試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-218[ツヌ324F-1] 車体改修 (側面窓セル窓サッシ印刷補修,行先方向幕ステッカー幅変更施工)

2019-02-24 22:46:28 | 国鉄/JR103系
錯覚。

KATO製103系クハ103-217,クハ103-218(ツヌ324F-1:Tc217)も側面窓セル窓サッシ印刷が痛んでいた。
ツヌ324F-1の車体改修工程はモハ102-493から車体内側,車体断面塗料粉除去が追加される。
これらに行先方向幕交換が加わるクハ103形は単独入場にて作業を進める事にした。


国鉄103系クハ103-218(ツヌ324F-1)。

これまでの慣例に従い中野方先頭車両であるクハ103-218が先発入場となった。
中野方先頭車両の優先はジャンパ栓納めが別部品化されたTOMIX製High-Grade製品による影響が大きい。
初導入編成となったJR103系ラシ303F(Tc103)以降ジャンパ栓納めは固定化を施している。
奇数向先頭車両はホース付ジャンパ栓納めを持つためいつしか取り扱いに有利な偶数向先頭車両の先発が定着した。
KATO製クハ103形は一般形から一貫して偶数向,奇数向の区別が成されていない。
よってクハ103-217クハ103-218と共通車体を持っていたが何も考えずに次発入場へ廻っている。


入工中のクハ103-218

ツヌ324F-1は初出場当時のKATO製[05C],自作[中野]幕ステッカーを維持し続けてきた。
実車より大幅に狭幅化されたKATO製クハ103形低運転台量産冷房車の行先表示器は前面見附を物足りなく映していると思う。
車体内側,車体断面の清掃は屋根板を除く全部品を取り外して行わなければならない。
運行番号,行先方向幕が一体成形される前照灯プリズムも当然撤去対象となった。
この機会に乗じて行先方向幕ステッカーの交換を図り錯覚頼みの前面見附向上策を採る。
先に出場したツヌ315F-3(Tc213)と同一手法だが朱色1号車両では初採用となった。


引き伸ばされた前面窓縦桟の銀色塗装。

全部品の撤去を終え車体内側,車体断面に付着する朱色1号塗料粉除去へ取り掛かる。
最悪の状態を想定しモハ102-493並の清掃に至る前提で元白色クロスを手にした。
しかし朱色1号塗料粉はモハ102-494とほぼ同程度で余り時間を割かれずに済んでいる。
車体清掃は[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカー断面に纏わり付く埃の除去が難敵であった。
清掃中に取り外した前面窓セル縦桟モールドの銀色塗料が端部まで達していないと判明する。
側面窓セル窓サッシより先に前面窓セル縦桟が補修対象へ挙がり油性メタリックマーカー式にて対処した。


剥離痕の伺えない側面窓セル窓サッシ(2-4位側)。

さすがに全桟修正は憚られ灰色塗装が露出する箇所のみの部分補修に留めている。
熟れていない油性メタリックマーカーのペン先がモールド幅と合致しはみ出しは生じていない。
側面窓セル窓サッシ印刷の状況は1-3位側:斑点状剥離,2-4位側:繊維片が主であった。
2-4位側は剥がれ掛かった銀色塗料が窓サッシモールドに残っており磨きクロスでの削ぎ落としへ掛かった。
その結果塗料片は側面窓セル全体へと散らばってしまいマスキングテープを持ち出す羽目になる。
窓サッシ印刷劣化が繊維片を抱える場合にはクロスでの拭き上げと区分するべきだろう。


前進させた前照灯用電球。

2-4位側側面窓セル窓サッシ印刷も1-3位側の劣化状態と同じ斑点状剥離まで悪化した。
そのため全段が油性メタリックマーカー再現に改められ1-3位側との差異は防がれた。
高運転台車を含むKATO製クハ103形量産冷房車の一部は前照灯照度照度増強対策が採られている。
電球ライト基板装着車ではプリズム押えの熱耐性が課題に挙がっていたが未だ不具合は生じていない。
ツヌ324F-1以降の入場編成からこれを本格採用とするため前照灯用電球位置の策定に入った。
前照灯照度向上対策試作車では適当に前照灯用電球を引き出し車体との嵌合へ任せる雑な方式であった。




クハ103-218 [05C 千葉]:前面窓セル縦桟補修,行先方向幕交換施工。

前照灯用電球はプリズム押えで引き込むため特に支障は無いと考えていた。
しかし配線への負荷が抜け落ちており必要以上の偏位を防ぐ方策へと切り替える。
試作車の結果からプリズム押えの形状都合により前照灯用電球は定位に留まると掴めた。
そこで当初から車体嵌合時にプリズム押えで押し戻される位置に前照灯用電球を配する。
そのためプリズム押えをライトユニットへ仮装着し天面の開口部より配線操作を行った。
前進位置はプリズム押えから僅かに距離を持たせ一応の耐熱性確保策とした。




クハ103-218 点灯試験[05C 千葉]:前照灯(前照灯照度向上対策施工)。


クハ103-218 点灯試験[05C 千葉]:尾灯。


クハ103-232 点灯比較[17C 三鷹]:ツヌ325F(ModelTrainPlus製LEDライト基板装着車)。

行先方向幕ステッカーは行先表示器用セルに倣った寸法での切り出しを行ってきた。
この大きさでは車体モールド再現の行先表示器窓Hゴムとの間に隙間が生じてしまう。
広幅感を簡易的に演出するにはステッカー幅を広げ隙間を埋める方法が簡便である。
行先表示器実寸の変更は変わっていないが左右余白が増した[千葉]幕は交換前より好ましく思える。
車体と行先表示器用セルの間にステッカー断面が入り込み前照灯用プリズムも安定度が向上している。
一方で前照灯プリズムも前進したため前照灯用電球を偏位させた効果が相殺される可能性があった。




クハ103-218(車体改修,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。

ところが心配は杞憂に終わり試作車と同等の前照灯照度向上が確認された。
理想はModelTrainPlus製KATO製103系用LEDライト基板への交換だが入手が難しくなりつつある。
導入コストにも問題を抱えており安直な手段で電球ライト基板を活かす方針とした。
KATO製朱色1号編成ではクハ103-231,クハ103-232(ツヌ325F:Tc231)がModelTrainPlus製LEDライト基板に更新されている。
前照灯用電球を前進させた程度では全く相手にならないもののそれなりの答に達したと思う。
なお尾灯用電球位置は製品仕様のままであり薄暗い点灯具合は従前と変わっていない。


モハ102-495+クハ103-218 (ツヌ324F-1:側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車+側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車)。

竣工したクハ103-218からは銀色印刷の失せ掛けた窓サッシが消え去った。
モハ102-495も全段油性メタリックマーカー再現窓サッシに改められており連結面の違和感は殆ど無いと思う。
ペン先を捌き易くするだけの名目でモハ102-495は全段補修となったが編成見附保持に貢献している。
前面窓セル縦桟補修も無難な纏まりを見せ多少前面見附は向上したと思える。
今後の課題はクハ103-217でも行先方向幕ステッカー幅を揃えられるかに懸かる。
行先表示器用セルと車体の隙間を詰める代が必要であり失敗すると前照灯プリズムを抑えられなくなる。
ここは自作ステッカーの強みを活かし惜しみなく切り出しを図る予定である。
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