官製談合

北海道における官製談合の実態

kenryuxの北海道の官製談合の実態(11)

2007-09-25 17:31:20 | Weblog
 暫く休養していたのでいささか旧聞になりますが、1999年の農業土木談合に関する北海道新聞の情報開示請求にかかる異議申し立てに対し、8月8日道情報公開・個人情報保護審査会は5年前に道が一部非開示とした決定について、当時の道の開示は不十分と判断し道職員OBの天下り先や道職員時代の役職、天下り先の役職などについて新たに開示するよう高橋知事に答申したとのこと。
 しかし、天下りした道職員OBの氏名、国会議員と道議による「口利き」の実態を記録する文書の固有名詞などは非開示となりました。
 異議申し立てから答申まで5年もかかったのは「対象文書の量が膨大だったため」と同審査会事務局が説明したとのことですが、それだけ大がかりな官製談合だったということです。しかし、審議に5年もかかるような事案ではないと思います。
 今回も非開示とされた部分は、国会議員や道議の「口利き」の様子をつづった「業務執行上の留意事項」という文書の具体的記述などで、審査会はこれらの非開示部分を「社会から不正に関与したと見なされることは否定できず、通常他人に知られたくない」ことで非開示は妥当だと判断したとのこと。審査会の委員達は「口利き」は悪ではないと思っているようですが、「口利き」があるから官製談合も発生するのです。OBによる「口利き」これはほとんど無いでしょう。
 というのはOBとして会社に入る時点で年間の割付額はだいたい決まっているので、いわゆる「口利き」は必要ないのです。
 農業土木談合問題に詳しい?大賀弁護士は「談合は社会悪であり犯罪、個人情報の秘匿も限定的な解釈をすべきではないか」と話しているそうですが、審査委員会がこのようなことでは官製談合は無くならないでしょう。

 8月16日東京高裁は福島県発注の下水道工事の談合事件で、競売入札妨害罪に問われている地元の佐藤工業元会長に懲役6ヶ月の実刑とした一審判決を破棄し、懲役6ヶ月、執行猶予3年を言い渡したとのこと。「あいまいな供述態度を改めて刑事責任を認め、自覚と反省を深めた」と執行猶予の理由を述べたそうだが、刑務所に入れられるのが嫌で態度を改めただけなのに裁判長も甘過ぎでないか。
 和歌山県の木村前知事に対する官製談合の判決も懲役4年の求刑に対し、懲役3年、執行猶予4年。国土交通省発注の鋼鉄製橋梁工事をめぐる談合事件ででも、三菱重工業、宮地鉄工所の部長ら二人に懲役1年、執行猶予3年の判決。談合によってどれだけの税金が無駄遣いされているか、裁判官は知らないのだろうか。

 道は道発注工事の談合防止のため?、官製談合をやっていながら談合防止とはおかしな話だが、一般競争入札の対象金額を現行の予定価格5億円以上から、10月に1億円以上、来年4月から1千万円以上にすることについて、各支庁で説明会を開催したとのこと。建設部や農政部の幹部達今度はどんな手段で本命割付をするのやら。官製談合が出来なくなって天下り先が無くなると秘策を練っているに違いない。
 本当にいつになったら官製談合が無くなるのやら。
 今回はこれにて