官製談合

北海道における官製談合の実態

kenryuxの北海道の官製談合の実態(16)

2008-05-16 16:06:45 | Weblog
 2005年9月渡島支庁管内森町発注の消防防災センター建設工事の入札で、町主導の官製談合により町内の建設業者と東京の準大手ゼネコンの共同企業体(JV)に落札させた疑いが強まり、道警は当時の建設課長や町内の建設会社社長らの事情聴取を行ったとのこと。道警や関係者によると町が官製談合を主導して町内最大手の建設会社と東京の準大手ゼネコンが組んだJVに不正に落札させた疑いがあると。当時の建設課長はこのJVの落札を承諾した業者のみ指名業者に選考し、建設会社社長は他の入札参加業者に事前に談合を働きかけ価格調整を行ったと見られると。
 湊町長は落札した建設会社社長に町長選で応援して貰うなど親密な関係にあり、道警は湊町長や町幹部が建設会社が組んだJVが落札できるよう建設課長に指示した疑いもあるとみているようだ。
 この工事は予定価格5億1610万円で予定価格を公表し、前述のJVが5億570万円で落札し落札率は98%だった。
 この工事には他に4つのJVが参加したとのことであるが、だいたい森町のような小さい町の工事に東京の準大手のゼネコンが1社だけ加わること自体おかしい。湊町長はどんな理由でこのゼネコンを選んだのか?。ゼネコンが営業で挨拶に行っても相手にされるはずはなく、自民党の国会議員が絡んでいるに違いない。
 国会議員の口利きでもなければこのような規模の工事を落札するのは不可能といってよい。
 13日道警は湊町長に事情聴取をしたが町長が高齢で脳梗塞の後遺症もあるので1時間半ほどで終わったとのこと。町長は「全く身に覚えがない」と否定しているが地元業者や町の幹部は官製談合を認め、町の幹部は「町長の指示があった」と供述しているとのことである。
 今日現在、湊町長は逮捕されていないのは町長の体調を考えてのことなのか、この工事のみならず町発注のすべての工事等も官製談合であることは間違いのない事実で道警の解明を期待したい。

 13日札幌地検は官製談合の疑いで北海道開発局や札幌開発建設部などを家宅捜索、元開発局農業水産部長森繁、元同局農業設計課長(元農水省東海農政局付)永井良房、同局農業調査課長表雅英の3人を競売入札妨害の疑いで逮捕しました。 
 開発局が事前に落札業者を決める「割付表」を作成し、恒常的に官製談合を繰り返していたと見て全容解明を進めているとのこと。
 5月5日に空知支庁管内妹背牛町の妻神工業(株)の小西社長が自殺しました。今回の談合に関わる工事の入札に参加したため検察に事情聴取され、取り調べが可成りきつかったようでそれに耐えかね自殺したようです。
 他の業者も皆やっていること、官主導の談合だから一人だけ責任を感じて自殺することはないと思います。死んだものに悪いが死ぬことによって事実の解明が出来ない部分も出てくる恐れもあり、死んでくれて有り難いと思うものも沢山いるだろうし、本当に無駄死にだと思います。
 開発局では2002年に鈴木宗男議員の受託収賄事件で官製談合が発覚しましたが、北海道と同じでその後もずっと官製談合が続き、平均落札率は95%以上、98%を超えるものもありました。
 何度も指摘してきましたがOBとして天下り先を確保するために官製談合をする。これは北海道、市町村も同じです。今回は農業土木関係のみが摘発されたようですが、道路、河川、港湾についても全く同じ事が行われているのです。
 検察も目を付けた農業土木を重点的に捜索したようですが、他の部局も捜索すべきだったと思います。道路、河川、港湾は胸をなで下ろし証拠書類はもう無いでしょう。
 北海道開発局は昭和22年社会党の田中敏文知事が誕生したため、膨大な北海道開発予算を社会党の知事に使わせないために作られた官庁です。
 その予算はピーク時には9870億円に達し、自民党国会議員には口利きの格好の材料で鈴木宗男もそれを活用して力を付けましたが墓穴を掘ってしまいまして。
 近年、公共事業予算が減ってH8年度は6100億円、省庁再編のあおりを食って人員も1600人減少しいずれは消滅する運命の官庁で、退職年齢も低く、過去3年間で退職したのは691人とのこと、そのうち民間に再就職したのは3分の1の225人、その半数の110人が同局斡旋の天下り、農業部門は43人、というのは67人は道路、河川、港湾関係、天下りのための官製談合は開発局全体のものなのです。
 だから検察は農業土木だけでなく他の部局も一斉に捜索すべきだったのです。どこまで実態が解明できるか検察にお手並み拝見ですが、余り期待しない方がよいですね。
  
 北海道でも4月に相当数の発注がありました。4月から1000万円以上は一般競争入札にすると昨年発表され、説明会まで開催されたのですが何故か殆どが指名競争入札です。落札率は92%~98%と高く官製談合は堂々と行われています。
 前にも書きましたが談合に加担しないと宣言した測量業者、65.4%で落札していました。他に委託業務で62.5%で落札したのがありましたがこの業者が指名業者の中に入っていたものと思います。
 また、委託で85%で落札したのがありましたが、予定価格が公表されているのに85%とは本命以外の業者が落札したとも考えられます。業者だって仕事が減り背に腹は代えがたく間違ったふりして落札しても、横取りされた業者はせいぜい協会に言っていくくらいで、支庁や土現に行っても横取りされたとは言えず泣き寝入りでしょうね。
 協会も用心して各業者が談合の証拠を残さないよう本命にだけ連絡し、他の業者には予定価格から2~3%引いて入札するようにしているようです。これも予定価格を公表しているから出来ること、公表をやめれば談合をやっても落札率は5%くらいは下がるでしょう。
 予算が足りないとなりふり構わず予算を削減している高橋知事、落札率を見れば正常な競争入札が行われていないことは分かるはず。所詮は女、各部からべろべろになめられているにです。
 建設部や農政部の幹部達天下り先を確保するため、性懲りもなく官製談合を繰り返し税金を無駄遣いしているのです。
 検察が森町の件、開発局の件についてどれだけ実態の解明が出来るか、今後の推移を見守りたい。
 今日はこれまで