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日本で最初、猫が寺の経典を守るためだったとは

2018-03-02 13:15:38 | 日記
スー・ハベル著 『猫が小さくなった理由』

この本で印象に残ったのは

1 「犬や猫は認識力が低いためにオオカミやヤマネコのように神経質ではない。捕食者は機敏でちょっとした音や動きにも反応しなければならない。しかし、同じくらい神経質なペットは迷惑でしょう。
 
 猫は人間と暮らしてから遺伝的変更を加えられて脳が小さくなり、反応が鈍くなったからといって、野生の猫より知能が低くなったわけではない。人間と接触することで、彼らには他に考えなければならないことができたのです。」

猫はもともともっと野獣だったが、人間のせいで鈍感になりだした。環境によって人間も猫も大いに変わるとわかった。

2 「猫は冒険心旺盛でどこでも入ってきます。中には好奇心から船に迷い込んで、心ならずも密航者になった猫もあっただろう。」

猫は船にも人間の後をついて、密航船にもはいってしまう。それとわかっていても入っていたのだろう。

3「 紀元前300年にインドに猫は到着、その100年後に中国にもいたと前漢王朝の記録に残っている。定期的な東西の絹貿易が開始された時期と一致している。当時の猫は王侯貴族に愛玩された珍しい動物だったので、絹の代価として支払われる商品だった。」という。

 猫は西洋から東洋へ渡って来たが、東洋の絹との交換だったようだ。

4「日本の寺院にいる猫は経典を鼠の被害から守ってくれる。おそらく、猫が日本に着いたのは、このことと関連あるだろう。猫が日本に来たのは仏教が伝来したのと同じ6世紀だった。」という。

日本で猫が重宝されたのはネズミを駆除してくれるが第一原因だったのか。それから徐々に愛玩されたのだろう。

4 「天皇の猫が特別扱いされたことで、猫は日本中で大切にされた。外に出るときは紐をつけていたので、飼い主が繁殖の管理をすることができた。ネズミよけになるので、養蚕場でも大切にされた。」という。

天皇が紐をつけて猫を外出さえたとは。まさに犬と同じではないか。犬ではネズミよけにならないからと、それではネコがかわいそうな気もするが。

5 「猫の息や猫との接触が人間の体液を枯渇させ、肺を損なうことは明瞭であり、猫をベッドに入れると、空気を汚染し、熱病、消耗熱、肺病に罹患する恐れがある。」

今でも、この恐れはあるのではないか。猫の臭いは特殊だ。家に飼いたくはない。

6 「アメリカに1780年代、スウエーデンボリの教説を信じた。科学者、神学者で、神と直接、対話できると信じており、神からこの世に二つの現実、つまり、霊的な現実と物質的な現実があると教えられた。物質的なものは石でも、枝でも動物でも、自然界のあらゆるものは霊界に存在するそれと対をなすものによって作られたという。自然物は神性で、手を加えてはならない。これが当時流行してた神智学の一つだった。1800年代、知識人の多くはスウエーデンボリ派を自認した。コールリッジ、エマソン、ヘンリー・ジェームズが揚げられる。」という。

アメリカも200年ほど前は、自然をいじらない考えがあった。今もそれに少しでも近づく時期に来ているのではないか。環境異変を考えると、特にアメリカさん、先祖の考えに戻ってくれないかなあ。

7「46億年という地球の歴史の中で、人類の歴史は始まったばかりです。46億年を一年に縮小して考えると、最初の生物が海に現れたのが5月ごろ、12月中旬に恐竜が現れ、25日に姿を消し、最初の人類が現れたのは12月31日の夜となる。」という。

 人類の歴史などほんの蟻みたな小さなもの。ましてやその中の人間などの寿命は地球の歴史から見ると、目に見えない原子と同じではないか。何とも哀れな存在。ニヒリズムになってもおかしくない。

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