わたしは六百山

サイゴンでの365日を書き直す 

コンサート ベトナム便り 38

2006年03月24日 | できごと
こちらk-603.(写真はコンサートの舞台)
35号で紹介した、ピアノを教えるおじいさんですが、そのおじいさんのコンサートがあるというので、連れて行ってもらいました。
ホールは500名ぐらいを収容する中規模のものでした。
舞台は決して大きいとはいえず、幅は観光ホテルのそれぐらいです。
しかし、何台ものテレビカメラは入っているし、最前列に座っているお歴々はなにかいわくがありそうな人ばかりです。
舞台の袖には大型のディスプレーがあって、コンピューターの映像が流れるようになっています。
このおじいさんは、実は、ベトナム戦争時代から曲を作り続けて来た作曲家だったのです。
ベトナム戦争の時には、北の兵士を鼓舞する曲を作り、今はエレジー風の歌を作曲していて、結構国民に愛されている歌もあるということでした。
大型ディスプレーには、この写真の歌が歌われているときは戦争の映像が流れていました。この写真はかなり手ブレが激しいのですが、コンサートの状況をよくあらわしていると思い、載せてみました。
個人主義と全体主義が幾重にもなってこの国を覆っているのです。
音楽的には私が期待していたような民族性の感じられるものではなく、斬新な和音の展開なども聞かれませんでしたが、でも、終わってみたら、ほわわーんと楽しい音楽会でした。
ベトナムの生の歌を聞きたいと思っていたので、いいひとときでした。




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