協会の岩田圭剛会長が協会に対し辞
意を伝えているそうだが、即刻辞任すべきであると思う。
 岩田地崎建設の社長で工事の落札契約に関する最高の責任者であり、最終的に決定
の判を押しており契約内容については熟知しているはずだ。落札金額を見ればおかし
いと思うのが当たり前。
 少なくとも北海道建設業協会の会長として北海道内の建設業者の模範とならなけれ
ばならない立場にある者として、また、全伊藤組土建会長が官製談合の問題で北海道
建設業協会の会長を辞任しその後を引き継いで快調になったのだから即刻辞任して当
たり前だと思う。
 札幌市は岩田地崎建設を2年間入札の参加を停止の処分をするようで同社にとって
は大打撃だろうが、不正行為の代償は大きいが甘んじて受けるべきだ。
 同社は台湾で台北市の地下鉄工事を受注、また、ボリビアでは空港、ブルガリア、
ペルーでは博物館、その他メキシコでも事業を展開しており、札幌市が2年間入札参
加停止しても何とか持ちこたえられるだろうと業界関係者は見ているようだが、道や
開発局も入札参加停止を予定しており不正行為に代償は大きい。

 可哀想なのは同社の工事を主として受けている下請け業者や孫請け業者、それに資
材関係業者を含めると2千社以上になるようで、それらの業者への影響は計り知れず
倒産する業者も多いと思う。

 2月に北海道新聞で予定価格の事後公表だから入札で不正行為が発生しやすいよう
なことを書いているが、要は官公庁の入札担当者のモラルの問題だと思う。
 現に、北海道の入札の7割以上が本命割り付けの官製談合、これだけ騒がれていて
も堂々と行われています。道の幹部にとってはOBになったとき受け入れ先がなくな
るのでやめられないのです。

 高橋あほみ知事、時期選挙に出馬を宣言していますが、再選されたら官製談合は続
けられ我々が納めた税金が無駄遣いされるだけです。3選は絶対に反対です。

 長くなりました。今日はこれで。近日中にまた書きます。















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