わたしは六百山

サイゴンでの365日を書き直す 

台風 ベトナム便り 84

2006年07月02日 | 日本語教師
こちらv-603.
健さんのコメントを読ませていただくと、タイの田舎の物価がわかっておもしろいです。
それが、バンコックではいくらぐらいになるんでしょうか?
サイゴン近郊の田舎での話ですが、農家から買い取られるマンゴウの値段は、サイゴンで売られている値段の1/10だと聞いたことがあります。
ちなみに、私の住所がある神奈川での、ミカンの買い取り価格は、5円/kgで(仲買業者はミカン山単位で買い取ります。このミカンはジュース用あるいは輸出用です)、これが、その業者の倉庫の入り口で小売りされるときは、100円/kgです。(おととしの話です)

さて、
日本語の初級クラスが終了するまでの期間は1年半です。
この間に、さまざまな理由でやめていく学生がいます。
このサイゴンには何校もの日本語学校がありますから、それらを渡り歩く学生もいます。
初級は全部で50課ですから、40課ぐらいでやめて行く学生がいると、もう少しなのにと引き止められるものなら引き止めたくなります。

ある午前のクラスで12名いた学生が3ヶ月ごとのテストの後で(この時点で次の3ヶ月分の授業料を払う)5名に減ってしまいました。
経営上は維持できるということで、クラスは継続しますが、とても寂しくなりました。
このクラス(初級)は、もともとは6名のクラスでした。レベルは中程度、学生のやる気はそんなに悪くありませんでした。そして、クラスの雰囲気も楽しいものでした。
そこに、3名の中級程度の、このクラスではちょっと物足りないだろうという学生が入ってきました。3名は仲の良い友人です。
そして、この時期に、別の3人がたまたま入校して12名になりました。
この12名で3ヶ月勉強したわけですが、結果として、クラスのまとまりがなくなってしまいました。
つまり、レベルの高い3名は物足りない。
古い6名はその3人に劣等感を感じる。
新しい3名は、何がナンだかわからない。

結局、どうなったかというと、
まず、古い6名のうちの2名が欠席がちになり、次にレベルの高い3名のうちの1名も来なくなりました。そして最終的には、たまたまこの時期に入った3名と、古い6名のうちの2名だけが残ったのです。

この中級レベルの3名については、入校時の面接で、午前中の授業にしか来られないという事情と、文法より会話を重視したいという3人の希望があったので、このクラスに入ることになったようです。(私が面接しなかったのですが、私がしていてもこうなったでしょう)

全ては過去、このクラスは、5名で再出発です。
きょうは、その5名でとても楽しい授業ができました。
1人が、前課の復習でこんな文章を作ってくれました。
『今年、台風チャンチュウ1号がベトナムの中部に来て、たくさんの人が死んで、とても悲しかったです。』

これは、テ形を使って原因を表現する会話練習ですが、これだけ長い文章が言えたのには驚かされました。
3ヶ月間吹き荒れていた台風が、ようやく去って行った感じです。


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